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新卒の「カネ重視」の比率が急増、質を下げて数を採用する企業が元凶 - バブル世代と同じ「お荷物」か

2018-03-14 | いとすぎから見るこの社会-雇用と労働
新卒の質が明らかに劣化している。
正確に言えば、毎年新卒の質は個々で大きく違い、平均的には大差ないのだが、
近年は質の低い勘違い労働者を大量に生み出す環境になっている。

これは、いま企業内で悪評芬々、しかも当人に自覚の乏しい「バブル世代」の再来である。
勿論、バブル世代も個々の違いは大きく卓越した人材も数多い。
しかしいかなる世代でも、多数派は時代と環境に左右されるオポチュニストだ。
時代にも環境にも動じず我が道を驀進するのは一部の変わり者に過ぎない。

バブル世代の衆愚的な層が日本企業において悪影響を及ぼしているのであり、
今の新卒世代も同様である。卓越した人材は他の世代と同じく少数派であり、
少数派よりも衆愚的な多数派の方が圧倒的に「数の力」で勝る。

今の新卒世代は自己中心的な意識でバブル世代とよく似ているが、
消費志向は弱い。つまり「劣化版バブル世代」になりかねない危険がある。

何しろ、かつての新卒と比べて給与・待遇を求める意識が急速に高まり、
それなのに残業は嫌だ、転勤も嫌だ、営業は避けたいという我が儘ぶりだ。

バブル世代が実社会に出てからの90年代後半と同じく、
日本経済の衰退と人的資本の劣化はもはや避けられないと判断した。

新卒の就職率は悪いのも問題だが、良過ぎるのも同様に問題だ。
横並びの行動の多い日本企業が必ず質を下げて数を追い、
会社の力を自分の力と錯覚する勘違い入社組が急増するからである。

そうした愚行を助長したのが、選挙最優先で金権主義の
安倍政権による公共事業バラ撒きと通貨切り下げ(企業の人的コスト削減)だ。
目先の安逸を求めるばかりで、将来の災厄を極大化しているのである。

▽ 企業は大量採用が必要な際には新卒に媚び、不況では「使えない」「物足りない」と罵声を浴びせる

『大学キャリアセンターのぶっちゃけ話 知的現場主義の就職活動』(沢田健太,ソフトバンククリエイティブ)


「若者の弛緩した就業意識は、今まさにバブルが膨張し崩壊寸前であることを示唆する」
とした当ウェブログの警告は、まさに実現間近であると言えよう。

「「若者を見下す」輩は自己の低能さを認めたくないだけの悲しい欲望に囚われているのだ」

「採用側の企業は新卒人材の良し悪しについて無遠慮に評する癖に、
 優秀な人材を逃す自社の魅力の無さを反省することは殆どない。
 所詮は自らが批判する相手と同類である。
 経験値が上であるというだけで偉そうにしていられるに過ぎない」

「「幸福も繁栄も、他人から与えられるものではない」と
 入社式で訓示していた新日鐵が今は政府にゴネて
 「法人税下げろ、原発再稼働しろ、六重苦を何とかしろ」と叫んでいるのだから
 実に皮肉な話である。自社が実行できていないことを新入社員に要求している訳だ」

「目先のボールを追うだけの連中の滑稽さは、
 長期間じっと観察していると実によく分かる」

「新卒採用について報じるメディアの決定的なバイアスは、
 「広告主である企業に不都合な記事を極力載せない」である。
 他方、就活生は広告主ではないので平気でバッシング報道を出す」

「また、メディア人自身も企業の採用者側と同じく
 特権を握っている層に特有のメンタリティを持っているので
 つい若年層に説教がましい論調を選好する通弊がある。
 (社会の現状に対して自分は裁く側であり責任は他の連中にあると信じている)」

「本当に公平な報道を行うなら、
 新卒採用における企業のオポチュニズムを暴く筈であるし、
 就活生に対してと同じく「自己分析しろ」「手書きででも熱意を伝えろ」
 「選んで頂く立場と自覚しろ」と厳しく追及すべきであろう。
 「人不足で倒産」などと劣等企業の代弁がましい言説を弄するべきではない。
 (建設業の人不足に関して言えば明らかに「国土強靭化」で予算をバラまく安倍内閣の責任である)」

「今、企業は必死に優秀な人材を青田買いしようとしている。
 売り手市場になって競争が激化しているからである」

「数年前とは真逆で、企業の採用行動が新卒の質とは関係なく、
 経済状況と採用時の環境によって左右されているのは明白である」

「多くの企業人は、目先の問題ばかり必死に追いかける自分達のオポチュニズムの滑稽さや
 中長期的課題の重要性など忘れかけている健忘症を自覚している筈だ」

「通常、経済がバブルかどうかはその渦中にあっては分からないもので、
 バブルが崩壊して初めて「バブルだった」と判明するものである」

「だから、衆愚的な評論家が「中国はバブルだが、日本はバブルではない」と放言するのは
 何の不思議もない。ただ単に、自らの先見性のなさを自ら証明しているに過ぎないからだ」

「安倍政権が成立した当初は「日本経済は3年で復活」などという頓珍漢な
 権力に媚び諂う馬鹿らしい言説すら出ていたが、現時点でその嘘は完全に証明されている。
 成長率が低迷して株価だけ大幅に上昇しているのは、明白なバブルの証拠である。
 経済成長率の推移は、アベノミクスが日本経済の低迷に対し何ら効果を発揮しなかったことを立証している」

「消費税引き上げに責任転嫁するリフレ派に至っては、
 我が国よりも間接税負担の重いドイツやスウェーデンより
 日本経済のパフォーマンスが明らかに劣っていて成長率でも生産性でも負けている事実すら理解していない」

「そして、雇用面においても明白なバブル崩壊の前兆が示されている。
 米経済が2012年から明らかに緩やかな基調にあった上に、
 円の切り下げによって労働コストをカットしたための失業率低下に過ぎないのだから、
 目先しか見ていない人々が勘違いするのも道理である」

「円安という上げ底によって誤摩化されているため、
 日本企業の競争力は全く向上していない。
 その証拠にIMD競争力ランキングで日本は順位を下げている」

「見せかけの「上げ底活況」に幻惑されて、
 少なからぬ若年労働者が勘違いし始めている」

「電通総研の調査は時系列で比較していないのが欠点だが、
 「できれば働きたくない」「仕事はお金のためと割り切りたい」という弛緩した意識が
 かなりの割合を占めていることが確認できる」

「労働者は市場や職場で常に試されているため、
 少なくとも意識の上では「人並み以上でないと不利になる」と意識している筈なのだ。
 つまり、「人並み程度の働きでも問題ない」と油断している労働者が増えている訳である。
 そしてその「油断度」は、不吉にもあのバブル崩壊の時期に酷似している」

「若年労働者を対象とする二つの意識調査を見て、思わずぞっとした。
 経験が浅いから無理もないが、今の新卒市場がバブルなのを理解せず、
 企業から最大限の利益を得ようとする意識が極限まで高まっている」

「今、日本企業の中では所謂「ゆとりモンスター」のような連中が跋扈し、
 各職場や管理職の間で大問題になりつつある筈である」

「日本企業が新卒一括採用のために、新卒労働市場は常にオーバーシュートし易い。
 大量採用が続いたために、本来なら入社できないレベルの者でも採用され、
 それが自分の実力と勘違いしている者が大勢いるのだ」

「これは我が国が「失われた20年」に突入する直前に起きたことと酷似している。
 日本企業の中でだぶついているバブル世代同様の状況が、再来しつつあるのだ。
 若年労働層の中でプライベート重視の傾向が強まっているのがその証拠だ」

「しかも今回は、失業率低下と新卒労働市場の活況が「見せかけの偽り」であるため、
 すぐ近くまで忍び足で接近してくる経済危機はより深刻なものとなるだろう」

「見せかけの好況に幻惑されて大量採用した企業は、
 好況の幻が消滅するとパニックに陥り、
 採用抑制や陰湿なリストラに奔走するようになる」

「前回のバブル期の後には、企業の不祥事が次々と発覚した。
 今回も歴史は繰り返すであろう」

「頭脳が固化しかかっている中年や老人は若者を非難したり罵倒したりするが、
 実際にはスタンダールが語ったように若者は「社会の鏡」である。
 我々の社会が歪んだり濁っていたりする時、真っ先に若者にその影響が現れる」

「バラ撒きでも何でも行って目の前の選挙に勝つころしか考えていない安倍政権は、
 不況に備えて強化すべきだったセーフティネットを放置したままでいる。
 このツケは労働者に回され、安倍政権の失政のせいで塗炭の苦しみを受けるだろう」

「世代間ギャップはいつの世にもあるもので、
 今の団塊の世代も上の世代から教育が悪いだの扱い難いだの言われていたし、
 バブル世代には日本人の資質として挙げられる勤勉さは乏しかった」

「過去の記録を調べるとそうした不都合な事実が発覚する訳で、
 リーマンショック後に日本企業が「若者は使えない説」を
 メディアを通して撒き散らした悪質さは益々はっきりしてきた。
 (当時、そうした「若者ヘイト」の片棒を担いだ連中は謝罪すべきである)」

「企業は単に、目の前の状況に振り回されているだけなのである。
 定見などなく、「働きやすさ」は単なる客寄せチラシの文句に等しい」

「今、若者バッシングが目立たないのは企業が人手不足で困っているからであり、
 失業率が跳ね上がってリストラする必要性に迫られたら
 またメディアを使って「若者使えない」説を垂れ流すに違いない」

「さて、現代の若者を取り巻く状況を見ると、若者は矢張り良くも悪くも純粋で、
 日本社会の変化からいち早く影響を受けていることが分かる」

「企業は人手確保に奔走して平然と紳士協定を破り、
 本音を隠して「働きやすさ」を必至でアピールしている。
 (言う迄もなく、社内では「困った人材」が急増している筈だ)」

「だから企業の態度から影響を受ける若者が自己中心的になって
 「職があるのは当たり前、会社から最大限の利得を得たい」と考えるのは当然である」

「また、最近の高齢層は団塊の世代を中心に
 「シニアと呼ばれたくない」という意識が急速に強まっており、
 事実を無視して自己を甘く評価したがっていることが分かる。
 (しかも、自己の受け取る社会保障給付は当然視しているのであろう)」

「だから若者が自己客観化を回避して高い自己評価を求め、
 恩恵は当然視するとしても何ら不思議ではない。
 何故なら上の世代がそうしているからである」

「安倍政権支持率が高いのは、当然ながらドグマが強固で
 イデオロギー優先の厄介な層であるが、他にも強固な支持層がある」

「それは10代、20代の若年層である。世間知らずで騙されやすい
 というのがまず筆頭に挙げられるだろうが、それだけではない」

「彼ら彼女らはまず新卒で就職が楽かどうかで判断する。
 勿論、インチキ・アベノミクスの本性などどうでも良い。
 視野が狭くて思考が浅いから、安倍政権時に就職できれば安倍政権のお蔭と信じ込む。
 (迷信を信じる古代人がまさにそうであったように)」

「これは、かつて起きた忌まわしい時期と酷似している。
 救国の英雄、高橋是清が景気回復をもたらしたのを、
 (高橋是清は今の愚かな日銀と違って市場で国債を売却しており、出口戦略も急いでいる)
 軍部の満州侵攻による景気回復と勘違いして熱狂した1930年代の日本だ」

「但し1930年代は若年層の数が極端に多く、世論がナショナリズムに狂い攻撃的だったので、
 その点では現代と同一ではない。老化した現代日本にはまた他の宿痾がある」

「経済政策の次元が低く、スウェーデンに成長率も生産性も惨敗しているだけでなく
 日本と同じ人口減少国であるドイツにすら大敗した「劣等生」の安倍政権を支持するのは、
 確実に未来に待ち受ける災厄を無視し「低成長と安定」を望む保守退嬰のためとしか考えられない。
 だからこそ安倍政権のもたらした低成長で満足していられるのだ」

「各調査により、現在の新卒世代が「プライベート重視」で向上心が低下しており、
 主体性に乏しく他者への依存度が高いことが明らかになっている。
 この視野狭窄と利己主義、意欲の低さが安倍政権の政策とぴったり合致しているのだ」

「この現象の根本にはより深刻な問題が隠れている。
 山口二郎教授は「生活保守主義」と名付けたが、
 自分の生活さえ良ければあとはどうでもいいとする無関心、
 変化を嫌い安定を望む保守退嬰である(決して保守主義ではない)」

「愚かな若年層は実質賃金切り下げと人口老化による失業率低下を
 安倍政権のお蔭であるかのように考えて喜んでいる。
 雨乞いの儀式で雨が降ったから大喜びする古代人と全く同じである。
 今、目先しか見えない安倍政権がいかにリスクの高い政策を行い、
 経済成長どころかバラ撒きと低成長をもたらす存在であるかも理解できない」

「かつて満州事変を支持したのがこうした視野の狭い大衆だった。
 今のあさはかな愚行が、近い将来の大災厄として戻ってきた際に、
 「騙された」「安倍が悪い」と袋叩きにするであろう。自らの不明を棚に上げて」

「安倍政権のバラ撒き政策はこうした主体性の欠如を生み、
 他者への依存を強め、「楽な道」を求める悪しき性質を助長するものだと判断できる」

「自己中心的で成長を望まない層の安倍政権支持率が高いということは、極めて不吉だ。
 安倍政権の政策が利己主義と怠惰を蔓延させているという事実が示唆されるからである」

「かつてマキャベリは、腐敗した組織の中では自分も腐敗しないと生き延びられないと指摘した。
 必ずしも安倍政権だから視野狭窄と利己主義、低意欲が蔓延ったのではない。
 社会の中で視野狭窄と利己主義、低意欲が蔓延っているから安倍政権が長期化できたのだ!」

「安倍政権への支持率の高い、つまり騙されやすい若年層は
 かつての高成長の日本経済を知らないためにこの程度の貧相な日本経済でも
 満足している、いわば「低温」の世代であると判明しつつある」

「何故なら、安倍政権の根本的に間違った政策で
 1%程度の(海外経済はもっと好況なのに日本はこの惨状)低成長の罠に陥っても
 無能で経済低迷を招く安倍政権の正体に全く気付かないばかりか、
 「給料より休日」「働きたくない」「自分重視」の傾向が
 調査ではっきりと確認されつつあるからである」

「これは、日本経済を歪めたバブル世代の再来であり、
 かつバブル世代よりも「低温」なので消費活性化にも繋がらない、
 他人には無関心で経済低迷を自己実現させる世代と言って良い」

「安倍政権の口だけ政策、保守退嬰を助長するインチキ政策の害毒は、
 遂に影響されやすい若年層労働者に悪影響を及ぼすに至っている」

「そうした保守退嬰、利己的で休暇を重視する世代こそが、
 安倍政権への支持率が高い世代だからだ」

「安倍政権が、日本経済を力強く前進させる存在では全くなく、
 労働者を利己的にさせ成長や向上より安逸と「現在志向バイアス」を強め、
 将来の災厄を最大化する最低の政権であることは、益々明らかになっている」

「「低温」の新しいバブル世代からは、かつてのバブル世代と同様に
 企業のお荷物になり、下の世代から白い目で見られる者が続出するだろう。
 必ずしも当人たちだけが悪い訳ではないのだが、だからと言って免責されることもあるまい」

「日本女性はジェンダーが強いのでワークライフバランスを主目的として転職するが、
 若年層も同様の傾向を示しつつあるから、勤労意識や向上心が後退しつつあると
 判断することができよう。(無論例外はあるが、平均値としてはそうなる)」

「日本国民は周囲に流される傾向がある。
 元々勤労意識は個々人によって大きく違い、
 所属組織に対するロイヤリティは世界的に見て低いことが知られているから、
 安倍政権は怠惰と利己主義を助長していると考えるのが適切である」

「はっきりと数値に出ているように、日本の人材の質も劣化が懸念される。
 これも安倍政権の貧困化・利益誘導政策の必然の帰結である」

「守秘法域という薄汚い裏技を使って豊かさを得ているルクセンブルクと
 安倍政権下の日本が同じように高度人材の不足に陥っているとの調査結果は重要だ。
 両者とも個々の工夫とイノベーションによってではなく、不公正な政策に依存しており、
 人材の質は一向に向上していないという「不都合な真実」が示唆されている」

「はっきりと予言しておく。新卒に対し必死に媚び諂う日本企業が、
 掌を返して冷酷な批判を次々と繰り出し、社員を切り捨てて
 何とか企業だけは生き残ろうと醜態を見せる日が近付いている」

矢張り「社会の歪みは、常に若年層の意識の歪みへ顕著に反映される」のだ。

▽ 「使えない」「無能」と揶揄されるバブル入社組、現在の楽々入社新卒世代も同じ運命に

『バブル入社組の憂鬱(相原孝夫,日本経済新聞出版社,2017)


「企業のオポチュニズムを批判する時期は終わり、若年層が問題を生み出す時期に入った」
という当ウェブログの不吉な警告が、残念ながら的中しつつある。

「二つの調査結果の不気味な一致が、日本経済に迫る暗雲の出現を示唆している。
 日本経済における人的資本の劣化の前兆が生じているのだ」

「人材会社ディスコのインターネット調査では、
 若年層が「ブラック企業」と認識する水準が急上昇しており、
 若年層の意識に決定的な変化が生じていることが分かった」

「これは来春卒業予定の新卒世代を対象としたものだが、
 前回調査の2014年と比較して新卒世代が「ブラック企業」と認識する率が
 10ポイントも急上昇しており、僅か3年でブラック企業が急増する訳がないから、
 売り手市場に気を良くして企業を非常に厳しく見る者が急増したことが分かる」

「また、博報堂生活総研の調査では、子供の海外志向の低下が示されており、
 外国の話をしたい、留学したい、外国人と友達になりたいと回答する比率が
 過去最低になったことが明らかになった。(つまり、過去最高に「内向き」な世代なのだ)」

「しかしこれは子供だけの傾向ではなく、大人も同様であるとのこと。
 「世界よりも日本を優先すべき」と回答する大人が過去最高になったのと一致している。
 従って、子供や新卒は「内向きで他者に厳しくなった」日本社会の変化を反映しているのだ」

「更に悪いことに、安倍政権の経済政策が日本人を怠惰で利己的にするものであるため、
 他力本願の悪弊を強化するという致命的な状況になりつつある」

「安倍政権をはじめとする自民党政権が日本経済を立ち枯れさせるような
 無能な経済政策を展開して国内経済の低迷を深刻化させている今、
 若年層の海外志向が低下し他者にばかり厳しくなる傾向は大きな弊害を伴う。
 海外市場へ果敢に挑戦する意思が弱まるばかりではない」

「現在の新卒世代はかつてのバブル世代と酷似しつつあり、
 自己を成長させるべき時期に安逸を求めるようになりつつある」

「しかしバブル世代ほど消費に前向きではないので、
 益々もって日本経済にとって悪影響だと言えよう」

「これは日本経済にとっても日本企業にとっても重大な打撃となる。
 何故なら、現在のバブル世代の多くが「能力の割に給料を貰い過ぎ」
 「仕事のできない人がいる」と他の世代から見られているにも関わらず、
 当事者はその自覚が乏しいという深刻な状況に陥っているからだ」

「最近、「志が低くなっている」「利己的で他者にばかり厳しい」傾向を感じて
 日本社会の先行きを憂えていたが、案の定である。
 若者だけが変わったのではない。日本社会が劣化して、それが若者に反映されているのだ」

「今、売り手市場でのうのうと過ごしている者が、日本企業や社会のお荷物になる」
との警告も遠からず実現するのであろう。

 ↓ 参考

他者に厳しく自分は「内向き」、世界より日本を優先する利己主義が過去最高に - 新卒は「社会の鏡」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/1f89d077a7ce2ee8df0127501e8aa874

若者は休日重視で「働きたくない」が世界最多、高度人材不足も深刻化 - 安倍政権が蔓延させた怠惰と劣化
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/d24528dde1d8dd0ccb81cdeb22bd2d2f

仕事はカネと見栄で選び、残業を嫌がってプライベート重視 - 若者の意識はバブル崩壊を予告している
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/0d7f47b9a0c4305bf0377621ec7b8a17

団塊の世代も言われた「扱いにくい、教育が悪い」- 昔から変わらない新入社員バッシングと入社式の式辞
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b239671d85ebb2f3c169c5e9d5a9b2e2

「仕事は人並み・プライベート重視」だったバブル世代、なぜか批判されない理由 - 単に数が多いから
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/ef42179f46284a90293d15c98bfc65dee

▽ 慧眼な中原圭介氏がいち早く指摘した通り、失業率低下は人口減少要因に過ぎない

『中原圭介の経済はこう動く』〔2016年版〕


今年の就活生は“超ホワイト志向” 「40歳で年収1000万円」「サビ残はイヤ」(sankeibiz)
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180301/mca1803011817012-n1.htm
”3月1日、就職活動が本格スタートした。昨年に引き続き、2019年春卒の就活も学生優位の「売り手市場」が続き、企業は人材確保に苦戦を強いられそうだ。一方、学生は内定をもらえるかという不安感が薄れ、企業を選別したいという大手志向が強まっている。そんな今年の就活生は”超ホワイト志向”だという。いま、彼らが入社したい企業とは-。(SankeiBiz 久住梨子)

◆転職サイトで口コミをリサーチ
 「19年卒の学生にヒアリングすると、『企業を選ばなければ内定は獲得できる』という意識が強く、まずは大手や有名企業を志望する傾向にあります」
 人材サービスのディスコで就活調査をする武井房子さん(キャリタスリサーチ上席研究員)によると、今年の就活生は、業界を絞らずに大手・有名企業を中心に志望する”大手志向”が強いという。先日、リクルートキャリアが発表した「2月1日時点の就職内定状況(速報値)」では、すでに4.7%の学生が内定を獲得していることも分かった。前年同月と比べ1.3ポイント上昇し、例年よりも”無い内定”の不安感が薄らぎ、大手・有名企業に挑戦しようという学生が多数見られるという。
 しかし、ただ大手企業なら良いという訳ではない。「大手や有名企業の中でも、さらに労働条件、給与、待遇がより良い企業に狙いを定めています。元社員らが口コミを書き込んでいる転職サイトで、実際の労働環境などをリサーチする学生は多いです」と武井さんは話す。

◆「40歳で年収1000万円」は当然!?
 そんな19年卒の学生を、武井さんは「超ホワイト志向」と指摘する。
 大企業の賃上げムードを受け、「給与・待遇」を重視する学生が増加。ディスコが毎年行う調査では、就職活動の企業選び(複数回答)において「給与・待遇が良い」ことを軸とする学生は、19.7%(13年卒)から44.2%(19年卒)と大幅アップしている。武井さんによると、「MARCH以上の学歴の生徒からは、『40歳で年収1000万円の企業が前提』という声もよく聞きます」とのこと。
 他にも、今年の就活生のこだわりでは「地域」「残業」「仕事内容」の3つがキーワードになっている。まずは、転勤族になりたくないという学生が増えている。そのため勤務先が一部地域に限定されているエリア総合職や、都市部に集中しているIT企業の人気が高まっている。
 次に、電通社員の過労死事件や働き方改革の認知向上を背景に、「残業」を気に掛ける学生も増えているという。武井さんは「『サビ残(サービス残業)はイヤ』『残業は月40時間までなら』など、残業については具体的な声が届いています。働きやすさを意識する学生は増えています」と話す。また、「仕事内容」についても、営業職は避けたいなどの声が聞かれるという。
〔中略〕
◆メガバン不人気は「今に始まったことではない」
 今年の就活において話題をさらう業界と言えば、メガバンクに始まる金融業界だ。AI導入による業務効率化により、メガバンク3行は今後10年間で計3万人超の人員削減が予想されている。ディスコの19年卒学生モニター調査では、昨年の志望業界トップだった銀行が4位に下がった。これについて武井さんは「今に始まったことではない」という。
 「トップ陥落がかなりクローズアップされていますが、銀行人気の低迷はここ数年続いていることです。今年も前年より”控えめ”になった程度。モニター調査では志望業界を5つ選んでもらい、各業界ごとに志望率を出しています。これまではかろうじて5つの選択肢に銀行が入っていただけ」(武井さん)
 一方、人気トップに躍り出たのがIT業界だ。武井さんによると、「近年では楽天やソフトバンクなどの”メガベンチャー”と呼ばれるIT企業や、ゲーム会社の人気が伸びています」とのこと。

◆不安募る人事
 意気軒昂な学生を横目に、企業の人事は不安を隠せない。ディスコが企業を対象に行った調査では、採用活動の見通しについて「非常に厳しくなる」という回答が、前年より9.6ポイント上昇の45.3%に。「採用予定人数の確保よりも、学生の質を優先」という企業も、前年調査より5.3ポイント低下の74.7%と、調査開始の1997年以降で初めて7割台に下がった。
 「インターンシップで優秀な学生を囲いたいという企業も増えていますが、導入企業が増えたために学生が集まらないという状況に陥っています。また、これまで”意識高い系”の学生たちが参加していましたが、導入企業増加で”普通の学生”にも門戸が開かれ、『とりあえず参加しよう』という軽い気持ちの学生も増えました。企業からはインターン参加学生の質が落ちたという声もあります」(武井さん)
 今年は例年以上の短期決戦になると予想されている。面接などの選考は6月解禁だ。”

新卒採用市場は完全に「末期的」である。
断言しておくが、今まさに碌でもない人材が続々と日本企業に入り、
企業と日本社会のお荷物になりつつあるのだ。


入社1年目社員の6割「大学生に戻れるなら、今の会社には入社したくない」 特に不満なのは「給与」「残業時間」(careerconnection)
https://news.careerconnection.jp/?p=50311‎
”ディスコは2月16日、「入社1年目のキャリア満足度調査」の結果を発表した。調査は今年1月にインターネットで実施し、2017年度新入社員455人から回答を得た。
 現時点での、勤務先企業の満足度は平均69.2%。入社決定時(78.0%)と比べ8.8ポイント減っている。
〔中略〕
■「営業として採用されたのに、全く違う部署に」「仕事内容が給与に見合っていない」
「とても不満」「やや不満」と回答した人が多い項目は、「教育・研修制度」(35.6%)、「残業時間」(33.3%)、「給与・待遇」(33.1%)となっている。
「営業職として採用されたはずだが、まったく違う部署に配属になり、将来的にも営業職に就けそうになり」(製造/文系男性)
「仕事内容が給与に見合っていないと感じる」(金融/文系女性)
など、希望しない配属や残業時間の多さ、給与・待遇の悪さなどに不満を感じているようだ。一方、「とても満足」「やや満足」が多い項目は「人間関係」(81.6%)、「勤務地」(77.5%)、「仕事内容」(75.9%)、「社風」(75.1%)となっており、以下のような声も出ている。
「入社前に望んでいた配属希望が叶い、やりたい仕事に従事することができている(金融/文系男性)
「仕事に限らず、私用であっても相談がしやすいと感じている。また産休、育休を取得している先輩も多く、今後のライフプランが考えやすい」(IT/理系女性)

■「社会貢献度が高い」は働いてみたら意外と重要な項目ではなかった模様
 転職意向を聞くと、「考えていない」が56.9%で、「検討中」は39.5%、「転職活動中」は3.6%となった。転職を考えていない人は「人間関係」(90.0%)、「仕事内容」(88.8%)、「社風」(88.5%)の満足度が高い。
 しかし「転職活動中・検討中」の人は全体的に不満が目立ち、特に「残業時間」(51.0%)、「給与・待遇」(53.7%)、「教育・研修制度」(54.8%)での満足度が低かった。
 もう一度大学生として就職活動をするなら、現在の勤務先企業に入社をするかを聞くと「できればほかの企業に入社したい」(45.1%)と「絶対にほかの企業に入社したい」(12.2%)の合計が57.3%となった。
〔中略〕
 学生に戻れるなら、就職先を選ぶ基準は「給与・待遇が良い」(53.8%)、「休日・休暇が多い」(47.0%)を重視する人が多く、入社決定時より30ポイント以上増加している。最も下がったのは「社会貢献度が高い」(13.2%)で18.4ポイント減となっている。

偶々生まれた時期が幸運だったばかりに良い条件で入社できた連中は、
早くも勘違いして増長している。(この点でも偶然を実力と勘違いしている安倍とそっくりだ)


就活、AI選考「イヤ」 学生の過半数(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27805270X00C18A3XXA000/
”企業が採用選考に人工知能(AI)を導入する機運が高まっているが、就職活動中の学生の過半数はAI選考に否定的であることが就職情報サイトのディスコ(東京・文京)の調査で分かった。
〔中略〕
 ディスコは7日、2019年卒業予定の大学生・大学院生を対象とするモニター調査の結果を発表した。
 調査では、AIが(1)自分に合う企業をお勧めする、(2)書類選考の合否を判定する、(3)面接試験の合否を判定する――という3つの取り組みについて反応を聞いたところ、(2)、(3)では否定的な回答が過半数となった。
 中でもAIが面接試験の合否を判定することについては、「まったくよいと思わない」(33.0%)、「よいと思わない」(34.5%)を合わせると、7割近く(67.5%)が否定的だった。
 書類選考の合否の判定については、「まったくよいと思わない」(19.3%)、「よいと思わない」(30.8%)を合わせると、約半数(50.1%)が否定的だった。
 一方で、AIが自分に合う企業をお勧めしてくれることについては、「とてもよい」(25.2%)、「よい」(42.4%)を合わせて6割以上(67.6%)が肯定的だった。
 AI選考は、選考に関わる人や時間の効率化や、選考基準の公平性確保などの観点から導入の検討が進んでいる。
 現状では、AIに面接の合否の判定まで委ねている企業はほとんどないとみられる。ただ、学生が企業に提出する「エントリーシート」については、AIで模倣などをチェックするサービスが登場しており、大手企業でも導入する動きがある。AIに選考の一部を肩代わりさせる試みは今後も広がる気配だ
 ディスコの武井房子上席研究員は「学生は、やはり人間の人事担当者に判断してもらいたいという思いが強い。人とAIとでは、落とされた時の納得感が大きく違うようだ」と分析。
〔中略〕
 調査は3月1~6日にインターネットで実施し1258人から回答を得た。
 ディスコは同日、経団連加盟企業が採用広報を解禁した3月1日時点の内定率(速報値)が8.0%だったとする調査結果も発表した。17年の同時期に比べて2ポイント上昇しており、過去10年間で最も高い水準だった。
 学生優位の「売り手市場」と人手不足が相まって企業の採用意欲は強い。中小や外資系など経団連に加盟していない企業が採用活動を前倒しする動きが影響したようだ。 (企業報道部 小柳優太)”

新卒の衆愚意識は非常に分かり易い。
AIが自分にとって得なら積極的に利用したい、
AIが自分にとって不利益なら不可という自己中なのである。
「AI」を「会社」に置き換えればそのまま当人の就業意識になる。


「下着や制服、画像売ります」女子大生、自撮りわいせつ画像を販売(産経新聞)
https://www.sankei.com/west/news/180313/wst1803130065-n1.html
”自撮りしたわいせつな画像を販売したとして、大阪府警黒山署は13日、わいせつ電磁的記録頒布容疑で、大阪府八尾市の私立大2年の女(20)を逮捕した。同署によると、「楽してお金が欲しかった」と容疑を認めているという。
 逮捕容疑は平成29年11月27日、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の自身のアカウント内に「下着や制服、画像売ります」などと投稿。メッセージを送ってきた滋賀県内の50代男性会社員に、自身のわいせつな画像計5枚をダイレクトメールで送信し、5千円を銀行口座に振り込ませたとしている。当時、女は19歳だった。
〔中略〕
 女は29年10月から今年1月中旬までに5、6人にわいせつ画像を送信し、計約6万円を受け取ったと話しているという。”

時代の歪みは、このような形でも噴出している。
最も程度の低い層の行いは、その世代や時代の悪癖と通弊を反映するものである。
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