これは10万キロ走行後の 1400GTR のギヤの写真です。テスターは83日間で10万キロを走り、完全に分解した後の物です。「再びそのまま組み立てて、更に10万キロ走れる」 ような状態だったそうです。公道テストは主にドイツで行われ、期間中に走行不能になるような不具合はゼロ、分解・検証・再組み立てもドイツで行われました。
エンジンって、バラしてみると作った人(設計した人、部品を作った人、組み立てた人)の 「様々な想い」 が伝わってきます。このレベルのバイクになると、「この位でいいや」 のような箇所が見つからない、力瘤の込められた水準で、「工業製品」 というより 「作品」 と言う方がしっくりします。
例えば、同メーカーの20年前の GPZ900R でバルブクリアランス調整は約12000キロ毎、20年後の 1400GTR の調整インターバルは約4倍の長さです。材質も、工作精度も、組み付け精度も、それぞれが格段に上がった結果でしょう。
1400GTR は 50万キロだって OK なマシンかも知れません、タイムリーなメンテを怠らなければ。いずれにしても、30万キロはいけそうです。人生と引き換えにするようなお金を払わずともこのようなバイクを手に入れられる時代に生きていることはラッキーだと思います。