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札幌西高が100周年記念 校庭を彫刻遊歩道に 住民に開放

2012年01月07日 22時42分37秒 | 新聞などのニュースから
 北海道新聞のウェブサイト「どうしんウェブ」から。
 おそらく、札幌圏の地方版の、いずれかの面のトップ記事。

 7月に創立100周年を迎える札幌西高(札幌市中央区)は、記念事業の一環で校庭に卒業生の彫刻作品を加え、遊歩道も整備する計画を進めている。彫刻プロムナードとして地域住民にも広く開放し、憩いの場として使ってもらう狙いだ。(署名略)

 西高の前身、札幌二中は1912年(明治45年)7月に創立し、これまでに、約3万2千人の卒業生を送り出している。

 道内有数の進学校である一方、自由な校風から卒業生は芸術方面でも非凡な才能を発揮している。日本を代表する具象彫刻の第一人者の故佐藤忠良氏や、稚内の慰霊碑「氷雪の門」などで知られる故本郷新氏ら著名な彫刻家も多い。校庭には卒業生の彫刻作品が既に3基設置されているが、記念事業実行委は、さらに整備して彫刻プロムナードとすることにした。

 計画では、本郷新氏のブロンズ像「鶏を抱く女」と、故山内壮夫氏の「家族」の2作品を新たに設置する予定。原型からのブロンズ製造など総事業費は約900万円で寄付などで賄う予定。

 同校OBで庭の整備などを手がける空間デザイナーの斉藤浩二さん(64)は「美術作品を鑑賞しながら、ゆっくり散策できる場所にしたい」と楽しみにしている。

 記念事業を行う10月までに、校庭を整備する計画だ。彫刻作品の選定作業などに当たった小樽市在住の彫刻家、鈴木吾郎さん(72)は「彫刻作品は季節や時間帯などで多彩な表情を見せるだけに、多くの人が癒やされ、心豊かになってくれればうれしい」と話している。


 学校の敷地を地域の人に開放するのはいいことですね。

 札幌西高(旧制札幌二中)は、上述のほかにも、日本を代表する具象画家のひとり笠井誠一さん、北海道で数多くの野外彫刻を手がけている國松明日香さんなど、多くの美術家を輩出しています。
 次の、北海道美術ネットの記事が参考になれば幸いです。

輔仁会美術展(札幌西高等学校創立90周年 定時制80周年記念美術展)=2002年


 「北海道の野外彫刻」によると、西高のキャンパスにはすでに

佐藤忠良「蒼穹」
本多明二「輔仁会々員戦没者記念碑」
永野光一「潜」
山内壮夫「開け この宝庫」(3階)

が設置されています。

 筆者は「蒼穹」しか見た記憶がなく、もっとちゃんと見ておくんだったと後悔しています。

 「蒼穹」は、ゆるやかに両手を広げた少女の像だったと思います。

 ところで、上の記事で「鶏を抱く女」とあるのは「鳥を抱く女」のことでしょうか?

 同じ題の異なる作品があると思われますが、とりあえず「鳥を抱く女」という題の本郷作品であれば、宮の森美術館にほど近い街路にもあります。
 また「鳥を抱く女“朝”」は、宮の森緑地にあります。
 
 なんで、似た作品が宮の森地区に集中するのか…。おもしろい現象だなあ。



・地下鉄東西線「西28丁目」から約1.4キロ、徒歩19分
・「西28丁目」駅でジェイアール北海道バス「山の手線」に乗り継ぎ、「西高前」降車、約330メートル、徒歩5分


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2 コメント

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鶏を抱く女 (sessy)
2012-09-27 11:37:30
西高関係者です。
本郷新の読みが「とりをだくおんな」という作品は全部で4つあり、今回西高のキャンパスに設置されたのは、「鶏を抱く女」で、文字通りにわとりを抱いている。
他の3作品のとりは「鳥」であり、「鶏」はこの作品のみ。

除幕式のスピーチで本郷新の遺族本郷慶子(女優柳川慶子)さんが語っておられました。
ありがとうございます (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2012-09-27 22:24:15
sessyさん、貴重な情報をありがとうございました。
「鳥」と「鶏」は違うんですね。
釧路芸術館前にも、札幌の大同生命ビルにも「鳥」の方はありますね。

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