2021年も余すところあと2日となり、あわただしい中、12月26日、寒さ厳しい中、本学グリークラブ(通称;明グリ)第70回定期演奏会が杉並公会堂にて有観客で行われた。
検温、手指消毒など基本的なコロナ対策を施しての開催で、座席の両端は空席にしてくれた。入場券は来客に付与されたQRコードを受付の人がスマホで読み取り入場した。デジタル世界がここまできたかと驚いた。
出演者は、演奏中含め、マスク着用をしていた。そのマスクも歌手専用かと思われるが、胸元まであるマスクでした。マスクをしていたが会場に響いていて、声量は十分であった。もし、ノーマスクだったらさぞかし迫力のあるものと思った。観客は、大ホール定員1,190名のところをコロナ感染症予防の為に両サイドを開けていたので、観客数はその半分弱に絞られていた。
プロ級の男声合唱団で、全席指定で1,500円の有料であった。
パンフレットも31頁にものぼる立派なものだった。メンバー全員のパート名、出身高校が出ていた。
実際の演奏は、ワセグリ(早稲田大学グリークラブ)と同様で3部構成になっていて、30分演奏して、15分休憩で、長時間の演奏会に比べ、体が楽で良かった。
従来からある日本歌曲が一曲もなく、少し物足りなかったが、明グリの為に作られた曲もあり良かった。
もちろん校歌、応援歌の演奏はあり、会場と舞台が一体化して 盛り上がった。トップテナー、セカンドテナー、バリトン、バスの奏者によるハーモニーは神宮球場、秩父宮で聴く、ある意味単調な合唱を聴いてきたものとは異なり、大変興味深かった。特に冒頭の校歌合唱の際に、全員学生服でハーモニーの美しさもさることながら、輪唱もあり大変良かった。
1st stageからは白のジャケットと黒のスラックス姿がスマートさがあり、良かった。
さて、今回のコンサートのテーマと思われるが、『君も僕も美しい』と言うパンフレット(39ページ)の表紙のキャッチコピーが心に残った。
相手のことを思い、相手の良さ/美しさを認めると言うすばらしい言葉で、心地良さを感じた。
曲目は、1st stageは次の通り、
男声合唱組曲「君も僕も美しい~武者小路実篤の5つの歌~」(明治大学グリークラブOB塩野静一記念男声合唱振興基金による委嘱初演)1.僕の詩は 2.長い廊下 3.心のよろこび 4.君も僕も美しい 5.笛を吹く男
作詩:武者小路実篤 作曲:千原英喜
指揮:佐藤賢太郎(Ken-P)
2nd stage, 3rd stageの曲目は 次のURLでご覧ください。
第70回定期演奏会 | (meiji-glee.net)
来場者の多くはOBと思われる方々のようで、終演後同期生同士の交流をしたり、当日宿泊して、翌日恩師の教授に会いに行くなどしていた。特に、地方にいるメンバーにとっては、良い機会だと思う。
前回も投稿したが、何故この演奏会に行く気になったのは、本学のグリークラブのOBの演奏会に5年前に行ったことがあり、OBだが1,500円のチケット代を出すだけあって、しっかりとしたハーモニーを楽しませてくれた。
その演奏会に二人の後輩(一人はSゼミの一年後輩、もう一人はグループ会社の社員で一緒に仕事をしていた後輩)から、お誘いを受けたからである。
その後、現役の明グリの演奏を聴きたいと思っていた。
後輩の一人から、コロナで新入部員の入部が遅れたり、コロナで練習が満足にできなくて心配だと聞いていたが、実際のステージは大変立派で元気と感動をもらった。
音楽界全般見ても、まだまだ定員の半分の観客に絞る等、満足な活動ができておらず、中には最悪、中止にせざるを得ないものもあるようです。本邦初演であるが、2022年2月東京文化会館で東京二期会オペラ『影の無い女』が、中止になった。
ドイツからの演出家他スタッフの来日が、水際対策で入国できなかったことによるものです。
オミクロン株含め、新型コロナのまん延防止策が効果的に講じられ、新年において、多くの音楽会が開催されることを祈念して、本稿を終わりにします。
それでは、皆様、良いお年をお迎えください。
以上 tko