テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 中禅寺先生に、死角なし ~

2021-07-17 23:30:37 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ちょこもなかッ!」
「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!MOW!)

 こんにちは、ネーさです。
 私は『モナ王』をパクリ!……と、
 冷菓三昧で猛暑を乗り切り、
 日も暮れたところで、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  


 
    ―― 中禅寺先生 物怪講義録 04 ――



 原作は京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、
 漫画は志水アキさん、2021年7月に発行されました。
 『中禅寺先生が謎を解いてしまうから』と
 副題が付されています。

「せんせいィ、おひさしぶりィ~!」
「ぐるるがるるる?」(←訳:今日も図書室に?)

 作家・京極夏彦さんのデビュー作
 『姑獲鳥の夏』にて登場した名探偵、
 中禅寺秋彦(ちゅうぜんじ・あきひこ)さん。

 このコミック作品は、
 中禅寺さんが《京極堂》を名乗るよりも以前の、
 高校で講師のお仕事をしていた時代の出来事が
 描かれています。

「しょうわァ、でスねッ?」
「がるぐるるがる!」(←訳:昭和23年だよ!)

 国語の臨時講師・中禅寺先生の、
 生徒のひとり、
 日下部栞奈(くさかべ・かんな)さん。

 読書好きで、
 ミステリ好きな栞奈さんは、
 なぜか学校内外で起きた
 謎めいた出来事に巻き込まれることが多く、
 そうなると、
 駆け込む先は――

「じけんでスゥ、せんせいィ!」
「ぐるるがる~!(←訳:謎解き希望~!)

 大抵の場合、
 図書準備室で読書に耽っている中禅寺先生。
 
 しかし、
 第4巻目となるこの御本で、
 事件を持ち込んできたのは、
 栞奈さんではなく、
 旧友・榎木津さん……の、お兄さんなのでした。

「おにいィさんッ?」
「がる……ぐるる?」(←訳:似て……ないね?)

 榎木津総一郎(えのきづ・そういちろう)さんは、
 元華族という肩書に頼らない
 新進実業家さんです。

 青山にあるジャズクラブの経営も、
 ごく順調に行っている……
 と思われていたのですが、
 最近、気になることが……?

「まだァ、じけんじゃないィけどォ~」
「ぐるるがる?」(←訳:事件は近し?)

 ほんのちょっとの、
 小さな違和感。

 その違和感が転がって、
 雪玉のように膨らんでゆくと、
 はい、中禅寺先生の出番です。

 そしてまた、
 先生の名推理と同じくらい印象的なのが、
 『骨董今川(こっとう・いまがわ)』の
 今川雅澄(いまがわ・まさすみ)さん!

 圧倒的なヴィジュアル!
 というしかない今川さんの登場、
 中禅寺家の愛猫ちゃんのエピソードは、
 この第4巻の見せ場でしょうか。

 根っからの《京極堂》ファンとして
 小説版以外は認めないぞ!
 という御方も、
 コミック版今川さんを
 一度はご覧になってみてくださいな。

「いちどォみたらァ、もうッ!」
「がるるるる!」(←訳:忘れません!)

 中禅寺先生と栞奈さんの
 愉快な謎解き譚で、
 あはは♪と笑える週末の読書タイムを、
 皆さま、ぜひ。
 
 

コメント
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