福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報、9((瞋恚の果報))

2020-06-29 | お大師様のお言葉
秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報、9((瞋恚の果報))
又貪欲は意に適はざるによるが故に、則ち憤怒して而も瞋恚を起こすことあり。今身に若し多く瞋恚する者は死して即ち當に泥犁地獄に堕し歴劫中に於いて具に衆苦を受く。受
苦既に畢りて畜生中に堕し、毒蛇蚖蝮虎豹犲狼となる。此之中に在りて無量に生死す。本因縁を以て若し微善に遇ふて劣(たまた)ま人身に復すれば復た瞋恚多く、面貌醜惡にして人の憎惡する所となる。非唯だ親友と與(とも)ならざるのみにあらず実には亦た眼に見ることも喜ばず。當に知るべし、忿恚は皆な瞋惱によって生ずる也。故地持論云(華厳経)「瞋恚之罪は亦た衆生をして三惡道に堕さしむ。若し人中に生じても二種の果報を得る。
一は常に一切の為に其の長短を求められ、二は常に衆人之為に惱害せらる」と。何が故にか瞋惱は地獄に堕するや。此の瞋惱は恚害苦惱するが故に地獄の苦を受く。何が故に瞋惱は出でて畜生と為るや。此の瞋惱は仁恕すること能はざるによりて、ゆえに出獄して畜生身を受く。何が故に瞋惱は復た餓鬼と為るや。此の瞋惱は慳心より起るに依りて、慳心の罪の故に復た餓鬼と為る。何が故に瞋惱は常に一切の為に其の長短を求めらるるや。此の瞋惱は含容すること能はざるに依るが故に、一切の為に其の長短を求めらるる。何が故にか瞋惱は常に衆人の為に惱害せらるるや。此の瞋惱は人を惱害するによって人も亦た惱害す。當に知るべし、瞋惱は九大苦也。

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