私好み

厚木の《cafeあつめ木》に来ました。

今回の企画展メニューはタルト・タタンです。これはキャラメリゼしたリンゴのタルトです。よくあるタルト・タタンはキャラメルもリンゴももっと甘くって、食べていて疲れてしまうようなものが多いのですが、これはキャラメルが適度にほろ苦くて大人な感じです。添えてあるバニラアイスとの相性もバッチリで、美味しく頂戴しました。

このお菓子、ネーミングの由来がちょっと変わっています。フランスのお菓子で、ホテルを経営していたステファニー・タタンさんという方が作り出したものだそうです。ある日、アップルパイを作ろうとリンゴを砂糖とバターとで炒めていたら焦がし過ぎてしまったのだそうです。

しかし、捨てるのも勿体ないと思ったステファニーさんは、メゲずにそのままその上にタルト生地を起き、フライパンごとオーブンに入れて焼き上げ、それをお皿にひっくり返してのせてみたら…何とも香ばしい新しいお菓子が誕生したのだとか。発祥には諸説あるようですが、これが一番有名な理由とのことです。つまり、転んでもタダでは起きなかったステファニーさんのとっさの判断から生まれた『ケガの功名』の産物だったわけです。

個人の機転から伝統のお菓子が誕生する…何が幸いするかわかりませんね。