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別冊宝島・ビックリマン・シールコレクション 悪魔vs天使編 第1弾 全シール付き・宝島社

2010-06-11 22:29:25 | 書籍・漫画
 
 これは、2010年4月に宝島社より発売された別冊宝島『ビックリマン・シールコレクション 悪魔vs天使編 第1弾 全シール付き』です。ビックリマンは、80年代に大ブームをまき起こしたシール付きのお菓子で1977年より登場しています。初めは『ドッキリシール』(77)という悪戯シールが始まりで、これがそこそこのヒットだったようです。以下『ウッシッシシール』(79)、『まんぎゃシール』(80)、『ジョーダンシール』(81)、『まねまねシール』(81)、『特ダネシール』(82)、『まじゃりんこシール』(82)、『かわりんごシール』(84)、『ギャグポスターシール』(85)と続き、そろそろシリーズも打ち切りかというところで85年に登場の第10弾目『天使vs悪魔』で大ブレイクを果たします。これは、開発者のインタビュー記事によるとコンセプトとしては、当時のRPGブームを背景に“悪魔”VS“天使”と三すくみの構造もたらす“お守り”を入れて、手のひら上で(物語を)想像させるRPGとして企画されたものだそうです。86年に“コロコロコミック”誌上などで紹介されるとブームに火がつき、コミック、TVアニメ化(1年半のTVシリーズ、2本の劇場版)、TVゲーム(ビックリマンワールド、ビックリマン大辞典など)、ゲームブック・・・と展開していき、88年には月間最高10億円という売り上げ記録を達成するまでになりました。この『天使vs悪魔』シールはシリーズ化されて、第1弾~第31弾までのシリーズが存在します。


 同時に加熱しすぎたブームは社会問題ともなり、子供がシール目当てにお菓子を捨てたり、偽物(ロッチ)のシールが登場するなどの現象も引き起こしました。結局行政が腰を上げ、1988年に公正取引委員会よりレアシールなどの原価を超えたものは射幸心をあおり「不当景品及び不当表示防止法」に抵触する可能性があるとして、メーカー各社に指導が入り(各社とも)自粛することとなります。そうしてブームは徐々に沈静化してゆきます。しかし以後もビックリマンチョコの販売は続き、第11代目『スーパービックリマン』12代目『ドッキリダービー』、13代目『超念写探偵団』、14代目『ビックリマン2000』、15代目『ガッツ!シンクロX』、16代目『ゴースト村の何事件』、17代目『ビックリマン 21st Anniversary ひかり伝』、18代目『ビックリマンプロ野球チョコ』・・・と現在まで続くロングセラーになっています。ということで、80年代に子供自体をすごした世代にとっては当時を振り返るのになくてはならないアイテムのひとつといってよいでしょう。


 この別冊宝島『ビックリマン・シールコレクション 悪魔vs天使編 第1弾 全シール付き』は、そういったビックリマン直撃世代をターゲットにしたものだと思います。ビックリマンを扱った書籍は近年でも、“ビックリマンシール完全大百科 増補版”(2002)、“ビックリマン大教典”(2006)、“超完本ビックリマン”(2007) (いずれも小学館)と出ているようですが、この本の売りは“悪魔vs天使編”の第1弾 37枚全シール付きというところ。この本を買うことで、いきなり悪魔vs天使編”第1弾 全シールがコンプリートできるようになっています。シート状になったシールが天使シール12枚、悪魔シール12枚、お守りシール12枚、ヘッドシール1枚と封入されています。残念ながらシールは別冊宝島のオリジナル復刻シールで、シート状になったシールを切り分ける必要があり、ロッテ純正のほんものとはいえないようです。本物の当時ものもお宝ショップ等で手に入りますので、こちらはコレクター向きというよりは、どちらかというと当時を懐かしむ層に向けてのものだと思います。記事の方では、『天使VS悪魔』シリーズ1~19弾までのストーリの解説や、シールの紹介や解説も掲載されていて、複雑なビックリマンの世界を俯瞰できるようになっていたり、ビックリマンの開発者(ビックリマン博士・反後四郎氏)のインタビューなども載っていて、当時を知る人にとっては十分満足できるものになっていると思います。


 私は、おまけシールのコレクションもアニメの方も直撃世代ではないのですが、今あらためて見ると当時のRPG的な要素だけではなく『聖闘士聖矢』や、(当時全盛期だった)少年ジャンプのバトル漫画的なテイストも入っているような気もしますね。これは直撃世代であったら、やはり熱中したかなあと思います。

参考:ビックリマン・シールコレクション、80年代こども大全/ともに宝島社、Wikiビックリマン、ビックリマンシールの項


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