テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 銀色の幻夢 ―

2018-02-08 22:07:29 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 まけないィでッ、たいわんッ!」
「がるる!ぐるるがーる!」(←訳:虎です!台湾にエール!)

 こんにちは、ネーさです。
 多くの日本の人々が同じ思いを抱いていることでしょうが、
 台湾の地震の報道に心が痛みます。
 私たちにはどうしようもない天災による被害を
 避ける術は、より軽減させる術はないものか……
 悩みながらも、いえ、悩んでばかりじゃいけません。
 生きるヒントを探すべく、
 今日も読書タイム敢行です!
 さあ、本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



         ―― 裏切りのホワイトカード ――



 著者は石田衣良(いしだ・いら)さん、2017年9月に発行されました。
 《池袋ウエストゲートパークⅩⅢ》とシリーズ巻名が付されています。
 ⅩⅢ、ということは、
 池袋のトラブルシューター・マコトくんの物語も
 もう13冊目になったんですね。

「こんかいもォ、まことくんッ!」
「ぐるるーる!」(←訳:走りまーす!)

 果物屋さんを営む逞しくも優しいお母さん、
 親友・タカシくんとともに
 マコトくんは戦います。

 お店番さん兼雑誌のコラムニストとして、
 そして何より世話好きなお人好しさんとして、
 都市のダークサイドが生み出す数々のトラブルと。

「みすごせェませんッ!」
「がるるるるぐるるる!」(←訳:知らんぷり出来ない!)

 この御本に収録されているのは、

  『滝野川炎上ドライバー』
  『上池袋ドラッグマザー』
  『東池袋スピリチュアル』
  『裏切りのホワイトカード』

 の4編です。
 おすすめは表題作品の『裏切りのホワイトカード』……
 と言いたいところ、なんですけれども。

  『東池袋スピリチュアル』!

 私ネーさの推しは、↑こちらです!

「ふァ?? なぜッ?」
「ぐるるる~?」(←訳:どうして~?)

 『東池袋スピリチュアル』で際立った存在感を放つのは、
 主人公のマコトくんではなく、
 マコトくんにトラブル解決を依頼する友人――
 ゼロワンさんです。

 シリーズ初期から登場しているゼロワンさんは、
 或るファミレスに殆ど居住しているかのような
 天才的手腕を持つハッカーであり、
 マコトくんが頼みにする情報屋さんでもありますが。

 今回は、役割が逆です。

 ゼロワンさんの方が、
 頼みたいことがある、と
 マコトくんを呼び出しました。
 そして、彼が言うには。

   ―― こんな夢を見た ――

「ふァいッ?」
「がるぅ??」

 まるで漱石さんの『夢十夜』のように、
 ゼロワンさんは自身が“視た”不思議な夢のあらましを語り、
 マコトくんに問い掛けます。

  この夢が解けるか?

  いや、解いてくれ、マコト――

「ゆめェさがしィ??」
「ぐるがるるっ?」(←訳:怪談ですかっ?)

 ええ、現代の怪談はどこにあるかと考えるとき、
 それはインターネットの中にある、と
 答える御方もいるでしょう。

 その《夢》は、
 ゼロワンさんがネットの海に幻視した暗い影絵なのか。
 それとも、現実の出来事とリンクしているのか。
 
 半信半疑のマコトさん、
 軽い気持ちで調査にかかりますが……?

「ぜろわんおにいさんッ、いいあじィだしてまスゥ!」
「がるぐるがる!」(←訳:ある意味主役!)

 ゼロワンさんと対を成す、
 もうひとりの“脇役”さんも魅せてくれるこの一篇、
 続編が読みたくなります。
 
 ゼロワンさんの、次の“こんな夢”は、
 いったいどんなものになることやら?

「つづきィ、まッてまスゥ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:怖くてワクワク!)

 ミステリ好きさん、
 怪談好きな御方も、
 ぜひ、一読を♪
 

 
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