散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

ゴールデンウィークの最後はやはりバーで締めくくる

2016年05月07日 19時56分00秒 | 飲み歩き・琴似界隈
旅の最後は琴似に戻り、バー「D」だ。1杯目は今月の新入荷からアプルヴァル1998シングルカスク17年。シングルカスクと言ってもウイスキーではなく、カルヴァドスである。これはリンゴ風味の甘味が感じられる、なかなかの味。



2杯目は先日、テレビドラマの「レモンハート」を見ていて、どんな味だったか気になったプラットヴァレーを注文。確か過去に1度だけ飲んだことがあるような気がするのだが、味が全く思い出せずに久しぶりに飲んでみた。



ふーむ、こんな味だったか。熟成されていないコーンウイスキーなので、実はもっと香りと味がキツいイメージを持っていたのだが、度数が40度なので意外と飲みやすく(一般の人にはキツいと思うが、ウイスキーの樽出し原酒の中には50度を超えるものがざらにある)、何となくコーン由来の味も感じられる。

3杯目は最近中々飲めなくなってきた、イチローズモルト秩父オンザウェイ2015。このまま、一般の人には手の届かない味になってしまうのかなあ。これはそれほどの年数がたっていないので、多少やんちゃな味。



最後に疲れをいやす、ウイスキー+桜リキュール+クランベリー+グレナディンシロップの甘いカクテル。



これで今年のゴールデンウィークはほぼおしまい。明日は遊んでいる場合ではなく、少し用事を足さなくては。

札幌途中下車

2016年05月07日 18時37分03秒 | 食べ歩き
苫小牧から乗った電車は終点が手稲だったので、そのまま乗っていれば琴似に帰り着くことは可能だった。しかし、どうしても今日は新刊本が入っているのではないかという思いから、北広島でエアポートに乗り換え、札幌駅で下車。

早速本屋さんに行ってみたが、どうやら今日も新刊本は入荷していない模様。北広島-札幌間は結構混雑していたし、これでガクッと力が抜ける。もうエネルギー補給できるならば何でもいいという感じで、蕎麦屋「S」へ。

疲労感から深く考えることができず、ほろ酔いセットをビールで注文。最初に板わさとともにビール登場。



しかし、先客1名が出て行ったところだが、私の他に客がいない。夕方は普段も人気がないのかな? それともゴールデンウィークの最後とあって、もう少し景気のいいところに行く人が多いのだろうか。



セットの次のつまみはとり肉南蛮漬け。南蛮漬けといっても、揚げたものを酢醤油タレに漬けたものではなくて、蕎麦汁をいかした照り焼きにしたもののようだ。これが体の疲れにちょうどいい肉っ気と甘さであった。薬味にわさび、一味、山椒、そしてネギや大根おろしと合わせて食べる。ここで、セット外の日本酒を追加。



最後はちょっと少なめのもり蕎麦。これも途中からきざみ海苔や天かすで食べる。最後の蕎麦湯がもう少し熱いと申し分ないのだが、空腹も満ちて、少し疲れから回復した。よし、琴似に移動しよう。


小さな旅(7)

2016年05月07日 16時55分48秒 | ART
東室蘭で乗り換え。ちょっと時間があったので、一瞬、駅の外に出てみた。



何枚か写真を撮影して駅に戻る。次は苫小牧だ。



14時過ぎに苫小牧に到着し、苫小牧市美術博物館へと向かう。途中で「出光カルチャーパーク」なる看板を見かけるが、なんだこれ?



帰宅してから調べると、ネーミングライツということで500万円で命名権を販売し、出光興産が購入したということらしい。これはこれで、地方都市の施策の一つであると思うし、「ネーミングライツ料は、施設の管理運営や市民サービス向上に活用」ということらしいので、期待したい。

苫小牧はちょうど桜が満開の時期だろうか。



桜を眺めつつ、「砂田友治展」へ。



「勇払原野」:明るく色彩豊かな原野。
「まだ還らない」:砂田は人間の生の姿にぐいぐい迫った画家だと思うのだが、どうもそこが趣味に合わない。人間には生の姿だけではなく、やはり社会性のある、後天的に身に着けた振る舞いというものもあるだろうと思うからだ。しかし、一冬で300人が海難に合うという現実から描き始めたシリーズであるという解説もあり、一度はこれらの作品群を描かなくてはならなかったのだろうという理解はできる。
「船と男」:1970年代に入ると、作品の色合いやタッチはかなりマイルドなものに変化する。

「組C」:中央の赤と黒の部分が、三岸好太郎の「悪魔」を思わせる。
「王と王妃」:またこのシリーズが良く理解できない。家族という最小の社会集団を描いたものらしいのだが、なぜ「殿と奥方」じゃないのだろう。王様って、日本じゃピンとこないよね(「殿」に正しくピンとくるかどうかもあるが)。
「勇払原野とウトナイ湖」:こういう作品の方が素直に見ることができる。

同じく苫小牧市美術博物館から「中庭展示Vol.7 岡本光博「UFO after / 未確認墜落物体 その後」」。

青森県立美術館の展示で話題を呼んだ展示の「その後」ということらしい。しなしなになったUFOの「皮」が何とも言えない。

写真左が青森の展示(らしい)で、写真右が今回の展示。

 

 

展示を見終わり、苫小牧駅前に戻る。苫小牧駅前プラザegaoは完全閉鎖の模様。駅前に出て最初に見上げる建物が封鎖されているのだから、ものすごく辛いものがある。

 

エスタもこの3月で閉店。



よし、見るべきものはすべて見た。札幌へ戻ろう。



企画倒れに終わった感のあるこの「小さな旅」。普段とは違う行動をしたので、個人的にはそれなりに楽しかった。しかし、北海道内地方都市の観光というのは非常に厳しい状況にあると思う。JRも便利とはいいがたいし、観光施設も適切に運営できているか疑問の状況だ(個々人の方は、いずれも一生懸命仕事をされていたように思うが)。もしかすると今の観光はツアー形式で飛行機+バスを完全チャーターというスタイルになっているのかもしれないが、そういう興味がないため、良くわからない。

小さな旅(6)

2016年05月07日 12時58分13秒 | ART
室蘭で残された時間は少ないが、時間調整もあり室蘭市港の文学館へ。あまり文学館には興味がないのだが、八木義徳、三浦清宏、長嶋有の3人の芥川賞作家を輩出している地でもあり、そこそこ充実した展示であったと思う。

他に室蘭ゆかりの作家として取り上げられているのは、イザベラ・バード(通過しただけらしいが)、並木凡平、棟方志功(2回来ただけらしいが)、いがらしゆみこ、篠原勝之らがいた。もちろんもっと多くの人が挙げられているのだが、私が無知のため知らないのである。

しかしこの文学館の建物が実に立派だ。著作権上問題がありそうなところは避けるが、2階には立派なホールがあった。



それから展示室内で安田侃の「妙夢」を発見。



他にも立派なステンドグラスがあり、文学展示以外にも見どころはあるのではないか。



この後、室蘭駅に戻り、東室蘭へと移動する。そういえば、ここも盲腸線なんだよね。

 

小さな旅(5)

2016年05月07日 12時11分27秒 | 食べ歩き
さて今回、私は室蘭での昼食を楽しみにしていた。商店街をぶらぶら歩いて、見当をつける。

この店もよさそうだなあ。

 

「肉鍋」の店が昼からやっているのもいいなあ。ランチだと高くないのかな。



などと思いつつも、割と最初から心に決めていたのが、開店から90年を越える天ぷらの「T」である。室蘭の人々はこの店のしんなりした天丼が好みと聞く。ドアを開けて店内に入ると、驚くほどの広さの店内(長いカウンターとその後ろにテーブルと小上がり、奥に座敷席もある)に、びっくりするほどの人がいる。外を歩いている人がほとんどいないのに、店内にはそう、50人は客がいるだろうか。地方の寿司屋さんや天ぷら屋さんにある店の雰囲気、これは貴重なものであると思う。

入口で食券(何とも懐かしいプラ製。消えかかった字で「天丼」と書いてある)と引き換えに代金を払い、カウンター席へ。ちらっと見る限り、料理が来ていない人が結構いるのだが、これは相当待つことになるのだろうか。



と長期戦もやむなしと思っていたら、15分ほどで天丼がやってきた。味噌汁、沢庵付きである。



早速食べてみると、ほお、うわさに聞く通りのしんなり感である。サクサク・パリパリが好みの人はダメだろうが、これはこれでいいような気がする。ご飯とタレの相性がよろしく、天ぷらも含めて一体感のある天丼だった。上に載っているのは少し大きな海老天と小さい海老(甘海老?)を3本つながりで揚げたもの、そしてイカ天である。

注文で「特丼」という声が飛びかっていたが、他に特製天丼というのがある模様。しかし、初回は極力一般的なものをと思う私には、普通の天丼がちょうどいい。後でメニューを見たが、いか天丼というのは分かるが、いか抜き天丼というのがあり(歯の悪い人向け?)面白かった。



素晴らしく美味しいとまでは言わないが、何となく食べたくなる天丼。分かるような気がする。

小さな旅(4)

2016年05月07日 11時22分36秒 | ART
9時半頃、室蘭到着。幸いなことに、傘をさすほどの雨は降っていない。



室蘭駅には観光マップがなかったので(棚はあったが、マップが置いていなかった。これ、観光を狙いにしているんだったら、お話にならないのではないか)、まだ10時前で美術館が開いていないこともあり、旧室蘭駅舎の観光案内所に行くことにした。

 

ここで無事に観光マップを入手。しかし、室蘭市民美術館の表示がない。2008年にオープンしたらしいのだが、それ以来観光マップの更新がされていないということなのかなあ。美術館は室蘭市文化センターにあるので、文化センターが地図に乗っていれば良いということなのか。市民以外はその辺、良くわからないのだが。

ぶつぶつ文句を言いつつ、室蘭市文化センターへ。



おお、ずいぶん巨大な建物だが、何の案内もない。近づいてみるとドアが開かない。



あれれと若干焦りを感じて右手側に回り込むと、別の入口を発見。



さっきのはいわゆる大ホールでイベント時にしか使わないのであろう(実は昨日、矢沢永吉コンサートがあったらしい)。小さい入口からは無事に入ることができた。

案内に従って、地下の室蘭市民美術館へと向かう。







■室蘭市民美術館「室蘭美術の精華」。意外ときれいに整備された展示会場に、43点の作品が展示されていた。
西村徳一「影」:抽象的な光と影の表現。なかなか私好み。
渡邊眞利「峠」:黄色の背景(砂漠か?)の中、馬2頭で旅する2人(両方女性か?)。何となくオリエンタルな風合い。
遠藤孝一「オロンコ岩」:ダイナミックな岩の風景。室蘭は自然が素晴らしいねと思っていたが、今調べてみると知床の方にあるものらしい。

信岡成子「刻(生命)」:シンボル化された女性像を中央に、背景の藻のような植物が実に繊細に描かれている。
矢元政行「2011年3月」:タイトルで東日本大震災の事を思うのだが、いつものバベルの塔に大勢の人物がいる矢元スタイルは変わらない。精神的に感じたものがあったということか。

この展覧会、無料なのはありがたいのだが、いかにも案内が貧弱だ。

まず文化センターのホームページの新着情報は昨年8月から今年3月にかけて行われた耐震工事による閉館の話しか記載されていない。室蘭市のホームページ「室蘭市民美術館の展示・体験事業」には、約1年前に開催された展覧会の情報しか無い。こんな頻度でしか更新できないのであれば、固定的な情報(アクセス方法など)だけ掲示した方が良いのではなかろうか。かえってみすぼらしく、本当に美術館はやっているのだろうかという疑問しか湧いてこないのである。

西村喜久子、黒田孝、佐野敏夫、野本醇、北浦晃、木村富秋、輪島進一など、なかなか悪くない作品が展示されていることもあり、残念である。

美術館を出て、先ほどとは逆方向の道に出ると、立派な入口があった。正面入口は実はこちらであったか。



この後、室蘭市青少年科学館はパスし、市立室蘭図書館にはちょっとだけ入館し、室蘭市役所を眺める。

 



建物はなかなか重厚だ。それからショッピングセンター付近の歩道橋へ。かなり広い交差点を四角につなぎ、さらにショッピングセンターへの連絡通路、自転車用のスロープもあるため、容易に全貌がつかめないほどの歩道橋がある。

 

まあ、歩行者の身としては、歩道橋ってありがたくないけどね。

小さな旅(3)

2016年05月07日 09時54分39秒 | 食べ歩き
この小さな旅のコンセプトは、もともと次のように考えていた。

1.道南方面に向かうため、札幌より南に泊まれば良いに違いない
2.しかし、一日散歩切符を使うため、その発売エリア内に泊まる必要がある(例えば、苫小牧はダメ)
3.夜はユニットバスのシャワーではなく、風呂に入りたい
4.多分、朝は少しゆっくりできるだろうから、優雅に朝食を取り、くつろぎたい

しかし、上記の1、2、4の条件を満たすことができなかったのである。千歳から室蘭(最終目的地)にJRの普通電車だけで行こうとすると、何と7時12分発の列車に乗らなければならないのだ。もっとも琴似から出発する場合には6時19分に乗車しなければならないのだが、冷静に見ると1時間も稼げていないのか…。

ということで6時に起床し、ホテルの朝食。バイキング形式だったが、かなり豊富な品数が出ており、食事の用意をしていた方々の感じも良かった。あまり食欲がなかったが、ご飯+ちょいカレー、味噌汁、ハム2種、きんぴらごぼう、ミニハンバーグ、スクランブルエッグ、梅干し・つぼ漬け、生卵を食べる。



飲み物はオレンジジュース。そして食後にコーヒー。本当はもっとゆっくりしたかったが時間がない。それなりに急いで7時前にはホテルをチェックアウトし、千歳駅へと向かう。



千歳で一日散歩切符を買い、まずは東室蘭へ。苫小牧までの車内には、頭の悪そうな高校生多数(見た感じで判断して失礼)。東室蘭で乗り換えて室蘭へと向かう。



室蘭行きの列車は2両編成。ワンマン車両なので、駅員さんがいない駅では一番先頭の扉からでなければならないため、2両目には誰も載っていない。やっと気分が落ち着いてきた。



ところで、JR北海道の一日散歩切符だが、利用できる区間内のすべての駅で販売すべきではなかろうか。いや、百歩譲って、自動券売機があるところでは販売すべきだろう。どうしても苫小牧・登別・東室蘭・室蘭で購入できないというのは納得できないなあ。