テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

書物なくしては。

2013-05-31 21:46:21 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 ……あれッ? あめェはッ??」
「がるる!ぐるるがるー??」(←訳:虎です!梅雨はどこー??)

 こんにちは、ネーさです。
 梅雨の晴れ間がちょこっと嬉しい週末も、
 お洗濯を済ませて、お布団を干したら……やっぱり読書タ~イム!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



 
                ―― 本よむ幸せ ――



 著者は福原義春(ふくはら・よしはる)さん、2013年3月に発行されました。
 うう~む、この御本の題名の、なんと見事なことでしょう。
 たった5文字で、
 活字好き&活字マニアのすべてを言い当ててしまうような、
 簡潔の美!

 そしてまた、御本表紙の、寺田真由美さんの写真も
 私たち読み手の心をつかみますね。
 この表紙の先には、いった何があるのかしら?と。

「なにィがァ、あるのでスかッ??」
「ぐるぅ?がっるる?」(←訳:小説ぅ?エッセイ?)

 この御本を書店さんで探すとしたら、
 書評のコーナーへ行くのが最短コースかと思われますが、
 もしかしたら、ビジネス本のコーナーにも
 置かれているかもしれません。

 実は、著者の福原さん、政財界では有名な御方なんです。
 1931年に生まれて大学卒業と同時に
 株式会社資生堂に入社、
 現在は資生堂の名誉会長さん!というビジネスマンさんなのですから。

「ふァ~! かいちょうゥさんッ??」
「がるるるぐるるがるがるる??」(←訳:ビジネスマンで書評家さん??)

 資生堂を育てたひと、である福原さんは、
 また、たいへんな読書家としても知られています。

 今までに福原さんが読んできた本は、たぶん……星の数?

 本文中で論じられるのは、
 そんな星の数の本の中から選ばれた103冊であり、
 つまりこの御本は
 福原さんが“読んだ本についての本”
 なのですが……

 そのラインアップが凄い! 凄すぎます!

「ええッ? どこどこォ?」
「ぐるるがる?」(←訳:どこが凄いの?)

 冒頭の一冊目は
 ファーブルさん著『ファーブル植物記』!
 『昆虫記』ではないんですよ、『植物記』です!

 やられた!と思ったら、
 小栗虫太郎さんの『黒死館殺人事件』があって、
 シーザーさんの『ガリア戦記』、
 小林信彦さんの『ちはやふる奥の細道』があり、
 ファラデーさんの『ロウソクの科学』もあり、
 エーコさんの『薔薇の名前』、
 鴨長明さんの『方丈記』も……!

「はばひろーいィッ!」
「がるるぐるるがるるるる!」(←訳:歴史も古典もミステリも!)

 ビジネス本、哲学、文化、旅行書……
 多岐にわたっての膨大な読書量には、
 もう敬服するしかありません。

 
 それにね、
 福原さんてば、茶目っ気のある御方でもあるようです。

 この御本に掲載されている作品のいくつかは
 『柳京』なるペンネームを用いて、
 資生堂の企業誌『花椿』に発表していたもの、だと巻末に記されていますが……

 またしても、やられた!
 私ネーさ、『花椿』の愛読者ですのに、
 ちっとも気付きませんでした。
 プロの書評家さんか、大学の教授さんあたりが書いたんだろうな~と
 思っていたんです!

「ぷふふゥ~♪」
「ぐるぐるっ!」(←訳:くすくすっ!)

 誠心誠意、の103冊。
 プロ/アマチュアの枠を超えて
 丁寧に語られる103冊。

 活字マニアの皆さまには、
 必ずや《得るところがある!》と感じられるこの御本を、
 本屋さんの、どのコーナーでもいいんです、目にしたら、
 ぜひぜひ手に取ってみてくださいね!

 これ読みたい!
 読まねば!な一冊が見つかりますよ♪

「それがァ~」
「がるるぐる!」(←訳:本よむ幸せ!)



 
 
 
 
 
 
 
 
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