ZZR1400GTR's Tagebuch(日記)

主に独逸・墺太利・瑞西・南チロルの欧州事情を発信。

愛用のヘルメット

2011-05-29 15:01:20 | ZZR1400
誰にも愛用のヘルメットがあるものでしょうが、私のそれは ノラン(伊製) の N102 です。2個持っていて、新型の N103 も持っていますが、髪を短めに刈った後でないときつく感じます。 N102 ではそのようなことは無く快適です。ブルーテュースにもいち早く対応して、しかも内蔵している点が今日でも色褪せていません。開発しなかったり、外付けの社外品に頼ったりするヘルメットメーカーが多い中で、抜きん出ていました。イタリア人は意外にハイテク好きなのです。

このヘルメットのおかげで随分と旅が楽しいものになりました。出張の時なども iPhone に落とした落語なんか聴きながら運転していると退屈しません。電話が来た事も分かりますし (敢えて自動受信にしていませんが)、ナビの指示声も明瞭に聞こえます。何かの音声を中断しての割り込みや復旧もシームレスです。 日本では馴染みの無いらしいノランのヘルメットですが、xx 規格を 「余裕でクリア」 したかどうかなんかは欧州では興味が無く、家で例えると、「欠陥住宅でない」 は当る前で、「住み心地」 に視点が移って久しい感じです。

しかし年間に3万キロ前後は使うので、内装もくたびれて来ていて、ノランのサービスセンターが近くにあるので、近々にメンテを受けに行く予定です。N102 はもう新品が手に入らないので、いつか緩衝材全体を交換してもらう事で延命させるかもです。

1400GTR の 小改造 (続)

2011-05-27 20:25:17 | ZZR1400
グリップヒーターの次に考えているのが、

1) 2個目のシガーソケットの設置
2) 双方向監視アラームの設置
3) ネオン管 (緑色) の設置

1) は、純正品は邦貨で約12000円です。1個目 (右側) は標準装備のものをナビで使っていますので、2個目(左側、1400GTR には左側に穴が確保されている)はアダプターでUSBソケットしたり、BMW の保温ベストが使えるようにしたりする予定です。

2) は、先のケルンショーで格安で手に入れた台湾製の最新のアラームで、液晶付きのリモコンで愛車の状態を監視できたり、アラームを鳴らしたりできます。最大700メートルの電波到達距離がある、と説明書にありました。

3) は、ドイツの 「道交法」 では禁止されていますが、「スイッチ付き」 で、1個邦貨で2000円程度のもの (防水) を4つアンダーカウル下に配置する予定です。夜にこれを ON
にしても、自分で見れるわけではありませんが、「エゴ」 「自己満足」 です。停車中に光らせてみたり、走行中の愛車を想像するだけで楽しくなります。

「なぜ、1400GTR を小改造しようとするのか?」 の答えは、「BMW の K1600GTL に乗ったから」 だと言えるでしょう。動力性能的には 1400GTR は K1600GTL と同等以上ですが、装備ではイマイチです。

1) は互角、2) と 3) で突き放す (笑) 、ってな感じでしょうか。

バイクでの出張?

2011-05-21 23:34:01 | ZZR1400
バイクでの出張?「そんなの有り?」 ってよく言われます。でも、あるんです、バイクでの出張って。それは私にとってクルマの出張と同義語な感じで、出張精算もクルマと同様に行なっています。しかし、バイクでの出張って二種類あると、悟りました。

出張には、「飛行機で」 「電車で」 「クルマで」 「バイクで」 「自転車で」 「歩きで」 が、理論的にはあります。ドイツではどれで行っても出張精算可能です。距離が問題で、「何で」 は問われません。しかし、実際には 「自転車で」 「歩きで」 は無いでしょう。 「飛行機・電車・クルマ」 のいずれかになります。

で、 「バイク」 の場合ですが、 「クルマ」 で行けるところには 「バイク」 でも行けます。だから、 「クルマ」 で行ってもいいんだけれども、 「バイク」 で行く、は 「選択」 です。前回の出張は 「バイクで1200キロ、それも日帰り+α」 で、今回は 「バイクで約2000キロ、2日+α」 です。

今更、何を悟ったかというと、「クルマがない」 で 「バイクしか方法がない」 場合、それが前回と今回なのですが (クルマが大修理中だから) 、「選択の余地がない、バイクしかない」 の超長距離な出張は、「コタエル」 です。 「選べた」 っていう過去は何らかの 「余地」 や 「余裕」 を生むみたいです。

どっかの村・町・街の、何がしかの宿屋のバーや部屋で仕事する、で夜なべになるのが通例で、早起き早食いで出発、仕事以外は次の目的地に向かって走っているか、途中で食事しているか、用を足しているか、そんなこんなで時間があっという間に過ぎて行って、ドイツ1周とか、近隣2ヶ国、3ヶ国を縦断したり横断したり、で日がまたがって行きます。

土曜なのに、日曜なのに、家にも落ち着いて居られず、出っぱなしだと、凹むこともしばしば、勿論、凸っぱることもありますが、稀です。「子供はどうしてるかな?」 とか、「女房は?」 とか、考えることもありますが、大抵は仕事関係の事で頭が一杯、「これをああして」 とか 「こうだからああなって」 なんてとめどなく考えています。


ドイツのバイク屋さん (BMWディーラー編)

2011-05-20 19:26:15 | ZZR1400
ドイツのバイク屋さんの代表格は、BMWのディーラーさんたちです。この写真はあるディーラーさんで一服していた時のものですが、体重100キロ (ドイツ人の中年の標準的体重?) のライダーさんたちが、 「フィットネスサラダ」 なる 「本日のおすすめ」 の昼のメニューを飲食コーナーで食べていました。私の座っていた右側に2人、そのようなサラダ (日本での標準的なサラダの2倍以上のカサのもの) をほおばっていました。内心、それを見て、 「お茶位にしとけばいいのに」 と思ってましたが、自分の体格は棚上げしています (笑) 。日本車のショップさんでこの様なレストラン部門があるお店は今までドイツで見たことはありません。

日本でのBMWディーラーさんたちもそうでしたが、ドイツのBMWディーラーさんたちのお店も大変に綺麗です。大部分の日本車のショップのような 「混沌」 さが無く、 「整頓」 された雰囲気です。ドイツの日本車のショップでは、 「カワサキショップのオヤジさん」 のような言い方がドイツでも 「ピッタリ」 するのですが、BMWディーラーさんの場合にはそのような言い方が合いません。どっかしっくり来ないのです。 「社長さん」 とか 「店長さん」 とか言う言い方が合うようです。これは日本語でどうの問題ではなく、ドイツでは苗字 (敬称付き) で呼ばれるのが普通ですので、同じ言い方を聞いてもそのニュアンスに違いがあるのが感じられます。

どうして、そのような差が生まれるのだろう、と考えると、やはり、お店の混沌と整頓の差 (店舗面積の差も含む) が、遠因に思えます。どちらに好感を覚えるか、で 「どのバイクに乗るのか」 が決まっていくこともあるのでしょう、きっと。しかし、どのバイクに乗っていてもバイク乗り、「楽しい」 ことが出来るのならそれは良いバイクに違いありません。

早死に

2011-05-13 02:42:58 | ZZR1400
ドイツ語圏のバイカーで知らない人がいないであろうターボライダー。非難と賞賛の嵐の中で彼の人生は閉じました。先週の土曜日の事でした。

このターボライダーは、きちんとした定職があって、結婚もしていて、二児の父親で、まだ30半ば過ぎの若さでした。ドイツでもトップなプロレーサー (元) だった一人です。しかしある時からターボ付きバイクで速度無制限区間のあるアウトバーンではなく、時速100キロ制限の公道でオーバー300キロの走りを試み続け、それをプロフェッショナルに撮影させ、DVDはここ数年で10万枚近い販売実績(欧州全体) があったそうです (私も1枚持っています)。

彼と知り合ったのは、ZZR1400のチューニングをお願いしたドイツの名チューナー・ディートリッヒさん経由で、彼もこのチューナーのところでチューニングしてもらっていたのです。初対面の時の印象は、「どこにでもいるサラリーマン」 といった風貌で、話し方も真面目でどちらかと言えば朴訥、しかし話題が "ゴーストライダー" の事になると、「自分の走りは元スタントマン (ゴーストライダーのこと) の走りとは次元が違う」 と口から泡飛ばす勢いでした。「こういうおとなしそうな人に限って、内に巨大なマグマを抱えていたりするんだな」 が私の印象でした。会った場所は、直前に携帯にかかってきたIP電話で指定された田舎の工業団地の駐車場のキャラバンの中でした。

そのチューナーから先週の日曜に 「奴が死んだ」 と電話を貰いました。どんな風に逝ってしまったのかは、普通のバイクで時速80キロ位で走っている時に、彼に優先権があった (ドイツでは右側優先) 交差点で小型のバスと接触して転倒、事故自体は大したことなく彼にも目立った外傷がなかったようなのですが、「首の骨が折れて即死」 だったそうです。

「あの人が死ぬんだったら、絶対に時速300キロオーバーの様な極限状態でだ、と信じていた」 とチューナーに言ったら、「私も同じだよ」 とため息を付いていました。チューナーの手元には彼の次の新車 (邦貨約500万円) が引き取り手不在のままほぼ完成状態であるそうです。「お葬式は行くんですか?」 との私の問いに 「葬式は近親者だけで済めせるので来ないで欲しい」 と奥さんが知り合いに言っているらしく、「行きたくても行けない」 とのこと。

ターボライダーのした事は 「非合法の極み」 でした。しかし、その是非を別にすれば、彼もライダーの一人だったのです。今は彼の魂の安寧を祈るのみです。知っているライダーの死は初めてではありませんが、永遠に慣れるということにはならない悲しいお話です。

http://www.youtube.com/watch?v=29HpcEit8_k
http://www.youtube.com/watch?v=az6oPbdXC9Q&feature=related

高所アルペン街道

2011-05-11 07:31:50 | ZZR1400
この写真はオーストリアの高所アルペン街道の一部です。時速百キロ前後で高度差二千メートル近い道を 「気持ちよく飛ばす」、 そして 「スカッ」 とできます。空気が美味しくて、愛車のエキゾーストノートが心地良い、視界に飛び込み続ける景色は絶景で、感動が間断なく続くと、気持ちに重さがある事に気が付きます。私は幾つかの峠道を繋いで周回路 (1周約三百キロ) にしてますが、それは取って置きのツーリングロード。ここを通る百人が百人、リフレッシュできるだろうルートです。









ある種の 「極み」

2011-05-11 04:22:01 | ZZR1400
このGL1800、その後ろに私の1400GTRが停まっていますが、このゴールド・ウイングはある種の 「極み」 に至っているバイクだと思いました。ペイントから各種の改造、車体料金+百ウン十万円コースでしょう。「下品と上品の狭間」 に留まりながら、「独特の雰囲気」 を醸し出していました。これはホンダのバイクであってホンダでは無く、「ゴールド・ウイング」 なのです。

このGL1800の横で一服していたドイツ人のおっさんとしばし話し込んだのですが、彼も 「これは連れと一緒にツーリングするんだったら "夢(理想)のバイクだ" 」 と溜息を付いていました。私も全く同感です。奥さん孝行に照準を合わせたら、「女王様の席」 を用意した旦那が 「運転手」 となって、女房や彼女に尽くす 「しもべ」 に 「へーんしん」 させられる 「地を這う魔法の絨毯」 なのかもです。

最近注目した BMW の K1600GTL なんかがこういったモディファイをされるのかどうか、「ツール」 としてのバイクに留まるのか、「嗜好品」、大げさに言えば 「芸術品」 のとば口の様な所まで到達できるのか、大変に興味があります。元々、ハーレーやゴールド・ウイングに興味を持つ人と、BMW のバイクに興味を持つ人たちとの交点は無いような気もしますが、単に 「タンデム」 の相棒が乗るのか、その相棒が 「女王様」 にまで祭り上げられるのかで、どちらの方向に 「進化」 するのか決まるのかもです。

女房に迷惑をかけた、女房に悪い事をした、の自戒の念が積もり積もって、女房に頭が上がらん、いつか何とか 「報いたい」 と思う、そしてそれがバイクでだったら、私は迷わず 「GL1800」 を手に入れて、「あれやこれや」 と改造しまくることでしょう。しかし、女房に対するそんな後ろめたさが、薄いか無いかだったら、K1600GTL なんかも選択肢です。「普段の行い」 でも進化の方向が決まる気がします。

高所アルペン街道での事故模様

2011-05-10 23:07:27 | ZZR1400
戦前に、Astro Omega、DKW、Husqvarna、NSU、PUCH、等が、高度差約1600m、数キロから30キロの距離で、排気量別 (250cc 〜 オーバー500cc) に平均時速75キロ前後で走り抜けた道、高所アルペン街道 (オーストリア)。ピーキーな大排気量2ストと、チューブの入ったタイヤでの話です。

そこを走る抜けた時に見たこの隼、皆がライダーを救護するので精一杯だったかのように、長大なオイル痕を道に残して草むらの上に放置されていました。近くに自分のバイクを停めて、カメラを持って歩いて行って撮った写真です。

どうしてこの様な事故が起きたのかを考えてみましたが、「カーブ」 「速度」 と連想すると、自然に 「過多」 だったんだろうと思います。「速度過多」 です。バイクに問題があった可能性もありますが、何らかの理由で 「曲がりきれなかった」 のでしょう。

戦前のバイクに比べて、桁違いの品質と性能の現代のバイクの隼、タイヤだって雲泥の差な筈です。でも戦前のアベレージが時速75キロだとすると、直線で140キロは出ていたのでしょうし、平均時速差は多分20キロも無いのではと考えます。カーブは数キロ差で「ドッコイ」 の可能性もあります。

やはり「無事に帰ってきてナンボ」 でしょう、ツーリングは。でもついやってしまうんですよね、公道なのにギリギリまでブレーキングを遅らせての突っ込みを。そして吹っ飛んでから後悔するのですが、「後悔先に立たず」 にならないようにしたいな、と思います。事故ったライダーの怪我が軽い事を祈りました。

ドイツ車の品質

2011-05-08 20:27:17 | ZZR1400
私がドイツに来た24年前、タクシーはほぼ全部が 「ベンツ」 でした。50万キロ乗ってエンジン乗せ替えで更に50万キロ乗って外国に売る、がタクシーの常識だったように見聞きしました。でも、今のベンツはそんなに 「もたなく」 なりました。過剰品質ではなくなったから、「もたなく」 なったのです。それでも、「腐っても鯛」 で 「優秀なクルマ」 には違いありません。

その当時の BMW の値段は、「本当はベンツを買いたいのだけれども...」 が 「BMWで済ます」 動機付けの一番理由でした。BMWはカタログ上の同じ位の性能のベンツよりも 「必ず」 全車種安くて、「お得感」 があったのです。VW は 「大衆車」 以外の何物でもなく、Audi は 「ベンツは無論、BMWも買えない、しかしVWでは」 の人たちに人気がありました。BMW と Audi はその頃からライバル関係になる素質がありました。両社共に、ベンツに対する 「劣等感」 を抱えていたからです。

BMW の品質は見違えるほど良くなって、しかし値段も高くなって行きました。ベンツは、その過剰品質が下がってきて、値段も相対的に下がり、買い易くなりました。VW も常に 「大衆車からの脱皮」 を図って品質も悪くなくなり、Audi もBMW に手が出ない人が買う代替品ではなくなりました。

写真は BMW の バイクの K1600GTL のパニヤケースのものですが、「あっさり」 しています。機能的には見た目では分からないほど豊富な機能を持っている 「鍵穴」 なのですが、この鍵穴が 「ドイツ車の品質を体現している」 なんて思いました、大げさですが ...理由は、現代のドイツ車すべてがどこかに収束しようとしていて、その焦点は 「バランス」 、とくに 「価格」との兼ね合いをつけようとしています。それは、直ちに品質が下がるを意味しませんが、「昔ほどではない」 は避けられない 「さだめ」 だと思います。

トップケース考 (続)

2011-05-07 02:07:23 | ZZR1400

前回の記事、「トーップケース考」 アップ後に個別に頂いたメールの中で、ある女性のご意見が 「一理ある」 と思いましたのでご紹介します。この方はもっぱらお旦那さんの後ろに乗っておられてご自分では運転されません。

> 何故わざと使いずらくしているか?
> 私は運転手では無いので運転手の気持ちは解りませんが、後ろに乗せて貰う身が感じる
> 事は、運転手がバイクから離れた状態でトップケースを開けるのは、危ないからわざと
> パッセンジャーを降ろさせる為に使いずらくしてる気がします。
> 私も後ろに乗ってて運転手が先に降りた時は、サイドスタンドやセンタースタンドを立てて
> もグラッときそうで怖い感じです。

バイクの開発者のほとんどは男性で、その人たちは 「バイクの運転者」 であって、二人乗りの 「後」 になる可能性がほとんど無い方々ばかりです。開発者の中に稀に女性が居られますが、やはり 「運転者」 の視点な方がほとんどです。つまり、免許を持っておられてご自分で運転される女性たちです。私も、「いつ、最後に誰かの後ろに乗っただろう」 と思い返してみると、軽く35年は前の話でした。

このメールの方のご意見、もしその予想の様に 「危ないからわざわざ...」 だとしたら、感動的です。この方は本当に 「善良な人」 だと思いました。気持ちが真っ直ぐで、上を向いて生きて居られるのが分かります。こんな女性を射止められたお旦那さんは幸せ者ですな。彼女の「パッセンジャーの気持ち」 の吐露にライダー側は耳を傾ける必要があります。「極力パッセンジャーに不安を与えない」 はライダー側のミニマムな義務だと思うからです。

ただ、ライダー側の視点に戻ってみると、トップケースはやはり 「横開き」 が適当だと考えます。それは、この写真(BMW の K1600GTL のトップケースを真後ろから見たもの)の様に荷物を出し入れする際は、駐車場のような所だったら良いのですが、「路上で」 というケースも多いものです。その場合の私の関心はいつも 「後ろ」 にあります。つまり、自分の後ろが 「全く見えない」 ので、怖いのです。一人の時でも、二人の時でも、実際にトップケースの後ろに立つのは一人、「知らない内に後続車にハネラレル」 可能性は否定できません。しかし、横開きだったら視界に後続車も入りますから安心できます。

案外、メーカーさんも 「惰性」 で造っているところがあるのかもです。

トップケース考

2011-05-06 11:33:11 | ZZR1400
写真のトップケースは BMW の K1600GTL の物ですが、後席に大荷物やパッセンジャーが居る時にはこの様には開けられません。かろうじて 「ヘルメットを後席に置いた時に」 転がり落ちない程度の物です。

「どうして横開きだとダメなのか?」 アメ車で横開きはありますが、日本車ではカワサキのボイジャー等もあります。後付けの社外品では横開きのトップケースを見かけません(もしかすると有るのかもですが ... )。

一度でも 「横開きのトップケース」 を使うと、「普通の縦開きのトップケース」 の理に合わない、実用的でない、「使い辛さ」 に気が付きます。誰かが特許でも持っていて、「易易と使わせない」 ならまだしも、そうでないのなら、横開きも選択肢としてあるとライダーの為になります。

この K1600GTL にボイジャーのトップケースを部品で注文して、「台座加工」 「アラーム関係移植」 「鍵移植」 「色塗り直し」 「BMWマーク貼り付け」 なんかで改造したら、なんて妄想が広がります。でも、案外、ドイツ本社の社長さんなんかと偶然に話す機会でもあれば、「水戸の黄門様」 に道端で直訴するみたいになって、もしかすると、もしかするかも ...

パニヤ考

2011-05-06 03:23:42 | ZZR1400
この写真は BMW の K1600GTL のパニヤケース(右) です。積載性は普通でしたが、アラームと連動している点が優れていると思いました。ただ、開け方にクセ (鍵を刺したまま鍵を押す) があって、慣れが必要です。モタモタしていてアラームが鳴り始めたこともありました。

このバイクの様に、ヨーロピアンタイプのバイクのパニヤケースの十中八九が 「横開き」 なのですが、 「使い易い」 と思ったことはありません。「なぜこうなったのか」 は知りませんが、 「荷物の端が噛む」 と防水性が落ちますし、閉まらないこともあります。細かい荷物がたまに 「こぼれ落ちる」 もお約束ですし、大開きにしての捜し物は 「ぶざま」 な気がします。

アメリカンバイクにはこのような縦割りで横開きなパニヤケースは少ないですし、デザイン的にも 「合わない」 と思いますが、パニヤケースが 「上開き」 で 「自分だけに中が丸見え」 のアメリカンバイクでは一般的なパニヤケースの方が 「使い易い」 のに、なぜヨーロピアンバイクに採用しないのか?

バイクによるパニヤケースの 「住み分け」 は 「デザイン的」 な要素なのかも知れませんが、割と小さな部品に見えるパニヤケースでも数百トン規模の射出成形用の金型が必要なのでしょうから、なるべく 「深く無い方が良い」 のかもです。いずれにしても金型は2組 (右左か上下かのいずれかの組み合わせ) 必要です。

私的には、 「このデザインのままで上開きだったら最高なパニヤケースになっただろうな」 と考えます。

もし、長旅に出るとしたら...

2011-05-01 16:36:07 | ZZR1400
今まで乗ったバイクの中で、 「もし、長旅 (数ヶ月~数年) に出るとしたら...」 で自問自答したら、この写真のバイクを選ぶでしょう。いつか1週間ほどあらゆる状況下(嵐の様な天候を含む)で乗ってみましたが、気持ちが 「高揚」 するバイクです。 「旅をしている」 を乗降車の度に再認識できるバイクです。本物の 「馬」 を連想するような感じです。

このバイクには 「拒否反応」 を示す人が多いのですが、次の様な理由が主なものでした。

1)デカすぎる、もはや 「バイク」 ではない。
2)ハーレーのコピーでしょっ?
3)取り回しが大変そう!
4)生理的にダメ...

等々でしたが、

1)は 「見た目」 で損しています。ある種の 「ゆったり感」 は住居と一緒で、どんなに内装等で演出したとしても、絶対的な大きさに左右される面が残る、です。 「大きさ」 は悪ではなく 「必須」 とも言える要素な時があります。
2)は 「そんな事を言い出したら...」 で、 「大抵のバイクに手本があった」 と言えます。ハーレーがなぜあのような形に落ち着いたのかは 「墨に浸した大筆を壁に投げ付けたら出来た偶然の文様」 などでは無く、 「ある種の進化の必然」 であるのですから、このバイクはハーレーの進化の方向に 「混ざった」 だけです。
3)取り回しは、 「大変に楽」 なバイクです。低重心で、 「倒れる」 というような気になりません。でも、ほとんど場合に、 「跨ったことも無い」 か 「跨っても実際に引き回した事が無い」 という 「未経験な状態」 で云われています。
4)は、これは 「抗弁のしようがない」 のですが、1)~3)までのどれかか、そのミックスでの 「気持ちの表明」 であるだけかも知れず、 「生理的なもの」 とは無関係かも知れません。所謂、 「喰わず嫌い」 ですね。

このバイクの事をバイクを買い続けているカワサキショップのオヤジさんに聞いた事がありました。 「どうかな」 っと。彼の答えは、 「あんなものはバイクじゃねぇだろう、忘れろ忘れろ」 でした。まるで昔に付き合った女性の事をあれこれと値踏みしたお袋や親父の言葉の様に聞こえ、言われれば言われるほど 「燃え上がる」 のは、既に 「恋してしまった」 証かもしれません。このバイクの背(後席)に寝袋をグランドシートで太巻きにして乗せたら、もう 「旅立つ」 しかありません。

このバイクの名誉の為に言うと、トップケースやパニヤケースの使い勝手は K1600GTL や 1400GTR より上です。なぜなら、トップケースは横に開くので後席に荷物満載でも、2人目を乗せながらでも荷物の出し入れが自由に出来ますし、パニヤケースは他のほぼ全てのヨーロピアンツアラーと違って上下の半開きですので、上から見下ろす形で荷物の出し入れが出来、人間の生理に合っていると思います。 「走りながら音楽を聴く」 では、GL1800 や K1600GTL よりも明瞭に音が聞こえますし、iPhone も音源として接続できます。ABSは前後連動で、右前方のゴムで覆われている平べったい大型フットブレーキを思いっきり踏み込めば、雨中でも確実に止まれます。本家のバイクより機械としての信頼性も高いでしょうし、「旅の友」 としては申し分ないです。