河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1500- 三善晃、Vn協、プルチネルラ、イタリア、アルミンク、新日フィル2013.7.26

2013-08-01 22:01:00 | インポート

2012-2013シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2012-2013シーズン
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2013年7月26日(金)7:15pm サントリー
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三善晃 ヴァイオリン協奏曲
  ヴァイオリン、豊嶋泰嗣
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ストラヴィンスキー プルチネルラ、組曲
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メンデルスゾーン 交響曲第4番 イタリア
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クリスティアン・アルミンク 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
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アルミンクは今回の来日で新日フィル音楽監督卒業のようで、来日場所盛り上がっている雰囲気ですね。個人的には当節、音楽監督、常任指揮者といった事にはあまり興味が湧かずあまり深入りもせずで。
最近はそもそも、シーズン二桁振るか振らないぐらいで音楽監督、常任指揮者といっている現象は国内どこのオーケストラでもあるもので、ご本人の切り口からしたら一つの出来事にすぎないと思う。ひどかったのはN響の音楽監督制、あれ、一人の音楽監督がシーズンに何回振っていたのだろうか。デュトワが振ると色が変わる、みたいなことが実しやかに言われていたが、たしかにそういう部分もあるとは思うが、別に通常の来日と同じぐらいの回数で、あまり大げさな話でもないだろうと思う。
アチコチ駆け巡って1シーズンが過ぎてしまう指揮者の時代は、世界中どこでも同じ現象かもしれない。それよりも気になるのは国内オケのコンマスが毎度毎度コロコロと変わること。なんであんなに変わるのかな。オーケストラの音色や呼吸を含めた意識の統一といったあたりのことは見事に飛んでしまっていて、ただスキル的に上手だ、といった一点の共通項目だけでつながっているのではないか。アメリカの場合、それこそスキル集団と思われがちだが、コンマスは基本的に一人。なんか、逆なら話が分かるが、みたいな、笑えない事実がある。ここらあたりの話しは、日経新聞2013.1.25のナッシュヴィル交響楽団コンマス岩崎潤の記事が興味深い。
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アルミンクについて好印象としてあったのはふだんあまり生で聴くチャンスが無い曲を積極的に取り上げて聴かせてくれたこと。新日フィルの会員になって頻繁に聴くようになったのはここ2~3シーズンなのだが、振り返ってみると本当にいろいろと振ってくれているなぁと思います。これ自体一つの功績だと思います。
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この日のコンサートの聴きものは最初の曲、三善晃のヴァイオリン協奏曲。若いときの曲でごつごつしながらも閃きの感じられる曲。じっくり時間をかけて考えこまれているのに一瞬の出来事のような曲、それが閃きと勝手に理解している。メシアンのトゥーランガリラとか、ブーレーズのノーテーションとか、あんな感じ。
この日の演奏は、曲を詳細に知っているわけではないのでフィーリングですが、オーケストラが雄弁でなく大胆でもなく、のびのびしていない。枠の中で動いている感じ。練習した分だけ縮こまりから開放されていくのだなと感じてしまう。このような曲の場合、オーケストラのスキルの底辺がどこらあたりにあるのかで演奏の雄弁さが違ってくるような気がする。
ソリストのヴァイオリンはどちらかというとオーケストラと逆。弾きこまれていて太くて自信に満ちたもの。これは良かったと思います。
オーケストラの伴奏が、伴奏どまりを越えてくれたら最高の演奏だったように思えました。
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プルチネルラ、イタリアはきれいに光り輝くサウンドでのびのび。気持ちよく音を浴びることができました。
ありがとうございました。
おわり