2015年1月10日(土)2:00pm 東京芸術劇場
≪ワーグナー・プログラム≫
ニュルンベルクのマイスタージンガー、前奏曲 10′
ローエングリン、はるかな国 5′
ローエングリン:テノール、永田峰雄
ローエングリン、第3幕への前奏曲 4′
タンホイザー、おごそかなこの広間よ 5′
エリーザベト:ソプラノ、安藤赴美子
タンホイザー、序曲 14′
Int
≪チャイコフスキー・プログラム≫
ナッツクラッカー 行進曲、アラビアの踊り、トレパック、花のワルツ 2′4′1′8′
ロココの主題による変奏曲 19′
チェロ、ダニエル・ミュラー・ショット
(encore)
リスト(ダニエル・ミュラー・ショット編曲) ハバネラ 2′
イタリア奇想曲 16′
準・メルクル 指揮 読売日本交響楽団
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これが新春にふさわしいかどうかわかりませんが、曲数と出演者は山盛り。
前半のワーグナーは作品の出来上がり順番とそのなかでのピースが双方とも後(あと)のものから演奏されるというユニークなプログラムですね。
メルクルはオペラを越えた指揮も出来るので、近くで見る振り姿も結構な臨場感なのです。得意な幻想でなくても見ごたえ十分。長身痩躯で軽やかに動くと言いますか、激しい腕の振りで、遠心力で体も浮く感じ。ですから作為的な身振りに見えない。あくまでも自然体ですね。
オーケストラは三が日のお酒がのこっているのかどうか、ちょっと不安定気味な箇所が散見。
ローエングリンの永田さんというのはたぶんお初、ソフトで聴きやすい。オペラまるごとだと息が続くかな、と言う部部分がありますが、正月早々すばらしい斉唱をありがとうございます。
同じく第3幕への前奏曲はお尻のところに婚礼のフレーズを追加して締めくくる、なんとなくおめでたいモード
タンホイザーのエリーザベト安藤さんは、全くの余裕モードでイメージ通りの美声が響き渡りました。奥行き感がありますね。
座席が近く、安藤さんは私を見て歌ってる感じ。
逆行進行プログラム、楽しみました。
後半は、オール・チャイコフスキー。
オケもキリッと切れ味が出てきてロココはもやもやしない、ミュラー・ショットさんはその伴奏の上に柔らかく図太く耳に馴染む響き。本日3人目のソリストということで、それなりに華のある形で締めてくれました。
最後はイタリア奇想曲。メルクルはこうゆうのは得意ですね。奇想曲その名の通り、あちこちに戯れて飛び跳ねてむらっけのある曲。オケはちょっとヘヴィーなところがありますが、動きは鈍重にならずに動き回っておりました。
お正月から楽しい演奏会、ありがとうございました。
おわり