じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

冬期講座

2022-12-28 19:38:15 | Weblog

★ 12月26日から始まった冬期講座。今年は暖房費(電気)節約のため、例年より30分遅く午前9時スタート。朝の部は午前9時から12時まで、昼の部は午後1時半から4時半まで。4時半からはレギュラーのクラスが午後9時45分まで。ぎっしりと充実した日々を送っています。

★ 年末年始がないのはこの業界にいる限り仕方がない。

★ 近隣の中学校2年生、島田真央さんが全日本選手権で3位になった。ほかにも20位までに多くの宇治市内中学生が入っており、スケートリンクができて、お茶と観光しかなかった宇治市の新たな町おこしになるかも。

★ 塾生の1人は、学校で島田さんの隣の席に座っているという。彼はバスケットボールで活躍を目指している。

★ 読書の時間がなかなかとれない。筒井康隆さんの「モナドの領域」(新潮文庫)を買って、読み始めている。「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」だという。

★ 文庫にもいろいろあるけれど、私は新潮文庫が好きだ。昔は新潮文庫、角川文庫が2大文庫(岩波文庫はちょっと難しそう)だったが、今は新潮文庫、講談社文庫、文春文庫が良い作品を出してくれているように思う。

★ 今年もあと3日。31日、1日、2日も塾を開け、3日からはほぼ気平常通り。志望校合格をめざして、もうひと頑張りだ。

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喜多川泰「君と会えたから・・・・・・」

2022-12-24 17:27:51 | Weblog

★ 小学6年生の塾生と話をした。彼女は実に聡明な生徒で、将来の夢は作家だという。それにスウェーデンのグレタさんのように環境問題に取り組みたいとも。

★ 彼女に「どんな作家が好き」かと尋ねたら、喜多川泰さんの名前を挙げた。私は喜多川さんの作品を読んだことがない。彼女にどの作品を読んだのかと尋ねたら「君と会えたから・・・・・・」を紹介してくれた。

★ 彼女に便乗する形で、喜多川泰さんの「君と会えたから・・・・・・」を読んだ。

★ かつてコヴィーさんの「7つの習慣」という作品を読んで豊かな人生を送るための示唆を得た。本書も小説の形をとりながら、自己実現の方策を教えてくれている。

★ 画家の主人公は自らの個展を訪れた女性の名前を聞いて、20年前、彼が18歳だったときの出来事を思い出す。

★ 当時、彼は高校3年生で、家業の小さな書店を手伝いながら、将来に対しては漠然とした思いしか描いていなかった。ある日、彼は書店を訪れた同年代の女の子に恋をする。

★ 主人公は彼女から、夢を実現するための方策を学ぶが、その恋は「ある事情」のために成就しなかった。しかし、彼は彼女との出会いをきっかけに自らの可能性に目覚め、それを実現するために努力をした。

★ 彼女と二度と会えなくなったとき、彼女からもらった手紙。それは「四月は君の嘘」の宮園かをりの手紙のようだった。

★ そして心を打たれるのが、作者による「あとがき」だ。本書に込められた想いが響く。

★ 「あきらめたらそこで試合終了」。「スラムダンク」の安西先生の言葉が思い浮かぶ。

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小杉健治「絆」第1章

2022-12-22 21:12:27 | Weblog

★ 近隣の小中学校は明日が終業式。高校は19日、20日で終わりなので、高3生などは朝から塾に来て自習をしている。一方で、コロナが再燃。塾生やその家族で感染する人が増えている。

★ そんなこんなで、今年もあと9日。年賀状の準備も遅れている。来週からは冬期講座が始まる。少々焦る。

★ さて、読書は遅々として進まないが、今日は小杉健治さんの「絆」(集英社文庫)の第1章を読み終えた。

★ 第1章は法廷のシーンで幕が開ける。「夫を殺した」と起訴された女性、自らも罪を認めるが、ただ彼女を担当する弁護士は無実を主張する。

★ 話者は記者。被告の女性とは知らない仲ではなさそうだ。第1章は、記者が若い頃の被告の家族との関りが描かれていた。

☆ 今日、甥っ子からクリスマスカードをもらった。第二子が誕生したという。おめでたいことだ。

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永井龍男「枯芝」

2022-12-18 21:35:16 | Weblog

★ NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は最終回だった。途中から観始めて半年。久々に大河ドラマに付き合った。見事な大団円。義時の最期に際し、尼将軍・政子の「ご苦労様」が心を打つ。最後は政子のすすり泣きでタイトルバック。しばらく余韻に浸った。

★ さて、今日も朝の10時から夜の8時まで授業。塾生たちも入れ替わりながらよく頑張るね。中には10時間居続ける子も。受験の神様が微笑みますように。

★ 永井龍男さんの「青梅雨」(新潮文庫)から「枯芝」を読んだ。東京から一時間ほど離れた別荘地だろうか。40を過ぎた男性と20代の若い奥さん。芝生のある家というのが昭和っぽくて懐かしい。

★ 今までいろいろあったようだけれど、何かのんびりした雰囲気が伝わってくる。

★ 文章が巧いので、読んでいて心地よい。

★ 明日からまた1週間、頑張りますか。そう言えば来週はクリスマス。その次の週は正月だ。時の流れが速すぎて、だんだん置いてけぼりになってきた。

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赤本

2022-12-17 16:37:12 | Weblog

★ 受験が迫ってきて塾生が受験する学校の赤本がたまってきた。

★ 合間を見て読書に励んでいます。今読書中なのは、

  中村文則「教団X」(集英社文庫) 多分一度読んだだけでは意味が解らない。

  伊坂幸太郎「ラッシュライフ」(新潮文庫) 「教団X」と同じように教祖が出てくる。

  佐伯一麦「還れぬ家」(新潮文庫) 私小説でここまで書けるのはすごい筆力。

  角田光代「ツリーハウス」(文春文庫) 角田さんの実力に感心する。

  瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」(文春文庫) 数奇なる人生。

  澤田瞳子「若冲」(文春文庫) 時代小説も常に1作は読んでおきたい。

  小杉健治「絆」(集英社文庫) 法廷ドラマか。

  柚木裕子「朽ちないサクラ」(徳間文庫) こちらは警察ドラマ。

  呉勝浩「スワン」(角川文庫) ショッピングモールでの無差別テロ。おもしろそうだ。

★ 年末にかけて、松本清張「砂の器」(新潮文庫)、貴志祐介「新世界より」(講談社文庫)、薬丸岳「神の子」(光文社文庫)、真藤順丈「宝島」(講談社文庫)を読んでみたい。

☆ 世の中はどさくさに紛れて、軍備増強に一歩進んだ。「先制攻撃能力」「敵地攻撃能力」「反撃能力」と呼び名は変われど、国際紛争にジワジワと近づいている気がする。戦力にせよ原子力発電にせよ、のど元過ぎれば何とやら。ホモ・サピエンスの将来は悲観的だ。

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原田隆史「本気の教育でなければ子どもは変わらない」

2022-12-14 20:56:50 | Weblog

★ 保護者様から紹介して頂いて、原田隆史さんの「本気の教育でなければ子どもは変わらない」(日経ビジネス人文庫)を読んだ。

★ 原田さんと私は同じ大学だ。ただ原田さんが卒業された年に私は大学院に入学したので丁度すれ違い。

★ さて本書は、体育教師として大阪の公立中学校に赴任された原田先生の奮闘の記録だ。先生が就職されたのが1983年というから、まだまだ校内暴力が社会問題化していた時代だ。

★ 私の近隣の中学校も全国的に有名な荒れた学校で、授業中に校舎内をバイクが走るは、爆竹は鳴り続けるは、器物の破壊行為、対教師暴力、生徒同士の暴力、近隣の中学校とケンカをするため鉄パイプをもって駅に集結していたところを凶器準備集合罪で捕まったなんてこともあった。テレビの「金八先生」が人気だった時代だ。

★ 今となってはとても懐かしくも感じるが、当時の学校現場は毎日が戦場で、結局教員だけでは対処できず保護者や関係機関と協力して沈静化したように記憶している。

★ 原田さんが赴任された学校の荒れもすさまじい。不良同士が覇権を争う映画のようだ。

★ 原田さんの本を読んで、なぜ生徒が「すさむ」のか、どうすれば生徒が「すさみ」を乗り越えていけるのか大変よく分かった。基本的な生活態度をはじめ、要は子どもたちの問題は親や教員など大人の問題で、大人が変わる姿を見せることによって、子どもたちも変わっていく、大人が本気を見せてこそ、子どもは変わっていくということがわかった。

★ 子どもの変容が大人の変容の契機となることもあろう。言葉にするときれいだが、文字通り血と汗まみれの奮闘があったのだなぁと感動する。身の危険を感じられたことも行間から読み取れる。

★ 真面目さや熱血が茶化される時代だが、そんな時代だからこそ、原田先生のような熱意と奮闘の経験から生み出された戦術が生かされるに違いない。

★ 教育現場にタブレットが導入され、個別化、効率化が進んでいるが、やはり教育の真髄は人と人なんだなぁと思った。(事なかれ主義の学校の体質や教師集団の分断は変わったのだろうか)

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中島らも「ガダラの豚」

2022-12-13 11:16:07 | Weblog

★ 12月も中盤になると中学校では三者面談が始まる。そのため中学生たちは45分の5時間授業、午後2時半には家路につく。ということは、塾は2時ごろから開けておかねばならない。

★ なかなか集中して読書もできなかったが、なんとか中島らもさんの「ガダラの豚」(集英社文庫)を読み終えた。

★ テレビでも人気の民族学者、大生部多一郎教授。彼と妻の逸美には辛い過去があった。アフリカでの現地調査中に愛娘を気球の事故で亡くしたのだ。それ以来、多一郎は酒に溺れ、逸美は新興宗教にはまる。

★ 私が読んで一番面白かったのは、逸美が新興宗教にはまっていくところ。心玉尊師(彼の語り口調は懐かしい桂枝雀さんの語り口調をイメージすればよい)を崇める「聖気の会」。逸美は友人に誘われて「ご縁の日」と称するイベントに参加する。そこで目にした尊師のパフォーマンスに感嘆し入信してしまう。

★ 初めて参加した逸美を信者たちが取り囲み洗脳していく様子は、新興宗教によくある風景だ。

★ 多一郎は妻の洗脳を解き、教団から奪還するために、奇術師ミラクルと協力して尊師のパフォーマンスのイカサマを暴く。一方、逸美には危機が迫る。

★ なかなか面白い作品だった。

★ 政権は軍備増強、増税にまっしぐら。この1年間で岸田さんは変わったなぁ。来年は政局含み。広島サミット後に政変だろうね。

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藤原伊織「銀の塩」

2022-12-10 17:31:02 | Weblog

★ 来年度のブロック役員の引き受け手が見つかり、まずは一安心。うちのブロックは26世帯。毎年本部役員1世帯、ブロック役員1世帯だから単純に計算すると13年に一度どちらかの役員が回ってくる。しかし、急速に進む高齢化で、動ける世帯は年々減少。担当年齢を75歳まで引き上げても5年に1度回ってくる計算になる。この先どうなるやら。

★ 以前、PTAの役員を業者が引き受けると言った記事を目にしたが、町内会でもこうした業者が現れるかも知れない。(地方議会議員のなりても不足しているようだから、こちらも業者に委ねる時代が来るのか)

★ さて、今日は日本推理作家協会編「ミステリー傑作選36 殺ったのは誰だ!」(講談社文庫)から藤原伊織さんの「銀の塩」を読んだ。

★ 藤原さんの「テロリストのパラソル」の主人公、島村がここでも活躍する。島村といえば学生運動をしていた時、爆弾事故を起こし、指名手配されていたのではなかったか。

★ もはや中年の域に達し、今やほぼアル中。時効になったとはいえ、逃亡の癖が抜けず転々と仕事も住居も変えて生きている。そんな彼は今回避暑地にいる。バングラデッシュ出身の若者と親しくなるが、どうも彼は悪い仲間に利用されているようだ。

★ 日本で1000万円稼いで国に帰り、人間が低賃金で馬車馬のように車を引くというリキシャを失くしたいというのが彼の夢だ。彼の夢は実現するのか。避暑地の夜空に輝く星座がまぶしい。

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湊かなえ「母性」

2022-12-08 18:12:53 | Weblog

★ 今日は塾生のお母様に昼食を作っていただいた。ありがたいことだ。

★ 湊かなえさんの「母性」(新潮文庫)を読んだ。母を溺愛する「私」。しかし、自分の娘を愛することができない。台風の惨禍の中、母と娘の二者択一を迫られた試練が尾を引いているのか。

★ 惨禍で家を失った「私」はそれから夫の実家に身を寄せるが、それは自らの選択の誤りの報いを受けるような地獄の日々だった。鬼のような姑、彼女は自分の娘たちには親バカぶりを発揮する。彼女の娘たちもそれを良いことにわがまま勝手に生きている。負担を強いられるのは嫁の「私」だ。

★ さらに苦しいのは夫が力強く私を守ってくれないこと。かつて封建的な父親への反発からか学生運動にのめり込み、そのせいで思い通りの就職ができなかった夫は、物事に正面から向き合うことを放棄したようだ。

★ 妻であり嫁であり母である「私」。その娘として生まれてきた「わたし」。それぞれの独白で物語が進む。

★ 物語は終盤に至り熱を帯びる。終章は「愛の歌」と題しハッピーエンドの後日談で終わっているが、巻末の間室道子さんの解説にあるように、もしやの仕掛けも考えられる。それを含めて、面白い作品だった。

★ 「母性」とは何なのか。人間の性、宿命というのは実に重い。他者から見ればそのしがらみから出てしまえば終わりなのだが、出るに出れないところが地獄なのだろう。

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沼田真佑「影裏」

2022-12-07 22:02:23 | Weblog

★ 沼田真佑さんの「影裏」(文春文庫)から表題作を読んだ。第122回(2017年)文學界新人賞、第157回芥川賞受賞作。マイノリティー文学とか震災後文学とか何かと評価の高い作品だが、私はあまりピンとこなかった。

★ 医薬品の営業をしている今野は岩手にある子会社に出向している。そこで釣りを通じて日浅という友人ができる。東日本大震災を経て、日浅は行方不明となる。今野は日浅を捜し、彼の実家を訪ね、彼の父親から秘密を知らされる。

★ ざっとこんな話だろうか。眠い時に読んだせいか、作品に入り込めず、感情移入ができなかった。釣った鮎を塩焼きにするシーンは何となく記憶に残ったが、男同士の恋愛感情的なものに魅かれなかった。

 

☆ 話は変わって、久々にセブンイレブンに行くとカウンター横でカレーパンを売っていた。店内で揚げたそうだ。買って食べてみるとなかなかおいしかった。

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