我が家の青空(My Blue Heaven)

スージィーとロバート、キャッシュとバンクの
2人と2匹の我が家のディリー・ライフ。

「六十五才の子供」

2017年01月12日 | 日記

子供の頃には考えもつかないほど、
時代は飽食となり、

世に飢え死にする人など
皆目、聞かなくなった。

食べ物に不自由しない時代は、
社会が豊かになった
証の一つだから、
真に喜ばしいことだが、

更に時代は、求める食材も、
より高級志向の時代へと
変遷を辿る。


小3の子供が、イカの活き作りを
大人の懐も意を介さず、
好み、ありつき、当たり前のように
欲と腹を満たす時代、

小学校を卒する頃には
一端の通を気取り、

「イカの旬はいつで、
食べるなら、やっぱり
あの店に限る」

などと言い出しかねない。

確かに、
世は豊かであり、幸せである。


そんな時代の、
是か非を問うのではなく

子供の頃には想像もできないほどの
我が家の正月の贅の卓(沢)を眺め、

「出来るだけ、質素にしよう」
と思うのは、

貧乏性が身に染み付いた
小生ばかり。

子や孫を迎える
スージィーにとっては、
千載一遇とばかり、

食材を選び、
卓を賑わすことを一心に励む。

その食材の対価は、
すべて、子や孫の
満足の破顔にある。


人の満足の話はほっといて、
今日の日記の核心は、

小生が正月に頂いた
満足食材ベスト3。


3位、焼餅の雑煮。

2位、ナマコ。

1位、真エビ。

画像は借り物、実際にはもう少し、
大きい。

暮れに、糸島の
志摩の四季で買った真(マ)エビ。

七輪で牡蠣焼きをしながら
先ず、皮をむいて生で頂く、
所謂、刺身。

残りは七輪で、軽く塩して焼く。

この時に、
刺身で食べた時に外した皮や、
頭、尾まで残らず焼いて頂くこと。

これが、実に旨い!

これが病みつきとなり、
三連休に呼子に出向いた際、
このお店に寄り、
もう一度と、期待したが
無い・・・

お店の人に尋ねたら
「この時期は漁獲量が少なく、
冬季は禁漁です」

「美味しかったので残念です」
と伝えると

「お蔭さまで、皆さん、
『車海老より、美味しい』
と言って頂きます」
とのこと。

刺身でも、焼いても
この時期の、この真エビの味だけは
、生涯、記憶に残る味だった。


因みに、値は
車海老より、断然、安い。

皮や、頭、尾まで
捨てずに焼いて頂いたのは、

食にありつけなかった
子供の頃の経験があってこそであり、
勿体ないからでもある

旨いものは、皮でも尾っぽでも
とにかく旨い。


現役の子供のケンタ同様に、
ただ今、六十五の子供でさえ

美味しいものは
一生涯、頭から離れないもの、

「三つ子の魂、百まで」である。
 

で、今夜の曲は

(人でも、食べ物でも)
好きになりたくない。

それは、
ずっと離れなくなるから。

という歌。 

俺は辺りを探す 

いなくなった君の笑顔を探す

あーあ、もう一軒行くよな こうなりゃ

たった今 俺は

君に恋をしちゃったんだと思うよ
 

君とは恋をしたくないと思っていたけど

♪ 

「I Hope That I don't Fall In Love With You」
君とは恋をしたくない 

トム・ウェイツ


コメント
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