木になる 木の合う 事柄

今 こんなことをしています。

鬼 仕上げ

2015-11-21 19:39:45 | 木彫
荒彫りした鬼   今日は仕上げです。


  仕上げですから 使うノミは仕上げ用のノミになります。
  大きな作品 粗い文様ですから 大きな仕上げ用のノミばかり。


 彫っている材料は 木目が粗い松の木ですから 仕上げにくい。


  仕上げた部分  上から銅板を被せますから
                    それほど丁寧に仕上げる必要はありません。

上に銅板を貼るのは屋根屋さん    私の仕事場に見に来られました。
  他の方が描いた下絵はよく分からないと話していましたから 
      心配した大工さんが打ち合わせのため 連れてきたのでしょう。
  今では 珍しい貴重な屋根の檜皮葺きの専門業者さんです。

 お話していると 20年ぐらい前に他の仕事場でも 一緒に仕事をしていたようです。
  国の文化財である神社の修復の時だったようです。

  その頃は材料の檜の皮が取れなかったそうですが 今では技法と建物の保存の為
  国有林などからも檜皮が取れるようになり 後継者なども出来たとのことでした。
  屋根はどうしても30年ぐらい経つと傷んでしまい 雨漏りが始まります。
  文化財保護の為には どうしても修復しなければなりません。

  仕事場は その建物のある場所ですから 自宅からは遠く離れたところばかり
  1ヶ月に1~2回しか戻れない。 とのことでしたが
  今では高速道路網が整備し そんなことも無くなったとか・・・・。

  伝統技術も 無くなる寸前まで行くと いろいろ保存策が取られるようです。

    ・・・木彫はまだ絶滅まで心配されていない ということか。・・・