都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

渋谷・マークシティ2

2008-03-15 | 渋谷区  

 地形に依拠する建築的階段

所在地:渋谷区道玄坂1-12
Photo 2008.2.22

 この階段は渋谷マークシティ南側に接する道路沿いにある。階段自体はマークシティの敷地内で、つまり公開空地内のものだ。道路の方には歩道はなく、路側帯があるのみ。

 マークシティ建設以前、ここがどうなっていたかはよく知らない。昔の住宅地図を見ると、井の頭線の車庫の脇だったようだが、階段の有無は不明。現在の階段はマークシティ建設時に外構として造られたものである。建物付属の階段なので、きちんと計画されているのだが、地形とも関連があるので、屋内階段のようなわけにはいかない。数段上っては平らになり、また数段上る、というように断続的に続く長い階段になっている。マークシティのメイン階段ではもちろん無く、南側エリアへの地域貢献という位置づけなので、階段沿いに店舗が建ち並ぶこともなく、建物の白い壁が延々と続く。しかもあまり幅は広くない。

Photo 2008.3.6

 だがこの階段、近辺のサラリーマンやOLさんなどが結構使っている。というのは道路がかなり急坂だから。上りはまだ良いのだが、下りが結構歩きにくいので、階段をトントンと下る人が多い。

 階段の姿形としては大して面白いわけではない。だが、ビルと地形の狭間にできた、その造られ方と、上り下りに際して生ずる体験が少々奇妙な階段である。

 坂道の脇にあるこの階段を建物沿いに上っていくと、いつのまにかマークシティの1Fから4Fにたどり着く。それもこれも渋谷駅前の谷地から道玄坂上までにかけて、地形を凌駕する形で巨大な壁のような建物を造ってしまったことから来ている。

 一方、マークシティ内部でエスカレーターを使ってどんどん上り、西へ向かうと、道玄坂上の交差点に出てしまうのもなんだか不思議な感覚だ。駅の近くでは駅前の交差点を見下ろしながら歩いていて、その後、上ったはずのに、平地に出てしまうって何? 建物が傾斜地に建っているからそのようになるのは、理屈では分かるのだが、分かっていても妙な感じがする。

#階段・坂 渋谷区 

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