ZZR1400GTR's Tagebuch(日記)

主に独逸・墺太利・瑞西・南チロルの欧州事情を発信。

トップケース考 (続)

2011-05-07 02:07:23 | ZZR1400

前回の記事、「トーップケース考」 アップ後に個別に頂いたメールの中で、ある女性のご意見が 「一理ある」 と思いましたのでご紹介します。この方はもっぱらお旦那さんの後ろに乗っておられてご自分では運転されません。

> 何故わざと使いずらくしているか?
> 私は運転手では無いので運転手の気持ちは解りませんが、後ろに乗せて貰う身が感じる
> 事は、運転手がバイクから離れた状態でトップケースを開けるのは、危ないからわざと
> パッセンジャーを降ろさせる為に使いずらくしてる気がします。
> 私も後ろに乗ってて運転手が先に降りた時は、サイドスタンドやセンタースタンドを立てて
> もグラッときそうで怖い感じです。

バイクの開発者のほとんどは男性で、その人たちは 「バイクの運転者」 であって、二人乗りの 「後」 になる可能性がほとんど無い方々ばかりです。開発者の中に稀に女性が居られますが、やはり 「運転者」 の視点な方がほとんどです。つまり、免許を持っておられてご自分で運転される女性たちです。私も、「いつ、最後に誰かの後ろに乗っただろう」 と思い返してみると、軽く35年は前の話でした。

このメールの方のご意見、もしその予想の様に 「危ないからわざわざ...」 だとしたら、感動的です。この方は本当に 「善良な人」 だと思いました。気持ちが真っ直ぐで、上を向いて生きて居られるのが分かります。こんな女性を射止められたお旦那さんは幸せ者ですな。彼女の「パッセンジャーの気持ち」 の吐露にライダー側は耳を傾ける必要があります。「極力パッセンジャーに不安を与えない」 はライダー側のミニマムな義務だと思うからです。

ただ、ライダー側の視点に戻ってみると、トップケースはやはり 「横開き」 が適当だと考えます。それは、この写真(BMW の K1600GTL のトップケースを真後ろから見たもの)の様に荷物を出し入れする際は、駐車場のような所だったら良いのですが、「路上で」 というケースも多いものです。その場合の私の関心はいつも 「後ろ」 にあります。つまり、自分の後ろが 「全く見えない」 ので、怖いのです。一人の時でも、二人の時でも、実際にトップケースの後ろに立つのは一人、「知らない内に後続車にハネラレル」 可能性は否定できません。しかし、横開きだったら視界に後続車も入りますから安心できます。

案外、メーカーさんも 「惰性」 で造っているところがあるのかもです。