「こんにちわッ、テディちゃでス!
くううッ! ほくさいィさァ~んッ」
「がるる!ぐるがっるぅるる~?」(←訳:虎です!どこ行っちゃうの~?)
こんにちは、ネーさです。
北斎さんの《富嶽三十六景》全揃がNYで競売にかけられ、
5億円超で落札されたとの報がありました。
落札者はどこのどなたかしら?と続報を待ちながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 図説 英国クイーンとプリンセス ――
著者はCha Tea 紅茶教室の皆さん、2023年5月に発行されました。
《喫茶》習慣の視点から
英国王室の女王と王妃たち計22名に注目し、
彼女たちの生涯を探ってゆく、という
意欲的な歴史ノンフィクションですよ。
「えいこくのォおみやげェといえばァ、こうちゃッ!」
「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:もはや国の象徴だね!)
本文の一番手を飾るのは、
キャサリン・オブ・ブラガンザさん(1638~1705)。
チャールズ2世に嫁したキャサリンさんが
故国ポルトガルから英国へ
持ち込んだものとは。
お茶。
そして、お茶の生産地へ通じる航路、でした。
「あはァ! つながりィましたでス!」
「がるるるぐる!」(←訳:お茶への道が!)
甘いものが大好きだった
クイーン・アン(1665~1714)が普及させたのは、
お茶の時間に欠かせないティーポット。
ジョージ3世の妃
シャーロット・オブ・メクレンバーグ=ストレリッツさんは
ウェッジウッド社に陶磁器を発注し、
キュー・ガーデンの後援者となりました。
そして、
アレクサンドリナ・ヴィクトリアさん(1819~1901)こと
ヴィクトリア女王の時代に
アフタヌーンティーが始まり、
英国紅茶のスタイルが完成します。
「せかいじゅうにィ、ひろまりィまスゥ!」
「ぐるるるがぅーるるる!」(←訳:英国風のティータイム!)
時代は降って、
エリザベス2世(1926~2022)、
ダイアナ・フランセス・スペンサーさん(1961~1997)も
紹介されていますが、
歴史好きな活字マニアさんにおすすめしたいのは、
アレクサンドラ・オブ・デンマークさん(1844~1926)
についての章です(本文100~105ページ)。
ヴィクトリア女王の愛息である
アルバート・エドワード皇太子(のちのエドワード7世)と
結婚したアレクサンドラさん。
大英帝国の皇太子妃であり、後半生は王妃。
その一生は、さぞかし贅沢三昧な、
すべてに恵まれた日々であったに違いないと
思ってしまいがちですよね。
でも、現実は。
義母からの干渉、夫のへの失望、闘病、
ロシア革命に巻き込まれた家族を救出すべく活動、
世界大戦の勃発、などなど、
苦難、忍耐、さらなる苦難……。
「せいじもォ、おうざもォ~」
「がるるるぐる!」(←訳:激変する時代!)
波打ち、荒れる心を和ませてくれるのは、
ポットからカップへ注がれる
お茶の香り。
図版資料が数多く収録されていて、
肖像画・歴史画好きな方々も楽しめる一冊です。
お茶が結び、次代へとつなげてゆく
クイーンとプリンセスたちの歩みの記録を、
ぜひ、覗いてみてくださいね♪
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