河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2013- シベリウス、バッハ、チャイ5、インキネン、日フィル、2015.11.14

2015-11-15 10:36:13 | コンサート・オペラ

2015年11月14日(土) 6:00pm 神奈川県民ホール

シベリウス 歴史的情景第2番op.66  7-6-7

バッハ 2挺のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043  5-7-5
  ヴァイオリン、扇谷泰朋、ピエタリ・インキネン

Int

チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調op.64  15-14-6-13

(encore)
シベリウス アンダンテ・フェスティーヴォ  4′

ピエタリ・インキネン  指揮  日本フィルハーモニー交響楽団


いつものみなとみらいホールでの演奏会はなぜかこの日だけ神奈川県民ホール、あいにくの雨が重なり出かける気持ちが少しなえていた。
結果的にはやっぱり来てよかったという演奏会になりました。

冒頭のシベリウスは前の週は1番、この日は2番。特別な関連性は無いということでしたが1番2番あまり聴くことのない曲ながら両方ともに佳作でした。
この日の2番はブラスは無し(ホルンはあり)。Ⅲは描写音楽風味が濃くなり、なんだか名残惜しそうに終わる。
最近よくみるこのティンパニストさん、どこの国のかたか、メンバ表に名前もないので今一つわからないのですけれど、割と強烈にメリハリ付けて叩くあたり音楽がよく締まりいいものだとおもいました。ホルンは香りがもっと欲しい。デッドなホールということはありますが。

2曲目のバッハはインキネンとコンマスのダブルソロ。レアなものに遭遇しました。インキネンはもともとヴァイオリニストですから特別な違和感はありません。
インキネンさんのヴァイオリンはこのオケとの同質性を感じさせるもので、よく溶け込んでいて優雅な香り、また、一歩ひいたステージマナーは好感のもてるもので扇谷さんと息が合っておりました。

後半のチャイ5、デッドで硬い音響のホール。オーケストラの音がむき出しに響いてきます。ブラスは少しザラザラと隙間があるように聴こえます。第2楽章のノンヴィヴラートのホルンソロは、正確なレングスの音価で吹く。これに何がしかのフレーバーがあれば色々と味わいも出てくると思います。
クラリネットの暗さ、バスーンの明るさ、対象的で印象に残るかけあい。
弦は透明で張りがあり美しい。また、例えば第2楽章中間部から後半にかけてのベースの正確な刻みと強調は、終楽章の第1,2主題とのつながりをよく感じさせるもので、このような意図や企みは指揮者のものでしょう。

インキネンのチャイコフスキーは脂ぎらないデトックス風なところがあり、またどこかこだわりがあって耽溺するという演奏ではない。それでいて結構な長い演奏となるのはだいたいいつものこと。この手品はまだわからない。

全体で2時間に迫る演奏会でしたのでアンコールを聴けるとは思っておりませんでした。思わぬことでした、珠玉のアンダンテ・フェスティーヴォが聴けるとは思ってもいなかったのでこれはまさに僥倖。
かなりの快速な演奏で弦をきつく絞ったような締めサウンドで美しい。最初から最後まで緊張感に満ち、演奏する喜びをプレイヤーが感じつつ、聴衆にもそういったことが良く伝播してくるものでいい演奏会で〆られました。
ありがとうございました。
おわり


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