フィヨルドの変人 ~Odd person in fjord~

ぇいらっしゃ~い!!!

飛鳥路だけじゃなく上州路もみな墓場かもな

2022年11月01日 09時30分31秒 | 日記
数年前にちょっと話題になったマンガ「お前はまだグンマを知らない」のイラストネタとして「よその県にはこんなに古墳ないらしいぞ!」と言うのがあったことを記憶している。
実際、群馬県内に現存する古墳は多くその数は2000を超えると言われる。ぬたりが生まれ育った近所には古墳はないんだが、そんなぬたりでも、規模を問わないなら古墳なんてそこいらにあるもの、と言う認識だった。
田舎だから開発されてないだけじゃね? という側面は否定しないけど、古墳が盛んに作られた時期に有力者の拠点として当時の毛野国がある程度栄えていたことはほぼ間違いなく、東日本最大の規模を誇る太田天神山古墳なんてのもある。古墳の大きさの順位的には26位くらい(基準によって違う)と言った位置で特筆したものでもないが、例えばウィキペディアのランキングとか見ると異色の存在なのが分かるよ。大阪と奈良ばっかりの中にぽつんとある。
惜しむらくは当時の毛野国の政権の詳細を伝える文書がほとんどなく、大きい古墳であっても誰が埋葬されたものなのかが今ひとつ分からない状況ではあるのよね。ある程度こじつけや当てずっぽうでもいいから(実際天皇陵のいくつかはそんな感じ)「この人が埋まってます」とはっきりさせてくれないと今一つ語るネタとして弱くなる。
で、そんな前置きはともかく(くどいのはいつものこと)、今回はそんな群馬の古墳でも珍しい古墳を見てきたのでネタに。あれこれ語るよりも実際に見て貰った方が早いので写真を載せるが

八角形で石積みの三津屋古墳である。
日本の古墳というのも形は実にいろいろ。単純な円墳や方墳や古墳と言えばこれ、という前方後円墳。前方後方墳なんてのもあるし、明治天皇、大正天皇、昭和天皇の陵は上円下方墳だ。そんな中、八角墳は数が少なく、全国でも十数基が確認されるのみ。
で、まあ古墳好きの人ならすぐ分かるだろうけど、これは復元。この形で残っていたものではない。

にじり寄れば目地がモルタルで固められているのが分かります。古墳時代にこんな技術はありませんからね。
この復元古墳は展示棟を兼ねていましてね。

中を見学できます。見た目は確かに八角形の外見が目を引くところではありますが、実際古墳に興味がある方はこの中の方が見てて楽しいんじゃないかと。

奥の壁が積層状になっていて、これが当時の技法を示しているそうな。
形自体は八角形が二段になった形で、天智天皇陵あたりと(大きさはともかく)同じ形だそうな。それだけに、当時のどんな有力者がここで眠っていたのか、このあたりは歴史のロマンになりますね。
まあ、今回は古墳の話ではありますが、「全国的にも珍しいもの」と言うもの自体は皆さんの身の回りにも案外あるもんなんですよ。本来旅行や旅、観光というのは遠くを目指すのが基本ではあるけれども、こんな感じに身近にある珍しいものを見に行ってみるのも、たまにはいいもんですよ。
コメント
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