CLUB103 (103系電車好きの独り言)

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運転理論と現実

2009年05月28日 09時23分08秒 | 撮影・調査・研究
少し前に我が心の飯田線掲示板でMT900の話から理論と実運転についての話に飛び火した。
ここでは書いていなかったと思うが、Jとれいんの33号に記載された「運転士から見た201系」という記事中、115系と201系の加速を比較するのに、駅を発車してから時速100kmに達する距離がどちらが短いかで見ていたのを引き合いに出して、現役の運転士でも理解できていない部分があるんでと書いたわけですが、それを書かれた運転士さんが反論しにきたというような構図になってしまいました。

実は、この運転士さんには、Jとれいん誌の記事の前に103系や101系の運転性能の件でとれいん誌に掲載された201系の性能記事について「でたらめだ」と言い放ちました。私はその件について問いただしたのですが、明確な回答はなく、その後、このJとれいんの記事が発表されました。
別に回答するしないは、本人の勝手なので、こちらがとやかくは言えませんが、ただ他人の記事を「でたらめ」と称していたのに、101系ではオフブレーキ運転が出来るとか、115系と201系の加速度の違いを時速100km到達時点の距離で見たりと、少々おかしい点があったので、その旨疑問点として、先にその運転士が「でたらめ」と書き記した掲示板に記載しました。

すると、その運転士から、何がおかしいのか説明してくれと言うような事だったので、こちらとしては201系もMT比と115系のMT比は違うし、そもそも加速度は時間と速度で求めるもので、距離と速度で求めるものではない点も含め、オフブレーキはMT46Aの熱容量問題を考えたら自ずと難しいのはわかるはずではないかと回答したわけです。
オイルがほとんど入ってない車でも少しはエンジンを掛けて運転できるでしょうけど、それを続ければどうなるか考えたら、怖くてそんな運転できませんよね。
101系のオフブレーキ運転も同様で、運転自体はそりゃできますよ。でも、それをした場合、当然電動機に負荷を掛けすぎてるわけですから、平均故障間隔はどうなるのでしょう?電動機の寿命はどうなのでしょう?そういう点を考えたら、安易にオフブレーキ運転が出来たと称するのは危険でしょうと言うのが私の考えです。
遅延時の回復運転は運転士としてはオフブレーキ運転をしてでもやりたいと思うのは心情でしょうし、私も運転していたらそうなるかも知れませんが「運転出来るから大丈夫」は、あまりにもプロとして考え方が甘いように思ったわけです。

ちなみに、交友社から電車という専門誌が出ていて、その1964年3月号に、静岡運転所の運転関係の部署の方が153系4M6T編成が1ユニット不動になった場合に運転できるかどうかという点について記事が書かれていて、RMS電流なども計算して運転可能という事で結論付けているのだが、それに対して同5月号で車両設計事務所の川添氏が猛反論をしている。
その結論に対して、何の根拠もなく極めて軽率であるとした上で「われわれが心配するのはこうした重要な問題を安易に結論付けるムードであり、そのために問題の本質が埋もれて長く禍根を残すことである」と結んでいる。
要は、動いたから大丈夫だろうはプロとしてはあまりに軽率だと言う事を言ってるわけで、私がその運転士さんに感じた点も、まさにそういう部分だったわけで、たまたま直接その運転士から、私宛に「何が怖いのか」と質問が来たのでその旨回答した。
それと同時に、この部分はおかしいのじゃないかという指摘もしたわけだが、それについては、何の返答もその運転士からは無かったし、私が書いたオフブレーキが怖いという回答につても、聞くだけ聞いて何も返答はなし。
私としては、常識的に考えて、人に質問をして、その回答を求めたのに、自分が質問をされて、それに答えないわけがないと思うわけで、返事が無いというのは、私の指摘点については異議が無いと判断せざるを得なかったわけです。

しかし、その運転士は、先の掲示板で、なぜか以前の話をぶり返すような書き込みをしてるので、ちょっとどうなんだろうって思いますが、雑誌記事を書いた著者として記事内容についての説明責任の部分をあまり認識されていないようです。
今回も、そのまま返事が無いのかなぁって思いますが。
人の記事に対して「でたらめ」と言った方ですから、当然自分の書いた記事に対しては相応な説明責任が生じるのですが、人のことには文句を言って、自分の場合は黙ってしまうってのは、ちょっと対応としてどうなのかなとは感じましたが。


さて、私が理論を出してるのは、唯一の公平な比較手段だからです。
実運転というのは、様々な条件によって変わるんですよね。
そんな条件がバラバラな中で、車両研究上の性能比較をしても良いのかって話なんですよ。
それが、体験談とかルポとかの部分で、著者の主観を前面に出して良い記事だったらかまわないのですが、そうじゃない様な部分まで、見たままや感じたままで性能を定義づけてしまう。
その一番のとばっちりを受けたのが103系だと思うのですが、だいたい中央線は駅間が長いから103系に不向きと一般的に言われてますが、じゃぁ101系は向いてるのか?
中央快速で東京から高尾まで101系と103系では2分近く103系の方が先着する。
おかしいじゃない?駅間が長い中央線って103系は向かないんでしょ?なんで101系より早いの?201系と比べても1分程度遅いだけだったかな。

そういうのも理論的にはきっちりと説明が付くのですが、結局理論を用いて検証しないから103系は駅間距離が長いと走れないだの「感覚的な意見」しか出てこないわけです。
で、それを多くの鉄道ファンが信じ込んでしまうわけで、103系の好きな私からしたら、エライ迷惑な話です。

まぁいずれにしても、体験記とかが悪いとか言うのじゃないのですが、性能として他と比較したりする場合には、少なくとも「公平な比較ができるような方法を用いるべき」じゃないかと思います。
それが出来てなかったから、今、これだけ嘘八百が蔓延してるわけですから。

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