中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

年末年始休暇に入ります

2021年12月24日 | 情報

明日25日(土)より、新年3日(月)まで、恒例の年末年始の休暇に入ります。
再開は、新年の4日(火)です。

みなさま、良いお年をお迎えください。弥栄

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ストレスの9割は『脳の錯覚』

2021年12月24日 | 情報

「人は話し方が9割」という本が、年間ベストセラー総合1位になったとの報道がありました。
しかし、小職は、和田秀樹先生著の「ストレスの9割は『脳の錯覚』」(青春出版社)を
お勧めします。当該図書は、当ブログでは2回目の紹介ですが、前回は、新聞記事の紹介でした。
今回は小職も読んだうえでの、紹介です。自分でできる認知療法を、分かりやすく解説しています。
一次予防のための、優良図書です。

和田秀樹氏略歴
東大医学部卒、国際医療福祉大学大学院教授、川崎幸病院精神科顧問、
和田秀樹こころと体のクリニック院長、精神科医、著書多数

和田秀樹先生著の「ストレスの9割は『脳の錯覚』」 青春出版社
ヒント
1.      テレビは「ボケ」、自分は「ツッコミ」
2.      事件の加害者の「弁護人」をしてみる
3.      あれこれ考えるなら、「紙の上」で
4.      「出来事⇒感情⇒思考」のログをとる
5.      「極端な考えの人」に会いにいく
6.      カチンときても受け入れてみる
7.      SNSで「異端の仲間」を集める
8.      「できないものはできない」と割り切る
9.      「負けた後の方策」を準備しておく
10.   「人生は実験なんだ」と考える
11.   多少のリスクなら、怖がらない
12.   考えるより前に、まず行動してみる
13.   インプットから離れ、アウトプットする
14.   悩んだら散歩にでるか、寝てしまう
15.   「本業」とは別に、何か活動の場を持つ
16.   まったく違う環境に身を置く
17.   「誰が言ったか」より、データを重んじる
18.   プロセス重視よりパフォーマンス重視

(参考)
年間ベストセラー総合1位に「人は話し方が9割」 日販調べ
12/1(水) 産経新聞

出版取次大手の日販は1日付で、今年の書籍年間ベストセラー(集計期間・令和2年11月24日
~3年11月21日)を発表した。総合1位は「人は話し方が9割」(すばる舎)だった。
人に好かれる話し方のコツを説いた一冊で、令和元年9月の刊行からの累計発行部数は
約85万部に上る。
総合2位はスマートフォンが人の脳にもたらす影響を説いた「スマホ脳」(新潮社)、
総合3位は今年1月の芥川賞受賞作「推し、燃ゆ」(河出書房新社)だった。

日販は「昨年に引き続き新型コロナウイルス感染症が社会全体に大きな変化を与えた1年であり、
社会環境の変化による自身の生活への影響や対処法について関心が高まった」と傾向を分析している。

トーハンも1日付で年間ベストセラーを発表。総合1位は「秘密の法 人生を変える新しい世界観」
(幸福の科学出版)だった。
日販の総合ランキングは以下の通り。
①人は話し方が9割(すばる舎)②スマホ脳(新潮社)③推し、燃ゆ(河出書房新社)
④星ひとみの天星術(幻冬舎)⑤本当の自由を手に入れるお金の大学(朝日新聞出版)
⑥52ヘルツのクジラたち(中央公論新社)⑦鬼滅の刃 塗絵帳-蒼-、鬼滅の刃 塗絵帳-紅-
(集英社)⑧秘密の法(幸福の科学出版)⑨よけいなひと言を好かれるセリフに変える
言いかえ図鑑(サンマーク出版)⑩呪術廻戦逝く夏と還る秋(集英社)


(再掲)『ストレスの9割は「脳の錯覚」』
2021年09月22日

これまた参考になる図書です。
ストレス呼ぶ思考パターン抜け出す 精神科医の処方箋
『ストレスの9割は「脳の錯覚」』
2021/8/26 日経

先の見えない新型コロナウイルス禍の生活に、ストレスを感じている人は多いだろう。
しかし、このストレス、もしかすると「思い込み」によって増幅されているのかもしれない。
本書『ストレスの9割は「脳の錯覚」』によれば、思い込みを引き起こす「まずい思考パターン」が
あるという。

この思考パターンが働くと、いらぬ不快感を抱いたり、脅威を感じたりして、
ストレスに悩むことになる。本書には、思い込みすなわち脳の錯覚が生じるカラクリと、
そこから抜け出すヒントが紹介されている。

著者は精神科医の和田秀樹氏。国際医療福祉大学大学院教授、川崎幸病院精神科顧問などを務め、
著書は700冊を超える。

自分の思考傾向を知る
転勤や失恋でストレスを感じる人もいれば、そうでない人もいる。なぜだろうか。
違いが生じるのは、その人の思考グセ、思考パターンによって「物事の受け止め方」が
異なるからだと著者は説く。

例えば、まずい思考パターンに「過度な一般化」がある。
一つの事例や、事実の一部をもとに、「いつも」「みんな」「絶対」などと事象を
一般化する思考の傾向を指す。
一度ミスしただけで「自分はいつもミスしてばかりのダメな上司だ」などと決めつけるのも、
過度な一般化だ。

特に心身が疲弊していたりすると、自分ができていることに目を向けられず、
何もかもダメだと錯覚しやすい。
元来、まずい思考パターンは、うつ病傾向の人に多い。
しかし、「完璧主義」や何でも白黒つけたがる「二分割思考」など、
一般の人にも見られるもので、普段は特に困らない。
ところが、体調を崩したり、人間関係に悩んだりすると、とたんに問題となる。
パフォーマンスが落ちるなどの支障が出るのは当たり前なのに、まずい思考パターンによって、
ひたすら否定的に受け止めてストレスから抜け出せなくなるのだ。

異論、極論を知る
最終章には、偏った思考パターンから自由になるための、18のヒントが紹介されている。
例えば、「極端な考えの人に会う」。
かつて、“ミスター円”と呼ばれた元大蔵省財務官の榊原英資氏のエピソードが取り上げられている。
彼はアメリカに行くと、一番楽観的なエコノミストと、
一番悲観的なエコノミストに会うようにしていたという。
そうすることで、思考の偏りを修正していたようだ。
「自分はダメな上司だ」などと頭をよぎり始めたら、ストレスが小さいうちに、
自分を思いきり高く評価している人に会ってみるといいかもしれない。
他にも、SNS(交流サイト)で異端の意見を投稿し、賛同してくれる希少な人を探す、
などユニークな提案が並ぶ。大切なのは、自分とは違う意見に触れ、
「こうであるはず」「こうあるべきだ」という思考をゆるめることだ。
ヒントも、色々試して自分に合うものを見つけてほしいと著者はいう。
ストレスの最中では、それが脳の錯覚かどうかなど、立ち止まって考える余裕はなくなるだろう。
日ごろからまずい思考パターンが働いていないかチェックし、柔軟な心を保って欲しい。

今回の評者 = 川上 瞳
情報工場エディター。大手コンサルティングファームの人事担当を経て、
書評ライターとして活動中。臨床心理士、公認心理師でもある。カリフォルニア州立大学卒。

 

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