合併号のダイヤモンド特集はかなり良い。
一見強気に見えるがかなり鋭い見方もしており警告が発せられている。
この特集から、NYも東証もバブルであることはほぼ間違いないと確証した。
資産バブルは歴史的に見て「多数派がバブルと思っていない」から生じ、
巨大化した泡沫がバーストしてから「バブルだった」と判断されるものである。
この特集では米国市場は市場関係者の全員が「バブルではない」と断じ、
東証も過半が「バブルではない」と判断している。これは非常に危険な兆候だ!
日米ともにバブルであるのは明白で、問題は「いつ」「どの程度の」バーストかだ。
先週、「マーケット分析では東洋経済より優れている」と書いた。
上掲の調査結果が最重要だが、ジム・ロジャーズ氏の発言も重要である。
・日銀は次々とお金を刷りまくり、株も債券もETFも買っている
・これは投資家にとっては好ましいが、日本にとっては良くない
・米国株はバブルになりつつあると思う
・どこかで突如、はじけ飛ぶ恐れも否定できない
・各国が巨額債務を抱えており、バブル崩壊後は大きな代償を払う
・債務膨張に対し、最終的には代償を払わなければならない
・実際、1920年代に世界で最も裕福だった英国がそうなった
・日本政府が支出をやめないのは、投票権を買収しているようなもの
・日本政府が借金を増やし続けていることは若い世代の将来に禍根を残す
・日本株に目先は楽観的だが、日本は深刻な長期的課題を抱えている
氏の発言としてはここ数年にないシビアな内容なので熟読を勧めたい。
‥‥猶、氏は「明日にも考えを変えるかもしれない」
とも語っているので、投資家各位も要注意である。
特集後半ではジョーンズ・ラング・ラサールの「不動産時計」が出ており、
日本のオフィス賃料が下降局面に入ったことが分かる。
観光関連はコロナ禍の直撃で同様のサイクルになるまいが、
こちらもじっくり読み込むに値する良い記事だ。
……このように東洋経済よりダイヤモンドの特集の方が評価できるが
「読書猿」のページは正直言って百科事典的であり、
「2020年『ベスト経済書』」の方は日本のエコノミストや研究者が
日本経済の長期停滞を我が事として真摯に考究していないと痛感させられた。
『移民の経済学』が上位に来ていないのは信じられないことだし
『デジタル化する新興国』『韓国社会の現在』は今の日本の採るべき政策に
決定的に重要な示唆があるのに挙がっていない。。
◇ ◇ ◇ ◇
次週の注目は2021年の不吉な先行きを暗示する東洋経済特集、内実の伴わないバブルの証左だ。
▽ 新興フィンテック勢の動きには目を配っておきたい
▽ ダイヤモンドは「学会」特集、佐藤優氏は公明の存在感が高まったと文春で評したがこちらが「実態」だろう
▽ いつも通り質の面ではエコノミストが最優秀だが、余りに楽観し過ぎ
円高必至でゴールド上昇となれば、ストックマーケットに波瀾ないと考える方がおかしい。
一見強気に見えるがかなり鋭い見方もしており警告が発せられている。
この特集から、NYも東証もバブルであることはほぼ間違いないと確証した。
資産バブルは歴史的に見て「多数派がバブルと思っていない」から生じ、
巨大化した泡沫がバーストしてから「バブルだった」と判断されるものである。
この特集では米国市場は市場関係者の全員が「バブルではない」と断じ、
東証も過半が「バブルではない」と判断している。これは非常に危険な兆候だ!
日米ともにバブルであるのは明白で、問題は「いつ」「どの程度の」バーストかだ。
先週、「マーケット分析では東洋経済より優れている」と書いた。
上掲の調査結果が最重要だが、ジム・ロジャーズ氏の発言も重要である。
・日銀は次々とお金を刷りまくり、株も債券もETFも買っている
・これは投資家にとっては好ましいが、日本にとっては良くない
・米国株はバブルになりつつあると思う
・どこかで突如、はじけ飛ぶ恐れも否定できない
・各国が巨額債務を抱えており、バブル崩壊後は大きな代償を払う
・債務膨張に対し、最終的には代償を払わなければならない
・実際、1920年代に世界で最も裕福だった英国がそうなった
・日本政府が支出をやめないのは、投票権を買収しているようなもの
・日本政府が借金を増やし続けていることは若い世代の将来に禍根を残す
・日本株に目先は楽観的だが、日本は深刻な長期的課題を抱えている
氏の発言としてはここ数年にないシビアな内容なので熟読を勧めたい。
‥‥猶、氏は「明日にも考えを変えるかもしれない」
とも語っているので、投資家各位も要注意である。
『週刊ダイヤモンド』2020年12/26・21年1/2合併号 (総予測2021 株価・景気・企業業績) |
特集後半ではジョーンズ・ラング・ラサールの「不動産時計」が出ており、
日本のオフィス賃料が下降局面に入ったことが分かる。
観光関連はコロナ禍の直撃で同様のサイクルになるまいが、
こちらもじっくり読み込むに値する良い記事だ。
……このように東洋経済よりダイヤモンドの特集の方が評価できるが
「読書猿」のページは正直言って百科事典的であり、
「2020年『ベスト経済書』」の方は日本のエコノミストや研究者が
日本経済の長期停滞を我が事として真摯に考究していないと痛感させられた。
『移民の経済学』が上位に来ていないのは信じられないことだし
『デジタル化する新興国』『韓国社会の現在』は今の日本の採るべき政策に
決定的に重要な示唆があるのに挙がっていない。。
◇ ◇ ◇ ◇
次週の注目は2021年の不吉な先行きを暗示する東洋経済特集、内実の伴わないバブルの証左だ。
▽ 新興フィンテック勢の動きには目を配っておきたい
『週刊東洋経済』2021年1/9号 |
▽ ダイヤモンドは「学会」特集、佐藤優氏は公明の存在感が高まったと文春で評したがこちらが「実態」だろう
『週刊ダイヤモンド』2021年 1/9号(創価学会 90年目の9大危機) |
▽ いつも通り質の面ではエコノミストが最優秀だが、余りに楽観し過ぎ
『週刊エコノミスト』2021年 1/12号 |
円高必至でゴールド上昇となれば、ストックマーケットに波瀾ないと考える方がおかしい。