ZZR1400GTR's Tagebuch(日記)

主に独逸・墺太利・瑞西・南チロルの欧州事情を発信。

もう一度所有してみたいバイク

2009-10-18 22:01:06 | ZZR1400

もう一度所有してみたいバイク、それは " 1000RX " です。

このバイクの記述は過去10記事に登場しています。

※ 記事を書いた時点での時の逆算が現在と合わない表現が一部あります。

①1000RXから続いている「ボリューム感」は、私の女性に対する嗜好とも共通するものがあり、「なぜ好きだ」と聞かれても「好きなものは好きなだけだ」と言うしかありません。好きなのです。

②1000RXでは何度も免許を無くしかけたばかりか、100キロオーバーで逮捕されそうになったこともありました。それ位にあっという間に200キロオーバーが楽しめたバイクです。

③カワサキの歴代の旗艦は1000RXの頃から後ろ姿にボリューム感がありセクシーに見えます(私には)。

④バイクも一緒で、バイクの美みたいな強引な言い方をするなら、初めてそれを意識したのはカワサキの1000RXでした。今から21年前に日本で逆車として購入しましたが所謂一目惚れです。性能も当時のバイクとしては世界最速で最強のバイクで、そのグラマーで均整が取れた外見にぞっこんでした。生理的な嗜好とでも言うんでしょうか。

⑤私は1986年頃に1000RXで初めて200キロの当時の大台を経験した口です。

⑥私のバイク人生は、原付のスズキのハスラーでそのとばくちに立ち、あいだの無いままに限定解除してナナハンのホンダのセイバーで大排気量車に慣れ、リッターマシンのカワサキの1000RXで自分のバイクの好みに開眼し、900Rで遂に憧れの君を入手、GTR1000で旅の気軽さを堪能、ZZR1400で生涯の夢を果たす、でしょう。

⑦しかし、約20年前に1000RXのタイヤを計るために購入したのですが、200キロ超の速度を意識した最初だったような気がします。それでタイヤの空気圧をこまめに計り始めたわけです。

⑧GPZ900Rは欧州に来る前は憧れのバイクの一つでしたが、日本に居るときには1000RXを選んでしまったので乗る機会を逸したバイクでもありました。

⑨日本での思い出に、1000RXで200キロ超で中央高速を流していた時に確か石和か甲府インターの手前のすごくゆるいカーブに差し掛かる直前でものすごくいやな感じがしたので100キロまで猛烈に減速した直後になんと1メータもない遮音壁と本線上の区切りの実線の間に折りたたみ椅子に座ったおまわりさんが3脚のようなものにレーダ探知機をつけて取り締まっていたのでした。当時の日本では100キロオーバーは現行犯逮捕だったはずですので九死に一生を得た出来事でした。

⑩しかし、そのツナギ事件の前にも、フランクフルトのカワサキショップで初期のZZR1100にまたがった時にやけにハンドルが遠く感じて、「日本に居たときに1000RXに乗っていたんだけど、これはやけにハンドルが遠いのは輸出仕様だからですか」、なんてたわいも無い問いにそこの店員が、「あなたは昔はもっと痩せていたのでしょう。お腹がタンクに当たっているのでハンドルが遠く感じるだけでしょう」なんて前ぶれのような出来事があったのですが、そのときにはカチンと来ただけでツナギの時のようにはムキにならなかったのです。

最近、「新車」 と見違えるかのような " 1000RX " を見かけました。iPhone で撮ったので少しレタッチしてありますが、初恋の人に再会したかのようでした。今となっては平凡な性能、でも " 1000RX " にしかない外見から受ける印象は健在で、自分の美的感覚を1から10まですべて満たしてくれる、満点をあげられるバイクです。思わず、抱きつきたくなるような衝動に駆られて、辺りをキョロキョロしてしまいました。

" 1000RX " のエキゾーストは、音が籠るんだけれどもそれを強引に搾り出したような、超ハスキーボイスな女性歌手の叫び声のようで、絶対に頭から離れないものでした。それも傍からではなく、乗ったものだけが聞ける、そんな音なのです。今までに、2度と同じような音を聞く事はありませんでした。

「手にしたのに、手放してしまって、後で大後悔した」の典型がこのバイクとの事でした。初恋の君が、昔のままの姿で目の前に現れたら、どんな男だって動揺して、激しい動悸が起こって目まいしそうになるに違いありません。そんな事が起きた日でした。

 

 


白バイのおまわりさんたち

2009-10-18 18:44:16 | ZZR1400

昨日の昼時に寄ったサンドイッチ屋さんで、白バイのおまわりさんたちがサンドイッチを頬張っていました。4人掛けの席に仲良く談笑しながら昼飯を食べていたのです。

この白バイ3台は、サンドイッチ屋さん前の歩道に縦列駐輪していたもので、勿論、「違法」 です。でも、この種のバイクの駐輪はほぼ 「目こぼし」 されていて、20年を越える滞独生活の中で、「持っていかれた」 「キップを切られた」 のような具体的な話を自分の周りで聞いた事がありません。

ドイツの白バイのお兄さん(年齢的にはおじさん)たちは、概ねフレンドリーです。年末までにそんなおまわりさんとの懇談会に出席する機会がありそうですが、本音をいろいろと聞いてみるつもりです。

白バイの取締りの様子をアップした画像の一つで面白そうな物の URL を下記に記します。一見されると雰囲気が分かると思います。但し、この画像は日本では居ないだろう 「覆面白バイ」 のものです。

http://www.youtube.com/watch?v=zB55Irz697U

 


再度、国境を考える

2009-10-06 03:20:50 | ZZR1400

2日目(日)の オーストリア → イタリア の緩衝地帯にある国境検問所(欧州統合で今は無人)から目と鼻の先にある 「国境点」 を示す盾看(イタリア)と石標(オーストリア)です。ここからイタリアが始まるのですが、今は誰も興味がありません。フリーパスです。

"Imagine (イマジン)" 、誰もが知っている彼(か)の名曲ですが、私はここで、故・清志郎さんの和曲を聴いていました。心の底から、「ジーン」 と来る名曲です。「真実」 等という主観的な曖昧さを排除した、客観性のある 「事実」 がここにはあります。イマジンはそれを予感させていました。

地理的な国境に限らず、心に引く国境の類も、「人為的」 なものです。そういった恣意的なものの内、目に見える代表格が 「国境」 です。後になれば看板と石ころが記念碑的に立っているだけな様なものに、人は時に振り回されたりします。

欧州統合の後には、アジアやアメリカ、アフリカも統合され、何時の日にか世界中が統合されるのかも知れません。そうなったら、「昔、昔、の大昔に、地球の上に線が引いてあったのよ、驚きだわ...」なんて、孫に御伽噺を聞かせるおばあさんが出てくるのかもしれません。

 


1400GTR にベストマッチなタイヤとは?

2009-10-06 02:45:53 | ZZR1400

今回、速度無制限なアウトバーン区間、ハイスピードに走りぬけれる谷道、曲率のきつい峠、とコンビで走ってみました。私なりには、以前は以下の様な感想を持っていました。

BT021(E)   高速 > 谷道 > 峠

2CTロード   峠 > 谷道 > 高速

でも、今回 2CTロードを自分なりの限界までいじめてみて、決して高速(特に超高速域)が不得意なタイヤでは無い、と思うに至りました。

前は、時速240キロを越える辺りから途端にナーバスになる、具体的には 「横揺れ」 を起こし始めるので、怖くなってアクセルを戻してしまいました。でも、今回分かったことですが、5速9千回転からレッド(1万5百)に至るまで、横揺れを起こしてもアクセルを更に開けて行くと、ある程度の揺れで止まって、その後にも破綻を予期するような挙動は起こりませんでした。

もう一つ意外な事がありました。南下中のアウトバーンの速度無制限区間で、数キロに渡って、よく整備されたサーキットの様に路面状態が最良に近い所で試したところ、時速240キロを越えても、あの 「横揺れ」 は始まりませんでした。

「横に細かく揺れ始める」 は、タイヤ自体の剛性が無いようにも思えた(事実、2CTロードはBT021 (E) に比べて、1本につき数百グラム軽量)のですが、逆の見方をすれば、路面の状況をライダーに伝えてくれる良いタイヤかも知れません。横揺れを起こしている最中に路面状態を注意して見ていると、「そんな速度を出さない方がいい」位の悪い路面状態だと分かりました。

自分なりな結論を言うと、2CTロードは 1400GTR には、少なくとも自分の使い方には合っているな、と思えるようになりました。やはり、時速250キロ超の世界のためにあるバイクではない、時速250キロまでのバイク、でもその領域までなら最高な性能を発揮するように作られているバイクでしょう、1400GTR は。その上の速度域が大切でその比重が重いのなら、ZZR1400 がそのためにあります。

 


大爆笑!

2009-10-06 00:55:05 | ZZR1400

この写真の3人連れはオランダ人の若者たちで、ヒッチハイクをして旅行していました。今回のショートツーリングは遅い朝食の後で慌しく出てきたので、軽い昼飯(アイスラッテとクロワッサン2個)をアウトバーン上のガソリンスタンド前で立ち食いしていました。

そうしたら、写真真ん中の青年が私に近寄ってきて、それもたどたどしいドイツ語で、しかし表情は真剣そのもの、まるで初恋の人にコクルような迫力で、「すみません、僕ら3人一緒に乗っけて行ってくれませんか?」、と聞いたのです。

私の格好は、ケプラー製のジーンズに革ジャンでした。防具類は下に着込んでいましたし、バイク用の長いブーツもジーンズに隠れていました。だから、まさか彼等の右横にあった、私から見るとまん前だけれどもと少し離れた場所にあったバイクが 「私のクルマ」 とは夢にも思わなかったのでしょう。

私は、「ええ、いいけど、3人をいっぺんには連れて行けないな~」、とバイクを指差しました。間髪を入れずに、一同大爆笑! でした。この写真はその後に記念で撮らせてもらったものです。彼等も、どこかで誰かにこの話をしているに違いありません。「このショートツーリング、面白いことになるかも?」、なんて予感が生まれた体験でした。

 


青色灯に捕まりそうに...

2009-10-05 23:50:03 | ZZR1400

ドイツは秋が深まりつつあり、先週の土日の天気は晴れ、どこまで行っても晴れ、晴れ、晴れ、な天気でした。家族と遅い朝ごはんを食べていたら、「あんた、こんなに良い天気は冬前には最後かもよ、どっか行って来てもいいよ (あくまで、日本語だったらこう、のニュアンスです) 」、と女房が言ってくれたのです。

これ幸いとばかりに一目散に準備して、出たのが昼過ぎ。どこに行くかは決めていませんでしたが、1400GTR で行くことにしました。「今回は、ゆっくり走ろう、のんびり走るぞ」、と自分に言い聞かせて、家を出発しました。でも、後にそんな決意も2人乗りのBMWに打ち砕かれてしまうのでした。

山 (アルプス) を目指してアウトバーンを南下していると、2人乗りの新型BMW5が追い越し車線を流していました。相手は時速180キロ程、それ以上で巡航していた私は気持ち的に 「どいてくれー」 でしたが、彼等はまるでブロックするかのようにどきませんでした。右側から抜くと道交法上は一発免許取り消しなので、我慢するしかありません。

数キロも待ったでしょうか、遂に我慢しきれず左ウインカーを出しながらのパッシングを試みました。車間を大きく開けたり急速に近寄ったりを数度繰り返したら、彼等は追い越し車線から出て行きました。そこでアクセルを開けて引き離したのですが、左サイドミラーに写った彼等は青色のLEDランプ(新型のBMWはウインカーあたり)を左右同時に点滅させ追い上げて来たのです。

「あー覆面か?、免停? 取り消し? 仕事どうしよう!」、のフレーズが頭の中で嵐のように吹き荒れ、今度は私が追い越し車線から外れました。通常、覆面パトカーの場合には、「警察」→「後に続け」 のLED表示がリヤガラス越しに表示されます。速度無制限区間ながら、「アオリ行為」 は、最近は厳罰対象、ビデオ撮影されていた可能性もありました。

でも、私を追い越した彼等は、どんどん先に行ってしまい、私も後を追ってまで 「あんたたち警官と違うの?」 なんて愚問をする気にもなれず、もしかするともっと大きな山に引かれて私を見逃したのかもしれないし、でも、「騙し」 だった可能性もあります。そうだったら、「くやしい~」 ですが、覆面パトカーを偽装してまでの 「奥の手」 、感心すべきかもです。いずれにせよ、真相は永遠に 「闇(藪)」 の中ですね。

 


卒業?

2009-10-03 14:00:20 | ZZR1400

今まで、「卒業」 という言葉をバイク絡みで何度も聞いてきました。最初に聞いたのは回りが18歳になった時、「2輪は卒業、これからは4輪さ」のような言い草だったと思います。私にも結婚してからの数年間、バイクを降りていた時期がありましたが、欧州での生活基盤を築くのが先決だったからです。

昨日、ebay (日本でのヤオフクの様なもの) で GPZ900R の外装を探していたら、GPZ900R が出品されていて、「あと2日」でしたが、買い手ゼロでした。競り始めが1100ユーロ (約15万円) からになっており高め感が災いしたようです。

私が注目したのは、出品者(持ち主)の言い分の一節でした。赤文字の部分がそれです。意訳は、「BMWを買うために売りたし(私は今カワサキ乗りの歳を卒業したから...)」 です。

Verkaufe treue Kawasaki GPZ900R mit 54TKM in Orginalzustand!!!
Ölwechsel vor 500km, neuer Benzinhahn vor 80km, neue Batterie zum Saisonbeginn...
Reifen gut,
Verkauf wegen Kauf BMW... (Ich bin jetzt aus dem Kawa-Alter raus...)
Mängel:
Tachowelle wird demnächst den Geist aufgeben...
Kleinere Lackmängel!
Nicht vergessen:
Die kleine Kawa ist schon 22Jahre alt..

読んだ時、「おおっー」 と思いました。強い違和感があったのです。その前文を読むと、「ずっとこれに乗ってきた」 ように読め、「彼の今までのバイクライフは何だったのか?」 「GPZ900R と、どの BMW に脈絡があるのか?」 「本当は何でも良かったんじゃないの?」 等です。 "余計なお世話" は百も承知で、その御仁にメールで真意を聞いてみようかとも思いましたが、止めました。世の中、色んな考えがあるから、面白いのでしょう、きっと。

(写真出典: ebay)