窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

第69回 RICE BOWL パナソニックvs立命館大学

2016年01月04日 | スポーツ観戦記


  毎年TV観戦している、アメリカン・フットボールの日本選手権「RICE BOWL」。甲子園ボウルで早稲田大学を1点差で破り、5年振りに進出してきた立命館大学パンサーズと、こちらもJAPAN X BOWLで前年王者富士通を3点差で破り、7年振りに駒を進めてきたパナソニック・インパルス。今年は東京ドームまで観戦に行ってきました。

  学生が最後に社会人を破ったのは2009年(2008年シーズン)。その時も対戦は立命館大学とパナソニック(当時はパナソニック電工)でした。試合終了直前、立命館大学の長いタッチダウンパスが見事に通り、劇的な逆転勝利を収めてから早くも7年が経過しました。

  例年、劣勢にある学生チームがいかに社会人チームを攻略するか。普段のリーグ戦などではなかなか見ることのできないトリックプレーが見所でもあるRICE BOWLですが、今年は両者関西のチームながら公式発表で31,345人もの観客が詰め掛けました。



  さて1Q、先制はパナソニック。3分30秒、立命館陣33ヤードからK佐伯(栄)選手がフィールドゴールを決め、まず3vs0。



  しかし立命館も反撃。13分13秒、パナソニック陣19ヤードからK栃尾選手がフィールドゴールを決め、同点。



  2Q、パナソニックが1分30秒と7分31秒にフィールドゴールを決め、さらに6点を追加。リードを9vs3と広げます。

  攻撃力の上回るパナソニックはファーストダウンを獲得しながら度々立命館陣深く攻め込みますが、立命館の堅いディフェンスに阻まれなかなかタッチダウンを奪えず。一方、立命館も2Q終了間際、パナソニック陣エンドゾーンまで残り2ヤードと攻め込み、4thダウンでタッチダウンを狙いに行きますが成らず。両チームタッチダウンのないまま前半を終了します。



  ハーフタイムショーは、マーチングバンド「YOKOHAMA ROBINS」の皆さん。



  さて、最初のタッチダウンは3Q7分4秒。RBデュプリー選手のランで立命館陣残り1ヤードまで迫った(上写真)3rdダウン。RB横田選手がエンドゾーンに走りこんでタッチダウン。その後のトライフォーポイントでFB頓花選手が2ポイントコンバージョンを狙いますが、これは失敗に終ります。しかし、パナソニックが15vs3とリードを広げました。



  しかし立命館も3Q終了間際の14分26秒。パナソニック陣残り13ヤードまで攻め込み、ついにエースTB西村選手がタッチダウン。しかしキックは失敗に終ります。結果論になってしまうのですが、栃尾選手のキック失敗が試合の明暗を分けたように思われます。まだ3年生とのことですので、来年捲土重来を期して欲しいです。

  いずれにしても前半が嘘のように、試合が激しく動き始めました。15vs9、タッチダウン1つで同点に追いつける点差のまま、いよいよ4Qに突入します。



  4Qで先に点を取ったのは立命館。DB奥田選手がインターセプトし攻撃権を獲得。QB西山選手からWR猪熊選手へのパスでフィールドゴール圏内(35ヤード以内)へ。そしてK栃尾選手が32ヤードのフィールドゴールを決め、15vs12。



  そしてついに10分41秒、ハーフウェーライン付近からQB西山選手からWR猪熊選手へ54ヤードものタッチダウンパスが通ります。キックも決まり、15vs19。残り4分、7年振りの学生勝利なるか、東京ドームは騒然とした空気に包まれました。



  しかし、13分29秒。つまり残り1分半まで迫ったところでその夢を打ち砕くトリックプレイが。ハーフウェーライン付近でパナソニックQB高田選手からWR本多選手へのパスが通ります。当然、ディフェンスが本多選手に意識を向けた刹那、右から走りこんできたWR小山選手にトス。そのままトップスピードでディフェンスのいない左サイドに大きく走りこみます。どうにもなりませんでした、ほぼ50ヤードを走りきり、エンドゾーンへ持ち込んで再逆転のタッチダウン。キックも決まり、22vs19となります。



  最早相手に攻撃権を渡すわけにはいかない立命館。残り26秒でパナソニックエンドゾーン17ヤードまで攻め込みます。さらに2ndダウンで残り10ヤード。この距離であれば、4thダウンで最低でもフィールドゴールで同点…。ところが、3rdダウンでQB西山選手のパスがインテンショナル・グラウンディング(ロスを逃れるための故意の投げ捨て)と判定され、エンドゾーン残り49ヤードでの4thダウンとなってしまいます。

  学生王者を決める甲子園ボウルで対戦した早稲田大学は、ラストプレーで52ヤードのフィールドゴールを外し、涙を呑みました。その再現のような49ヤードのラストプレー。残念ながらゴールは決まりませんでした。



  7年振りの学生勝利はあと1分半というところで手中からすり抜けてしまいました。しかし、最後までアメフトの面白さを堪能できた好ゲームでした。毎年何が起こるか分からない、RICE BOWLらしい試合を今年もありがとうございました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
コメント
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