散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

室蘭&千歳にて

2002年04月20日 19時15分59秒 | 飲み歩き・北海道内
7時40分琴似駅を出発。またもや普通列車の旅、目的地は室蘭である。普段乗る快速エアポートなどとは違い、車内はいたって暢気なムードだ。1車両に2~3人程しか乗っておらず、年配の女性が編み物をしている。9時に苫小牧に着き、市内散策。飲み屋街も通るが、午前中の飲み屋街は寂しい。

1時間ほどで駅に戻る。小腹がすいてきたので、名物「ホッキめし」弁当を購入。東室蘭行きの普通列車に乗り込む。炊き込みご飯の上に、2枚ホッキがのっており、予想通りのいい歯ごたえだ。硬くなく、かつサクッとした適度な歯ごたえもある。ご飯にはホッキの貝柱が入っているのもよい。後は漬物など。潔い単品勝負である。まあ、値段が890円という所に少々疑問を感じないこともないのだが(多分、現在は1000円)。

東室蘭で室蘭行きの電車に乗り換える。年配の男性と向かい合わせになり,話し掛けられる。子供の話をしてくれるのだが,「1男5女、孫16人」とは凄いものだ。「室蘭に住んでるのか?」「室蘭に親戚がいるの?」と室蘭に行く目的を聞かれるが、説明に困る。

室蘭に着く。小学校5年生の見学旅行以来の室蘭だ。もちろん当時の記憶は、ほぼない。商店街を見て回るうち,いつしか測量山の方に来たので、ここはひとつ上ってみるかと思ったが、山道で道に迷いたどり着けない(山の小さな畑で行き止まりにあう)。諦めて山を下り、再び商店街へ。室蘭の商店街は、大阪風串揚げの店、牛鍋の店など飲めそうな店が多く、誘惑される。

その中で何とも古めかしい造りの「浜町B」という店へ。年配の女性2人でやっているようで、客も3人の年配の人のみだ。早速ビールと昼食向けにチャーハンを頼む。ビールとおまけの塩豆を食べていると、チャーハンを作る音もせずにチャーハンが届く。えらい黒い色彩で、そば飯のようだが、この米の歯ごたえは冷凍食品では…

非常にしょっぱいチャーハンはビールには合うが、ちょっと騙された感があるなあ。この店構えならば,家庭風の素朴なチャーハンを出してくれれば充分なのだが。
(これが独特の製法で作られる、名物チャーハンだったそうなのだ。味音痴で申し訳ない)

室蘭の町は実に絶妙な寂れ具合であった。寂れているのだが、それなりに見所もある。最後にフェリーターミナルで遠くに白鳥大橋を眺める。14時ころ室蘭を出発して東室蘭へ。最近は東室蘭に繁華街が移りつつあるとも聞くが、見所は少なかった。(しかし、郊外型の店が集まっているところがあり、人出は多い)ブックポート、GEOを回るが、収穫なし。

東室蘭を発ち、苫小牧で乗換えをして、最後に千歳へ。11歳まで住んでいた、私の生まれ故郷である。飲み屋街の場所は分かっているので、真っ直ぐに足を向ける。17時30分に、「G」という店へ。鳥・すっぽん料理の店ということで、鳥料理お試しセットを頼む。結構寒く、酒は燗酒。

お通しは海老の卵の塩辛。鳥刺しはポン酢+ネギ+一味で食べるのだが、あっさりした味。続く鳥叩きはネギと、にんにく風味のたまり醤油のような甘いタレがぴったりする。さらに鉄鍋の上で焼いた九州風の鳥もも焼きが出た。締めはすっぽんのスープを使った雑炊。体が温まる。

と、こう書くと良い店のようなのだが、どうも今ひとつ噛み合わない。まず、客が一人のせいもあるのだが、料理の出方が異常に早いのだ。もう少しゆっくり食わせてくれという感じだ。また、店主は熱狂的な阪神ファンらしく、テレビの巨人・阪神戦に一喜一憂している。ファンなのは勝手だが、どうにも困る。

釈然とせぬままに18時30分ころ店をでる(ほら、早い…)。腹いっぱいになっており、他の居酒屋に行く気もしないし、かと言ってバーらしき店も数件見つかったが,開店時間が大体20時ころになっている。気持ちが盛り上がらぬまま寂しく琴似へ。

いつか生まれ故郷の千歳で存分に飲んでみたいと思っていたのだが、無意識の内に生まれ故郷に過剰な期待をかけすぎたか。故郷の風は、意外と冷たかった…