またまたグミ菓子♪

　新作ですわ、テディちゃ！

「しんさくゥでスねッ、ネーさッ！」

　お店の新発売お菓子コーナーに並んでいたこちらは、
　『明治製菓』さんの《果汁グミ　ぷるるん　ブルーベリー＆クランベリー》。

「くらんべりィ、だァいすきィ～ッ♪
　いただいィちゃうでスゥ♪」

　はい、いただきましょう。
　パッケイージを開けると……わっ？　
　ベリーの香りが！

「むぽッ♪　どんなァおあじィかなァ？　ぱくッ！
　……ふむふむゥ？」

　ぱくっ、もぐっ……ふうむ？

「……ネーさ、くらんべりィ、どこでスかァ？」

　……どこでしょうね。
　ブルーベリーのお味が強烈なもので、
　クランベリーが陰に追いやられちゃったみたい、な？

「ちぇッ、ざんねんッ」（←と言いつつ、もぐもぐ、ぱくぱく）

　でも、この濃い赤紫の色合いは、目に良さそうだわ♪
　コラーゲンもたっぷり、とパッケージ裏面に書いてあります。

「むぽッ♪
　これいじょゥ、おめめェ、ぱッちりィになッたらァ、
　テディちゃ、こまるゥでスゥ～♪」

　……いま、空耳が……。

とある《石》の、ものがたり。

　パンパカパーン！　おめでとうござますー！！
　はい、テディちゃ、テディちゃも一緒にお祝いを！

「おめでとォなのでス！　えいやッとォ！　ぱんッぱんッ♪」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（←クラッカーを鳴らしてみましたよ）

　映画《おくりびと》が、第３２回モントリオール映画祭グランプリを受賞！
　その受賞を祝して、本日は或る絵本を御紹介いたしましょう！　
　はい、こちらを、どうぞ～！



　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　――　いしぶみ　――


　
　文章は小山薫堂さん、絵は黒田征太郎さん、’０８年８月に発行されました。
　小山さんは、《おくりびと》の脚本家さんであり、
　この御本の巻末には
　『本書は、映画《おくりびと》から生まれた絵本です』と記されています。

「ふむふむッ、
　じゃあッ、しゅじんこうはァ、はんさむゥなァ、」

　主人公は、『石ころ』くんです。

「……ふあァ？？」

　美男ではなく、美女でもなく、
　珍しくて高価な宝石でもない、
　ごくごく平凡な、そこらにある石ころが――『ぼく』。

　石ころの『ぼく』、このごろちょっとスネています。
　自分で自分を
　『つまらないヤツです』なんて言っちゃったりしています。
　
　　　　いえ、実を申しますと、
　　　　『ぼく』にも『ぼく』なりの、
　　　　夢、といいますか、
　　　　ちょこっとした野望といいますか、
　　　　まあその、いつか出来たらいいなぁ、なんて思ってることも、
　　　　そのぅ、あるにはあるんですが、
　　　　なにしろ……『石ころ』なもので。ええ、はい。

「ふァ～、たいへんなのでスねェ」

　そうです。『石ころ』人生、柔軟には参りませんが。
　『石ころ』くん、打明け話をして下さいました。

　　　　……自慢できることもあるのです。
　　　
　　　　人々がまだ言葉を知らなかったころ、
　　　　ぼくは手紙として
　　　　かつやくしていました。

「わおォ、すごいィ！
　……あれッ？　でもォ？
　ことばがないィのにィ、
　いしころくんはァ、どうやッてェ、てがみにィ、なれたのでスかッ？」

　そうですね、言葉も文字もない時代、
　もちろん郵便制度もない、ずーっと昔に、
　『石ころ』くんはどうやって手紙になれたのでしょう？

　小山さんの筆を借りて、そっと教えてくれたその方法とは……

「ふむふむッ？」

　言われてみると、
　　　おお、それしかない！
　そんな方法で、『石ころ』くんは手紙になるのです。

　『石ころ』くんにだけ出来る、彼にのみ可能な、
　とある素晴らしい方法で――

「……ふァァ～？」

　小山さんの文章と黒田さんの画を得て、
　スパークする『石ころ』くんの壮大な秘密！
　ぜひ、この御本を手に取り、
　１ページごと、聞いて、見て、みつけてみましょう！
　ああ、そうだったのか……！
　『石ころ』く、いや、『いしぶみ』くん、きみってやつは！
　
「ふゥむゥ？　どれどれッ？」

　映画《おくりびと》は９月１３日、今週末から公開となります。
　映画を観たひと、観に行くひと、
　小山さんの楽しいラジオトークが大好きな方々、
　黒田さんの画が大好きな方々も、
　『いしぶみ』くんを見落とさないで！
　
「いしぶみくんッ、すてきィでス！」