みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

内向きで「国民全体の利益より個人の利益」が過去最高、果てしなく劣化する新卒 - 企業の採用が元凶

2018-06-27 | いとすぎから見るこの社会-雇用と労働
前々から断言してきたことであるが、矢張り近年の新卒世代は
企業社会で評判の宜しくない「バブル世代」に酷似してきつつある。

所謂MARCHより上の大学の新卒は『40歳で年収1000万円の企業が前提』などと
豪語しているそうだ。バブル期の拝金主義者も同じような怪気炎を吐いて
無様に没落していったのだが、ごく最近の歴史すら知らない無知さである。

この「プチバブル世代」又は「劣化版バブル世代」(消費力が格段に弱いため)は
決して当人たちに責任があって劣化している訳ではない。

若年層は社会からの影響を最も受けやすいので、
愚昧で近視眼で噓つきの安倍や「ヒラメ」自民党議員から甚大な悪影響を受けているのだ。
そして見境もなく大量採用するサラリーマン経営者とローテーション人事の採用担当が、
愚かしい横並び意識に取り憑かれて若者をスポイルしているだけなのだ。

その証拠に、現在の新卒世代は急激に休暇や雇用の安定性を重視するようになっており、
「内向き」の傾向は過去最高、「海外で活躍」を求める層は1割にも達していない。
国民全体の利益より個人の利益を大切にすべき」は過去最高の36.2%に達している。

勿論これは、若者が最初からこうした体質だった訳ではなく、
安倍のような程度の低い腐敗した政治家が国政を牛耳っているためであり、
企業社会が若者を甘やかして媚び諂い、人的資本を劣化させているからだ。

若年層は、こうした醜悪でみっともない大人に支配されてはならない。
日本を蝕むバラ撒き政治家を権力の座から蹴り飛ばし、
人材を劣化させるサラリーマン企業を捨てて起業・転職すべきである。
そうしなければ、真の人材として成長することはできない。

▽ 「使えない」「無能」と揶揄されるバブル入社組、現在の楽々入社新卒も二の舞になる

『バブル入社組の憂鬱(相原孝夫,日本経済新聞出版社,2017)


「若者の弛緩した就業意識は、今まさにバブルが膨張し崩壊寸前であることを示唆する」
とした当ウェブログの警告は、残念ながらもうすぐ的中するであろう。

「「若者を見下す」輩は自己の低能さを認めたくないだけの悲しい欲望に囚われているのだ」

「採用側の企業は新卒人材の良し悪しについて無遠慮に評する癖に、
 優秀な人材を逃す自社の魅力の無さを反省することは殆どない。
 所詮は自らが批判する相手と同類である。
 経験値が上であるというだけで偉そうにしていられるに過ぎない」

「「幸福も繁栄も、他人から与えられるものではない」と
 入社式で訓示していた新日鐵が今は政府にゴネて
 「法人税下げろ、原発再稼働しろ、六重苦を何とかしろ」と叫んでいるのだから
 実に皮肉な話である。自社が実行できていないことを新入社員に要求している訳だ」

「目先のボールを追うだけの連中の滑稽さは、
 長期間じっと観察していると実によく分かる」

「新卒採用について報じるメディアの決定的なバイアスは、
 「広告主である企業に不都合な記事を極力載せない」である。
 他方、就活生は広告主ではないので平気でバッシング報道を出す」

「また、メディア人自身も企業の採用者側と同じく
 特権を握っている層に特有のメンタリティを持っているので
 つい若年層に説教がましい論調を選好する通弊がある。
 (社会の現状に対して自分は裁く側であり責任は他の連中にあると信じている)」

「本当に公平な報道を行うなら、
 新卒採用における企業のオポチュニズムを暴く筈であるし、
 就活生に対してと同じく「自己分析しろ」「手書きででも熱意を伝えろ」
 「選んで頂く立場と自覚しろ」と厳しく追及すべきであろう。
 「人不足で倒産」などと劣等企業の代弁がましい言説を弄するべきではない。
 (建設業の人不足に関して言えば明らかに「国土強靭化」で予算をバラまく安倍内閣の責任である)」

「今、企業は必死に優秀な人材を青田買いしようとしている。
 売り手市場になって競争が激化しているからである」

「数年前とは真逆で、企業の採用行動が新卒の質とは関係なく、
 経済状況と採用時の環境によって左右されているのは明白である」

「多くの企業人は、目先の問題ばかり必死に追いかける自分達のオポチュニズムの滑稽さや
 中長期的課題の重要性など忘れかけている健忘症を自覚している筈だ」

「通常、経済がバブルかどうかはその渦中にあっては分からないもので、
 バブルが崩壊して初めて「バブルだった」と判明するものである」

「だから、衆愚的な評論家が「中国はバブルだが、日本はバブルではない」と放言するのは
 何の不思議もない。ただ単に、自らの先見性のなさを自ら証明しているに過ぎないからだ」

「安倍政権が成立した当初は「日本経済は3年で復活」などという頓珍漢な
 権力に媚び諂う馬鹿らしい言説すら出ていたが、現時点でその嘘は完全に証明されている。
 成長率が低迷して株価だけ大幅に上昇しているのは、明白なバブルの証拠である。
 経済成長率の推移は、アベノミクスが日本経済の低迷に対し何ら効果を発揮しなかったことを立証している」

「消費税引き上げに責任転嫁するリフレ派に至っては、
 我が国よりも間接税負担の重いドイツやスウェーデンより
 日本経済のパフォーマンスが明らかに劣っていて成長率でも生産性でも負けている事実すら理解していない」

「そして、雇用面においても明白なバブル崩壊の前兆が示されている。
 米経済が2012年から明らかに緩やかな基調にあった上に、
 円の切り下げによって労働コストをカットしたための失業率低下に過ぎないのだから、
 目先しか見ていない人々が勘違いするのも道理である」

「円安という上げ底によって誤摩化されているため、
 日本企業の競争力は全く向上していない。
 その証拠にIMD競争力ランキングで日本は順位を下げている」

「見せかけの「上げ底活況」に幻惑されて、
 少なからぬ若年労働者が勘違いし始めている」

「電通総研の調査は時系列で比較していないのが欠点だが、
 「できれば働きたくない」「仕事はお金のためと割り切りたい」という弛緩した意識が
 かなりの割合を占めていることが確認できる」

「労働者は市場や職場で常に試されているため、
 少なくとも意識の上では「人並み以上でないと不利になる」と意識している筈なのだ。
 つまり、「人並み程度の働きでも問題ない」と油断している労働者が増えている訳である。
 そしてその「油断度」は、不吉にもあのバブル崩壊の時期に酷似している」

「若年労働者を対象とする二つの意識調査を見て、思わずぞっとした。
 経験が浅いから無理もないが、今の新卒市場がバブルなのを理解せず、
 企業から最大限の利益を得ようとする意識が極限まで高まっている」

「今、日本企業の中では所謂「ゆとりモンスター」のような連中が跋扈し、
 各職場や管理職の間で大問題になりつつある筈である」

「日本企業が新卒一括採用のために、新卒労働市場は常にオーバーシュートし易い。
 大量採用が続いたために、本来なら入社できないレベルの者でも採用され、
 それが自分の実力と勘違いしている者が大勢いるのだ」

「これは我が国が「失われた20年」に突入する直前に起きたことと酷似している。
 日本企業の中でだぶついているバブル世代同様の状況が、再来しつつあるのだ。
 若年労働層の中でプライベート重視の傾向が強まっているのがその証拠だ」

「しかも今回は、失業率低下と新卒労働市場の活況が「見せかけの偽り」であるため、
 すぐ近くまで忍び足で接近してくる経済危機はより深刻なものとなるだろう」

「見せかけの好況に幻惑されて大量採用した企業は、
 好況の幻が消滅するとパニックに陥り、
 採用抑制や陰湿なリストラに奔走するようになる」

「前回のバブル期の後には、企業の不祥事が次々と発覚した。
 今回も歴史は繰り返すであろう」

「頭脳が固化しかかっている中年や老人は若者を非難したり罵倒したりするが、
 実際にはスタンダールが語ったように若者は「社会の鏡」である。
 我々の社会が歪んだり濁っていたりする時、真っ先に若者にその影響が現れる」

「バラ撒きでも何でも行って目の前の選挙に勝つころしか考えていない安倍政権は、
 不況に備えて強化すべきだったセーフティネットを放置したままでいる。
 このツケは労働者に回され、安倍政権の失政のせいで塗炭の苦しみを受けるだろう」

「世代間ギャップはいつの世にもあるもので、
 今の団塊の世代も上の世代から教育が悪いだの扱い難いだの言われていたし、
 バブル世代には日本人の資質として挙げられる勤勉さは乏しかった」

「過去の記録を調べるとそうした不都合な事実が発覚する訳で、
 リーマンショック後に日本企業が「若者は使えない説」を
 メディアを通して撒き散らした悪質さは益々はっきりしてきた。
 (当時、そうした「若者ヘイト」の片棒を担いだ連中は謝罪すべきである)」

「企業は単に、目の前の状況に振り回されているだけなのである。
 定見などなく、「働きやすさ」は単なる客寄せチラシの文句に等しい」

「今、若者バッシングが目立たないのは企業が人手不足で困っているからであり、
 失業率が跳ね上がってリストラする必要性に迫られたら
 またメディアを使って「若者使えない」説を垂れ流すに違いない」

「さて、現代の若者を取り巻く状況を見ると、若者は矢張り良くも悪くも純粋で、
 日本社会の変化からいち早く影響を受けていることが分かる」

「企業は人手確保に奔走して平然と紳士協定を破り、
 本音を隠して「働きやすさ」を必至でアピールしている。
 (言う迄もなく、社内では「困った人材」が急増している筈だ)」

「だから企業の態度から影響を受ける若者が自己中心的になって
 「職があるのは当たり前、会社から最大限の利得を得たい」と考えるのは当然である」

「また、最近の高齢層は団塊の世代を中心に
 「シニアと呼ばれたくない」という意識が急速に強まっており、
 事実を無視して自己を甘く評価したがっていることが分かる。
 (しかも、自己の受け取る社会保障給付は当然視しているのであろう)」

「だから若者が自己客観化を回避して高い自己評価を求め、
 恩恵は当然視するとしても何ら不思議ではない。
 何故なら上の世代がそうしているからである」

「安倍政権支持率が高いのは、当然ながらドグマが強固で
 イデオロギー優先の厄介な層であるが、他にも強固な支持層がある」

「それは10代、20代の若年層である。世間知らずで騙されやすい
 というのがまず筆頭に挙げられるだろうが、それだけではない」

「彼ら彼女らはまず新卒で就職が楽かどうかで判断する。
 勿論、インチキ・アベノミクスの本性などどうでも良い。
 視野が狭くて思考が浅いから、安倍政権時に就職できれば安倍政権のお蔭と信じ込む。
 (迷信を信じる古代人がまさにそうであったように)」

「これは、かつて起きた忌まわしい時期と酷似している。
 救国の英雄、高橋是清が景気回復をもたらしたのを、
 (高橋是清は今の愚かな日銀と違って市場で国債を売却しており、出口戦略も急いでいる)
 軍部の満州侵攻による景気回復と勘違いして熱狂した1930年代の日本だ」

「但し1930年代は若年層の数が極端に多く、世論がナショナリズムに狂い攻撃的だったので、
 その点では現代と同一ではない。老化した現代日本にはまた他の宿痾がある」

「経済政策の次元が低く、スウェーデンに成長率も生産性も惨敗しているだけでなく
 日本と同じ人口減少国であるドイツにすら大敗した「劣等生」の安倍政権を支持するのは、
 確実に未来に待ち受ける災厄を無視し「低成長と安定」を望む保守退嬰のためとしか考えられない。
 だからこそ安倍政権のもたらした低成長で満足していられるのだ」

「各調査により、現在の新卒世代が「プライベート重視」で向上心が低下しており、
 主体性に乏しく他者への依存度が高いことが明らかになっている。
 この視野狭窄と利己主義、意欲の低さが安倍政権の政策とぴったり合致しているのだ」

「この現象の根本にはより深刻な問題が隠れている。
 山口二郎教授は「生活保守主義」と名付けたが、
 自分の生活さえ良ければあとはどうでもいいとする無関心、
 変化を嫌い安定を望む保守退嬰である(決して保守主義ではない)」

「愚かな若年層は実質賃金切り下げと人口老化による失業率低下を
 安倍政権のお蔭であるかのように考えて喜んでいる。
 雨乞いの儀式で雨が降ったから大喜びする古代人と全く同じである。
 今、目先しか見えない安倍政権がいかにリスクの高い政策を行い、
 経済成長どころかバラ撒きと低成長をもたらす存在であるかも理解できない」

「かつて満州事変を支持したのがこうした視野の狭い大衆だった。
 今のあさはかな愚行が、近い将来の大災厄として戻ってきた際に、
 「騙された」「安倍が悪い」と袋叩きにするであろう。自らの不明を棚に上げて」

「安倍政権のバラ撒き政策はこうした主体性の欠如を生み、
 他者への依存を強め、「楽な道」を求める悪しき性質を助長するものだと判断できる」

「自己中心的で成長を望まない層の安倍政権支持率が高いということは、極めて不吉だ。
 安倍政権の政策が利己主義と怠惰を蔓延させているという事実が示唆されるからである」

「かつてマキャベリは、腐敗した組織の中では自分も腐敗しないと生き延びられないと指摘した。
 必ずしも安倍政権だから視野狭窄と利己主義、低意欲が蔓延ったのではない。
 社会の中で視野狭窄と利己主義、低意欲が蔓延っているから安倍政権が長期化できたのだ!」

「安倍政権への支持率の高い、つまり騙されやすい若年層は
 かつての高成長の日本経済を知らないためにこの程度の貧相な日本経済でも
 満足している、いわば「低温」の世代であると判明しつつある」

「何故なら、安倍政権の根本的に間違った政策で
 1%程度の(海外経済はもっと好況なのに日本はこの惨状)低成長の罠に陥っても
 無能で経済低迷を招く安倍政権の正体に全く気付かないばかりか、
 「給料より休日」「働きたくない」「自分重視」の傾向が
 調査ではっきりと確認されつつあるからである」

「これは、日本経済を歪めたバブル世代の再来であり、
 かつバブル世代よりも「低温」なので消費活性化にも繋がらない、
 他人には無関心で経済低迷を自己実現させる世代と言って良い」

「安倍政権の口だけ政策、保守退嬰を助長するインチキ政策の害毒は、
 遂に影響されやすい若年層労働者に悪影響を及ぼすに至っている」

「そうした保守退嬰、利己的で休暇を重視する世代こそが、
 安倍政権への支持率が高い世代だからだ」

「安倍政権が、日本経済を力強く前進させる存在では全くなく、
 労働者を利己的にさせ成長や向上より安逸と「現在志向バイアス」を強め、
 将来の災厄を最大化する最低の政権であることは、益々明らかになっている」

「「低温」の新しいバブル世代からは、かつてのバブル世代と同様に
 企業のお荷物になり、下の世代から白い目で見られる者が続出するだろう。
 必ずしも当人たちだけが悪い訳ではないのだが、だからと言って免責されることもあるまい」

「日本女性はジェンダーが強いのでワークライフバランスを主目的として転職するが、
 若年層も同様の傾向を示しつつあるから、勤労意識や向上心が後退しつつあると
 判断することができよう。(無論例外はあるが、平均値としてはそうなる)」

「日本国民は周囲に流される傾向がある。
 元々勤労意識は個々人によって大きく違い、
 所属組織に対するロイヤリティは世界的に見て低いことが知られているから、
 安倍政権は怠惰と利己主義を助長していると考えるのが適切である」

「はっきりと数値に出ているように、日本の人材の質も劣化が懸念される。
 これも安倍政権の貧困化・利益誘導政策の必然の帰結である」

「守秘法域という薄汚い裏技を使って豊かさを得ているルクセンブルクと
 安倍政権下の日本が同じように高度人材の不足に陥っているとの調査結果は重要だ。
 両者とも個々の工夫とイノベーションによってではなく、不公正な政策に依存しており、
 人材の質は一向に向上していないという「不都合な真実」が示唆されている」

「はっきりと予言しておく。新卒に対し必死に媚び諂う日本企業が、
 掌を返して冷酷な批判を次々と繰り出し、社員を切り捨てて
 何とか企業だけは生き残ろうと醜態を見せる日が近付いている」

「二つの調査結果の不気味な一致が、日本経済に迫る暗雲の出現を示唆している。
 日本経済における人的資本の劣化の前兆が生じているのだ」

「人材会社ディスコのインターネット調査では、
 若年層が「ブラック企業」と認識する水準が急上昇しており、
 若年層の意識に決定的な変化が生じていることが分かった」

「これは来春卒業予定の新卒世代を対象としたものだが、
 前回調査の2014年と比較して新卒世代が「ブラック企業」と認識する率が
 10ポイントも急上昇しており、僅か3年でブラック企業が急増する訳がないから、
 売り手市場に気を良くして企業を非常に厳しく見る者が急増したことが分かる」

「また、博報堂生活総研の調査では、子供の海外志向の低下が示されており、
 外国の話をしたい、留学したい、外国人と友達になりたいと回答する比率が
 過去最低になったことが明らかになった。(つまり、過去最高に「内向き」な世代なのだ)」

「しかしこれは子供だけの傾向ではなく、大人も同様であるとのこと。
 「世界よりも日本を優先すべき」と回答する大人が過去最高になったのと一致している。
 従って、子供や新卒は「内向きで他者に厳しくなった」日本社会の変化を反映しているのだ」

「更に悪いことに、安倍政権の経済政策が日本人を怠惰で利己的にするものであるため、
 他力本願の悪弊を強化するという致命的な状況になりつつある」

「安倍政権をはじめとする自民党政権が日本経済を立ち枯れさせるような
 無能な経済政策を展開して国内経済の低迷を深刻化させている今、
 若年層の海外志向が低下し他者にばかり厳しくなる傾向は大きな弊害を伴う。
 海外市場へ果敢に挑戦する意思が弱まるばかりではない」

「現在の新卒世代はかつてのバブル世代と酷似しつつあり、
 自己を成長させるべき時期に安逸を求めるようになりつつある」

「しかしバブル世代ほど消費に前向きではないので、
 益々もって日本経済にとって悪影響だと言えよう」

「これは日本経済にとっても日本企業にとっても重大な打撃となる。
 何故なら、現在のバブル世代の多くが「能力の割に給料を貰い過ぎ」
 「仕事のできない人がいる」と他の世代から見られているにも関わらず、
 当事者はその自覚が乏しいという深刻な状況に陥っているからだ」

「最近、「志が低くなっている」「利己的で他者にばかり厳しい」傾向を感じて
 日本社会の先行きを憂えていたが、案の定である。
 若者だけが変わったのではない。日本社会が劣化して、それが若者に反映されているのだ」

当ウェブログの予言通り、「社会の歪みは、常に若年層の意識の歪みへ顕著に反映される」のだ。

▽ 企業は大量採用が必要な際には新卒に媚び、不況では「使えない」「物足りない」と切り捨てる

『大学キャリアセンターのぶっちゃけ話 知的現場主義の就職活動』(沢田健太,ソフトバンククリエイティブ)


「企業のオポチュニズムを批判する時期は終わり、若年層が問題を生み出す時期に入った」
という当ウェブログの不吉な予見が、早くも現実化しつつあるようだ。

「新卒の質が明らかに劣化している。
 正確に言えば、毎年新卒の質は個々で大きく違い、平均的には大差ないのだが、
 近年は質の低い勘違い労働者を大量に生み出す環境になっている」

「これは、いま企業内で悪評芬々、しかも当人に自覚の乏しい「バブル世代」の再来である。
 勿論、バブル世代も個々の違いは大きく卓越した人材も数多い。
 しかしいかなる世代でも、多数派は時代と環境に左右されるオポチュニストだ。
 時代にも環境にも動じず我が道を驀進するのは一部の変わり者に過ぎない」

「バブル世代の衆愚的な層が日本企業において悪影響を及ぼしているのであり、
 今の新卒世代も同様である。卓越した人材は他の世代と同じく少数派であり、
 少数派よりも衆愚的な多数派の方が圧倒的に「数の力」で勝る」

「今の新卒世代は自己中心的な意識でバブル世代とよく似ているが、
 消費志向は弱い。つまり「劣化版バブル世代」になりかねない危険がある」

「何しろ、かつての新卒と比べて給与・待遇を求める意識が急速に高まり、
 それなのに残業は嫌だ、転勤も嫌だ、営業は避けたいという我が儘ぶりだ」

「偶々生まれた時期が幸運だったばかりに良い条件で入社できた連中は、
 早くも勘違いして増長している。(この点でも偶然を実力と勘違いしている安倍とそっくりだ)」

「バブル世代が実社会に出てからの90年代後半と同じく、
 日本経済の衰退と人的資本の劣化はもはや避けられないと判断した」

「新卒の就職率は悪いのも問題だが、良過ぎるのも同様に問題だ。
 横並びの行動の多い日本企業が必ず質を下げて数を追い、
 会社の力を自分の力と錯覚する勘違い入社組が急増するからである」

「そうした愚行を助長したのが、選挙最優先で金権主義の
 安倍政権による公共事業バラ撒きと通貨切り下げ(企業の人的コスト削減)だ。
 目先の安逸を求めるばかりで、将来の災厄を極大化しているのである」

「今、売り手市場でのうのうと過ごしている者が、日本企業や社会のお荷物になる」
との警告も、早くも新卒世代で的中しつつある。

 ↓ 参考

新卒の「カネ重視」の比率が急増、質を下げて数を採用する企業が元凶 - バブル世代と同じ「お荷物」か
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/262fd3444bbeab5afa9291822d63c01f

他者に厳しく自分は「内向き」、世界より日本を優先する利己主義が過去最高に - 新卒は「社会の鏡」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/1f89d077a7ce2ee8df0127501e8aa874

若者は休日重視で「働きたくない」が世界最多、高度人材不足も深刻化 - 安倍政権が蔓延させた怠惰と劣化
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/d24528dde1d8dd0ccb81cdeb22bd2d2f

団塊の世代も言われた「扱いにくい、教育が悪い」- 昔から変わらない新入社員バッシングと入社式の式辞
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b239671d85ebb2f3c169c5e9d5a9b2e2

「仕事は人並み・プライベート重視」だったバブル世代、なぜか批判されない理由 - 単に数が多いから
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/ef42179f46284a90293d15c98bfc65dee

▽ 慧眼な中原圭介氏がいち早く指摘した通り、失業率低下は人口減少要因に過ぎない

『中原圭介の経済はこう動く』〔2016年版〕


面接解禁、企業も必死 わずか5分で内定も(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO31263190R00C18A6EA1000/
”2019年卒の大学生らに対する経団連加盟企業の面接選考が1日解禁され、大手企業の面接が一斉に始まった。採用競争は一段と激しくなり、同日に内定を出す企業が目立った。地方採用や、社員が知人学生を紹介する方式も取り入れる。
 インターンシップ(就業体験)などを通じて実質的な選考をしていた大手も多く、1日昼には内定を得る学生が出始めた。「これで就活は終了」。大手証券で内定を得た国立大の男子学生は晴れやかな…〔以下略〕”

これを見れば明白である。数年前には若者は使えないと偉そうに罵倒していた企業が、
今は若年層に媚び諂って甘やかし、人材としての質を低下させている。
「バブル世代」と同様に、当人の自己評価より周囲の評価の方が低い
勘違い人材を大量に生み出すようになるであろう。


2019年卒学生の志望条件1位「休日がしっかり取れる」、2位「安定していそう」 働きやすさやプライベート重視する傾向(careerconnection)
https://news.careerconnection.jp/?p=55051
”学情は6月5日、就職活動に関するWEBアンケートの結果を発表した。調査は、2019年卒学生向け就職情報サイト「あさがくナビ2019」の登録会員を対象に実施し765件の回答を得た。
 学生が知りたい企業情報の1位は「仕事内容について具体的に」(69.4%)だった。
〔中略〕
「海外で活躍できる機会のある企業」を条件にしているのは9.5%のみ
 志望する条件としては、「休日・休暇がしっかり取れる企業」(52.5%)が最多。次が「安定していそうな企業」(50.6%)となっており、「全国的に知名度がある大手企業」は3割のみだった。
 2018年卒と比較すると、「休日・休暇がしっかり取れる企業」が0.7%増、「転勤のない企業」が1.6%増、「給与の高い企業」が2.2%増となった。働きやすさやプライベートを重視する傾向が続いているようだ
 また、最近の学生は、海外への関心や興味が少ない内向き志向だと言われているが、今回のアンケートでも「海外で活躍できる機会のある企業」を志望する条件に挙げたのは、わずか9.5%だった

約半数が「6月末までに内々定を得たい」との回答
 内々定の獲得時期については、昨年度より2%増の15.8%の学生から「既に内々定を持っている」と回答があった。
 50.1%の学生が内々定の獲得希望時期を「6月末まで」としており、昨年と同様に、6月の選考解禁に合わせ就職活動を終わらせたいという考えだとみられる。
 学生の動きに合わせて、年々就職活動の短期化が進んでいるものと同社は推察している。
 内々定を獲得した企業への応募のきっかけは、「就職サイト」(30.0%)が最も多く、ついで「イベント(合同企業セミナー)」(28.7%) 「インターンシップ」(25.7%)だった。〔以下略〕”

愚昧な安倍や自民党の老害議員は失業率の低下を自慢するが、とんでもない話だ。
愚か者が幻惑されて景気が良いかのように錯覚し、日本経済が衰退している事実、
成長率も賃金上昇率も改善どころか悪化している事実にすら気付かないで惰眠を貪り、
日本経済の衰退に拍車をかけているのである。


「国民全体の利益より個人の利益を大切にすべき」過去最高の36.2% 進む日本の「個人志向」(careerconnection)
https://news.careerconnection.jp/?p=52666
”日本社会の個人志向が強くなっている。内閣府が4月6日に発表した「社会意識に関する世論調査」で、「国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだ」と回答した人が、36.2%と過去最高になった
 同調査は1969年から原則毎年実施されていて、昨年からは、全国の18歳以上の男女1万人が対象となっている。調査員が直接話を伺う個別面接聴取方式で行われていて、今回の有効回収率は57.4%だった。

「愛国心育てる必要ない」過去最高 若い世代ほど必要感じず
「国民は国や社会のことに目をもっと向けるべきだ」という社会志向と、「国民は個人生活の充実をもっと意識すべきだ」という個人志向、どちらの考えに近いか聞いた質問でも、「個人志向」が42.2%と過去最高になった。「社会志向」と答えた人は45.5%。昨年より1.8ポイント減少した。
 社会に対する不満として最も多かったのは「経済的なゆとりがもてない」で41.7%。
次に多かったのは「若者が社会での自立を目指しにくい」(35.5%)で、「家庭が子育てしにくい」(28.7%)、「熟年・高齢者が社会と関わりにくい」(23.3%)と続く。
〔中略〕
 現在の社会で、良い方向に向かっていると思う点とそうでない点についても聞いた。良い方向に向かっていると思う分野として最も多くの支持を集めたのは「医療・福祉」(31.5%)で、過去最高値を更新した。「教育」(18%)も過去最高だった。
 反対に、悪い方向に向かっていると思うものでは「国の財政」(35.3%)がトップ。
2位の「防衛」(30.3%)は、昨年に引き続き過去最高値を更新した。
「国を愛する気持ち」の程度の強さについては、52.8%が「強い」、6.8%が「弱い」、40.4%が「どちらともいえない」と答えた。「今後、国民の間に『国を愛する』という気持ちをもっと育てる必要があると思うか」という質問では、「そう思う」(72.8%)が過去最低、「そうは思わない」(14.9%)が過去最高になった。
「そう思わない」と答えた割合を世代別に見ると、18歳~29歳が22.1%と全世代の中で唯一2割を超えた。30代は19.4%、40代は17.7%と、若い世代ほど「そうは思わない」と答える傾向が見られた。

安倍政権は若年層の支持率が高いと言われるが、
それは単純な理由に基づくものであり、彼らが騙されやすくて利己的だからだ。
その証拠に、内閣府調査でも若年層が他の世代より公益や国益に関心が薄いことが示されている。
「経済的なゆとり」を国民から奪った「戦犯」であるのが腐敗した安倍であることにも気付いていない。

だから、あと数年でバブルが崩壊して日本が深刻な経済危機に陥ること、
「失われた20年」どころではない悲惨な状況が長らく続くことは容易に予見出来る。
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