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”光る君へ” ⑪ 後継争い!逆転劇を仕組んだのは道長の正室で黒木華演じる倫子でした! 

2024年05月16日 | テレビの話し

『 岐 路 』第18回 

関白道隆が亡くなり、息子 伊周と、弟 道兼との後継者争いが始まりますま。

一条天皇は、公卿たちの意向の大勢は、道兼にありと判断し、道兼に決定。

兎に角、この伊周ですが、とても、とても、出すぎで、横暴で、傲慢で、粗暴で、権力欲の強い、ほんと、憎たらしい、最悪の男として描かれています。

因みに、その筋によれば、伊周は眉目秀麗で、教養も高く、和歌の名手で、源氏物語の ”光源氏” のモデルの一人では、と、云われている人物だそうです。

道長も”光源氏” のモデルの一人ですが、まあ、たぶん、単一の人物ではなく、複数の人物から創り上げたキャラクターだと、私は考えます。

ドラマでは、善と悪をハッキリとさせ、解り易い筋書きになっています。事実は、史実は、人間は、単純ではありません。でも、しかし、TVドラマですから、まあ、そこは、解り易く、面白くの、大人の判断。

それで、後継の道兼ですが、何と、就任7日で疫病で亡くなります。

またしても、後継争い勃発。今度は、伊周・定子、そして、伊周を嫌う一条天皇の母詮子との争い。詮子は道長を押します。

因みに、この年、長徳元年995年では、彼らはこんな年齢でした。

道隆 953年生まれ、995年 42歳で没

道兼 961年生まれ、995年 34歳で没

道長 966年生まれで、この時29歳 

伊周 974生まれで この時21歳

道長は大谷翔平と同じ年齢、伊周は、いくら平安時代とは云え、関白には若すぎます。

話を戻します。後継争いに、ついに、道長の正室 ” 源倫子 ” の登場となり、ドラマ終盤での、驚きのシーンとなります。初登場の頃は、男嫌いで、”猫好き”のお嬢様として描かれていました。

"庚申待ち" の夜に、倫子の屋敷で道長と出会った夜の、怪しくも、妖しい対応に、この女は、ただモノではないと、道長も、私も、感じたのでした。

倫子の ”猫可愛がり” は、”猫かぶり” との裏の意味を込めた、大石 静さんの仕掛けだったようです。伏線だったのです。

 

そして、今回のクライマックス、夜半に内裏に乗り込んだ、詮子と一条天皇のやりとりは、” 吉田 羊 さん” の大熱演でした。

『次の関白について、お上のお考えをお聞きしたく参りました』

『伊周に致します。明日には公に致します』

『恐れながら、お上は何もお見えになっておりませぬ。母は心配で御座います。先の、先の関白であった道隆は、お上幼い事をいいことに、やりたい放題で公卿たちの信用を失いました。伊周はその道隆の子、同じやり口、己の家の為だけに、政を仕切りましょう。お上を支え気など、さらさらありますまい』

『朕は伊周を信じている。伊周は母上の仰せのような者ではありません』

『お上は、中宮に騙されている』

『騙されているとは、どういう意味ですか?』

『せんだっては、道兼を関白にして落胆させたゆえ、今度は定子の兄とお思いではないかと思いまして』

『朕は定子を愛でております。されど、そのことで、政が変わることは御座いません』

『悪いことは申しませぬ。道長になさいませ』

『道長を関白にと考えたことはございませぬ』

『私は、姉として道長と共に育ち、母として、お上をお育て申し上げてまいりました。そのどちらも分かる私から見た考えにございます。

道長は、野心がなく、人に優しく、俺が俺がと前に出る人柄でございませぬ、若く荒っぽく、我の強い伊周に比べて、ずっと・・・、ずっと、お上の支えとなりましょう。お上に寄り添う関白となりましょう』

『朕は伊周に決め手おります』

『母を捨てて、妃をとるのか?お上はどんな帝になろうとお望みですか? 何でも関白にお任せの帝でよろしいのですか。お上の父はいつも、己の思いを汲もうとせぬ、関白の横暴を嘆いておいででした。

父上の無念を、お上が果たさずして、誰が果たしましょう。母は自分のことなぞどうでもよいのです!

ただ一つ願うは、お上が関白に操られことなく、己の信じた政かができるようにと、ただ、ひたすら、それを願っておるのでございます。

どうか・・・どうか、お上ご自身の為に、道長にお決めなさいませ!どうか、どうか・・・』

『朕は伊周に決めています。』と、云って去っていく天皇。

背に向かってお上!と叫び、泣き崩れる詮子。

そして、一夜明けて、翌日、一条天皇は、伊周にではなく、道長に内覧宣旨を下します。逆転劇は成功したのです。

嫁の ”要求” ではなく、母 の ”意見” を聞き入れたのでした。嫁は他人、母の胎内で十月十日育ち、この世に生まれ息子は、母親に弱いのです。

それで、詮子役の ”吉田 羊” さんですが、内裏に入内したのは、978年で16歳の時でした。これは、後で調べて知ったのですが、初めて登場した時から、周囲の人物と比較して、どう見ても、役柄の年齢としては老け過ぎ?と思ったのです。

どう見ても、兼家の娘と云うよりも、妻の方が相応しい、と、思ったりしたのでした。

でも、今回のシーンをみて、まあ、詮子役は ”吉田 羊” さんでよかったのでは、と、思ったりしています。因みに、吉田羊さんの年齢を調べたところ、1974年2月生まれで50歳でした。まあ、納得の年齢。

それで、この逆転劇を陰で演出したのが、倫子だったのでした。謎が明かされる最終シーン。

母と話す、倫子。

母『女院様を、この屋敷で引き受けたのが、大当たりだったわね』

倫子『私も一度は「え~・・・と思いましたけど」何が幸いするか分かりませんわね』

倫子は、同居する詮子に対して、思いを遂げる策を、それとなく、なんとなく、巧みに授けたのです。

決定の前夜に、内裏に乗り込ませたのも、説得の言葉も、出すぎないよう、怪しまれないよう、詮子自らの判断と思わせるように、それとなく、なんとなく、巧みに吹き込んだのだと・・・。

この笑いは、これまでも、何度か見てきましたが、かなり、かなり、複雑な笑いだと思います。まさに、してやったりの、勝利の笑い。

やはり、黒木 華さんが演じるのですから、それなりに、複雑な性格の役柄なのです。因みに彼女は34歳で、吉高由里子は35歳で、一条天皇の正室の定子役の高畑充希は32歳。

誰が何と云っても、云わなくても、断然、吉高由里子が色っぽくて魅力的、特に、充希ちゃんは、やはり、お姫様より、断然 ”ピーターパン” が似合います。

話が、かなり、かなり、逸れてしまい、そして、長くなったので、これにてお終い。

第十八回『 岐 路 』の話は、たぶん、次回も、続かも、知れません。

それでは、また。

 

 

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