河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2044- ドンファン、リスト協2、ピエモンテージ、人魚姫、ボーダー、読響、2016.1.14

2016-01-15 16:40:38 | コンサート

2016年1月14日(木) 7:00pm サントリー

シュトラウス  ドン・ファン  16′

リスト  ピアノ協奏曲第2番イ長調  22′
  ピアノ、フランチェスコ・ピエモンテージ
(encore)
リスト 巡礼の年 第1年「スイス」から「ワレンシュタット湖畔で」 4′

Int

ツェムリンスキー  人魚姫  16′12′13′


ミヒャエル・ボーダー  指揮  読売日本交響楽団


斬新、大胆、異端といった解釈はありえず、これら作曲家たちがこう鳴らしたくて作った作品なんだから、まずはそう鳴らすべきなのだ。ボーダー棒はそのように言っているように聴こえます。それは面白くないといった話も無くて、あるべき姿で演奏して作品の中身を照らし出してみることこそ一番の仕事なのですね。
音はぎっしり詰まっているように聴こえます。充実サウンドと言いますか、曲のツボを心得ているんでしょう。

それにしてもリストの2番コンチェルトの1番とのこのへだたりの大きさ。1番はオーケストラが強烈ですので2番との違いはさらに際立っているのですけれど、それ抜きにしてもこの2番のピアノのリスト特有のドライなデリカシー。こまやか過ぎていくところまでいった感がある。これは別の境地なのか。
ピアニストはインテリ風な風貌で冷静な感じ、曲ともどもウエットな感じは無いがこの作品に妙に合っていると言いますか、流されない演奏、デリカシーが勝たない演奏、いいと思いました。

人魚姫の味わいはそのストーリー展開を追ったもので、映像でもあればさらに理解が進んだかもしれない。ツェムリンスキーの細やかさとロマンチックな音楽はそれにとどまることなく現代に向かったもので、今こちらサイドから見てみると時代中庸的なブリッジであったと思う。

この日のプログラムは交響詩を5曲聴いたような気持となり帰路につきました。
落ちついたいい演奏会でしたね。
おわり


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