いやぁ、夏頃に力行ノッチ曲線から各種の運転線図が書けることを知ってから、今まで運転台のかぶりつきもしたことがない、時速何キロで走っているかも知らないし、ブレーキもどの程度でかけていたかも知らない私が「運転に関しての話題」についていっちょまえにうんちくたれています。
というより、自分としては、運転曲線なんて作るのには、それはもう内部のすごい資料が必要で、そのすごい資料をすごい手間を掛けて作っていたのだと思っていました。
確かにダイヤの元になる運転曲線については、線区の勾配情報、曲線情報、制限速度情報、信号機の制限情報が無いと線図自体を引けません。
ですので、本当にある区間を運転するために作る運転曲線図は非常に多くのデータが必要で、それはやっぱり個人が手に入れれるものではありません。
どの区間に何パーミルの勾配やRいくらのカーブがあるかについては、小学館から「勾配・曲線の本」というのが出ていて、ほぼ全線区についてはこれで調べることができるのですが、駅と駅との間に35パーミルの上り勾配があるとわかっただけでは運転曲線は書けません。
その勾配が線区の起点から何メートルの地点から始まって何メートルの地点で終わっているかがわからないとダメなのです。
さらに、駅間を何分で走れば良いかという点、ピーク電流は何Aまで容認できるかという点で、区間の最高速度の設定も変わってきます。
電車が発車して、ノッチを入れている時間が長ければ通常は速度は上がり続けます。
ただし、ある速度からはじわりじわりしか速度は上がらないのですが、それでもそういう運転を続ければ、駅間の時間は短縮できます。
その代わり、それだけ一生懸命走ったのだから電気はたくさん使うことになります。
運転曲線図を書くには、線区のそういう条件も知っておく必要がある・・・というより、それは運転させる鉄道事業者の考え方によって選択肢がいくつもあって、個人レベルで決めれる話ではありません。
そんなことで、正確な運転曲線図なんて作るのは絶対に無理なのですが、自分が勝手に様々な条件を想定したシミュレーションならできます。
私が今やってるのが、駅間などを度外視して、まず平坦な勾配の無い場所を走らせたらどうなるかという点です。
ブレーキのところまでまだ勉強していないのですが(笑)とりあえず条件を一定にして101系や103系などを走らせたと仮定して、いろいろな曲線を書いてみます。
速度距離曲線とか、速度時間曲線とかいろいろあるのですが、そういうのを手作りで作りながら、電車の設定(乗客の数や電車の編成、モーター車の数、限流値など)を変えてみてどうなるか計算していっています。
それをグラフ化して比較したりして楽しんでいます。
本当に、まさか自分がこんなことをできるようになるとは思っていなかったのですが、できるようになるとあれこれとやりたいことは広がってきて、過去に調べた101系や103系の設計当時の資料とつきあわせながら、あれこれとひもといて行きたいと思っています。
いやぁ、こんなにおもしろいものだとは・・・・という感じです。
というより、自分としては、運転曲線なんて作るのには、それはもう内部のすごい資料が必要で、そのすごい資料をすごい手間を掛けて作っていたのだと思っていました。
確かにダイヤの元になる運転曲線については、線区の勾配情報、曲線情報、制限速度情報、信号機の制限情報が無いと線図自体を引けません。
ですので、本当にある区間を運転するために作る運転曲線図は非常に多くのデータが必要で、それはやっぱり個人が手に入れれるものではありません。
どの区間に何パーミルの勾配やRいくらのカーブがあるかについては、小学館から「勾配・曲線の本」というのが出ていて、ほぼ全線区についてはこれで調べることができるのですが、駅と駅との間に35パーミルの上り勾配があるとわかっただけでは運転曲線は書けません。
その勾配が線区の起点から何メートルの地点から始まって何メートルの地点で終わっているかがわからないとダメなのです。
さらに、駅間を何分で走れば良いかという点、ピーク電流は何Aまで容認できるかという点で、区間の最高速度の設定も変わってきます。
電車が発車して、ノッチを入れている時間が長ければ通常は速度は上がり続けます。
ただし、ある速度からはじわりじわりしか速度は上がらないのですが、それでもそういう運転を続ければ、駅間の時間は短縮できます。
その代わり、それだけ一生懸命走ったのだから電気はたくさん使うことになります。
運転曲線図を書くには、線区のそういう条件も知っておく必要がある・・・というより、それは運転させる鉄道事業者の考え方によって選択肢がいくつもあって、個人レベルで決めれる話ではありません。
そんなことで、正確な運転曲線図なんて作るのは絶対に無理なのですが、自分が勝手に様々な条件を想定したシミュレーションならできます。
私が今やってるのが、駅間などを度外視して、まず平坦な勾配の無い場所を走らせたらどうなるかという点です。
ブレーキのところまでまだ勉強していないのですが(笑)とりあえず条件を一定にして101系や103系などを走らせたと仮定して、いろいろな曲線を書いてみます。
速度距離曲線とか、速度時間曲線とかいろいろあるのですが、そういうのを手作りで作りながら、電車の設定(乗客の数や電車の編成、モーター車の数、限流値など)を変えてみてどうなるか計算していっています。
それをグラフ化して比較したりして楽しんでいます。
本当に、まさか自分がこんなことをできるようになるとは思っていなかったのですが、できるようになるとあれこれとやりたいことは広がってきて、過去に調べた101系や103系の設計当時の資料とつきあわせながら、あれこれとひもといて行きたいと思っています。
いやぁ、こんなにおもしろいものだとは・・・・という感じです。
永尾さんの勉強熱心なところは、同じ鉄道趣味人として尊敬します。
電車運転工学ですか、私も最近書店で手にした「電気鉄道(第2版)」と言う大学の教科書チックな書籍で電車の勉強をしています。
広く浅く書いてあるので、とても分かり易くて、やっと永尾さんの文章に出てくる、限流値だとか言葉の意味が理解できました。
ブレーキも、速度と摩擦係数とか、ブレーキ方式によっても減速率が違ってきたりするので【難しい】と言うことだけは良く分かりました。
発電ブレーキとか、電力回生ブレーキって使える速度範囲が有るんですね。奥が深い...
電車の性能比較については、一般的に良く取り上げられる単純に最高運転速度が早ければ良いと言うものではないはずで、速度も重要だけど、本来は線区に見合った最高性能=運転時分、消費電力など色んな条件が満たせているのかが、性能を語る上で重要なんじゃ無いかと思って運転工学も勉強し始めました。
色々教えて頂けることを期待して、研究成果を楽しみにしております。
ガチガチ文系の私が何をトチ狂ったかという感じですが、きっかけは「とれいん2007年7月号」の入江さんの201系の記事のコラムに掲載された101系と103系の比較について101系派の方から物言いがとある掲示板でつた事に始まります。
要は103系が中央線使用時101系に合わせて290Aの限流値で使用されていたから余裕があるという点が書かれていたのですが、実際に中央線で101系と103系の乗り比べ(通勤通学等で)していた方は103系の速度が101系に対して不満があったのは事実だったようで(だから多くの趣味誌で運転士談も含め中央線の103系は101系より適さなかったと書かれる事が多い)その実体験に比べて書き方がおかしいというのが物言いの発端だったようです。
私は交友社の「直流用新形電車教本」などから103系は応荷重装置を使用し、限流値を空車300A~積車470Aで使用するという点は知っていましたが、具体的に客数が増えればモーターに流す電流を増やして加速度を一定にするという程度の認識でしかありませんでした。
101系が主電動機の熱容量の問題から早い時期から応荷重装置を使っていなかった事から、103系の最大のメリットとして「応荷重装置を使える」事を自分の中では上げていました。
なのに、入江さんの記事では「101系と同等の加速性能で良い事から加速性能も余り必要でないため応荷重装置は不使用とされ、加速度を決める限流値は290Aで設定されていました」とうい事が書かれていました。
「えっ、使ってないの?」率直にこの記事を見たときの感想でした。
6月末にその件について質問した回答として下記のような事だったそうです。
==
実際その時のどれくらいの引張力があったかを見たければ、主電動機性能曲線(力行)のMT46Aの横軸380Aの時の70%界磁引張力曲線とを縦に接線が交わった所のkgとMT55の
横軸290Aの時の同じ接線の値を比較してみれば103系には101系と充分張り合える力が
出ている事が判る
==
という返事を7月頭にいただきました。
実際に力行ノッチ曲線図についてはヤフオクで「電車性能曲線1969年追録」を持っていただけでしたが、この国鉄車両設計事務所の出した冊子には、各形式(というより、主電動機形式/歯車比ごと)の力行ノッチ曲線・ブレーキノッチ曲線が書かれていて、それを参考にしましたが、これには101系のMT46A、1:5.6のノッチ曲線は掲載されていませんでした。
ですので、まず101系のノッチ曲線から探す事を始めました。
簡単なので良ければ1985年5月号鉄道ピクトリアルの103系特集号56頁に掲載されていますので、上記の101系と103系の比較くらいならこの図でできます。
101系380A全界磁での引張力が約8600kg、103系290A全界磁での引張力が7900kgです。
103系の1時間定格電流330Aにおける全界磁の引張力が9300kgですから、かなり落としている事がわかります。
101系のノッチ曲線については「電車」の1960年代の号とかに掲載されていたので、その当たりとの比較をすることで細かい計算ができるようになりました。
で、引張力がわかれば加速力がわかり加速度が出せるというのは「入門鉄道車両」などに書いてあったので知っていたのですが、いままでそんな計算をしようとも思った事は無かったのですが、今回はちょっとやってみようと言う事になりました。
で、加速度を出すのには動輪周引張力から走行抵抗を引かなければならず、その走行抵抗を出すのには「速度」が必要なので、「とりあえず時速5キロごとに計算して、その区間ごとの加速度が求まれば、おおよそ時速○キロまで何秒かかったか出るのかなぁ???(←はっきりわかってやろうとしたのではない)という感じで時速5キロごとに表を作って(当然エクセルでですが)計算させてみました。
まだ、その時には引張力をどうやって力行ノッチ曲線から求めるかがわからず、限流値290Aで時速10キロの時はS7段に入っていてその時は300A流れているから時速10キロでは8100kgの引張力だとか、そういうのをノッチ曲線から読み取って表にいれていきました。
すると100キロまで何秒で何mかかるかとか言うのが即座に出るので「おぉー」って感動した次第です。
その後、全界磁時は「引張力一定」と考えて平均起動電流値での引張力を使う事がわかりました。
平均起動電流は、厳密に求めるのであれば限流値とノッチ曲線の曲線の区間で囲まれた面積の和を計算で使用したキロ数差で除した値を限流値にプラスしてやれば良いのですが、そんな高等数学(笑)を私ができようはずも無いので、ここは適当に目視で何A程度足したら良いかとか考えてます。(103系の場合は「電車運転理論」という本に全界磁時+20A、弱め界磁で更に+20Aと書いてあったのでこれを基準にしていますが、本来は限流値によっても変わる数字なんですけど、とりあえずいまはこれを使っています)
車両重量も走行抵抗を計算する要素であることから、車両重量を変えたらどうなるかとか、乗客の数が増えたらどうなるかとか、数字を変化させていろいろと楽しみました。
他形式との比較もこのころから始め、CLUB103wikiに発表しているような103系vs113系などもこのころに作る事ができました。
それまでは、とりあえず概算的にやっていましたが、少し質を高めようと努力して数式なども変えていきましたが、まだまだ計算で出る事が多く、もっと煮詰めて行きたいと思っています。
特に「主電動機の熱容量」については101系を運転する際の1つの目安になったものですから、この辺の計算ができるようになりたいです。
主電動機に対しての許容電流値を決める式としてはRMS電流値を求め1時間定格と比較するというのが当時の方法で、実際にRMS電流が1時間定格の80%を超えると、運転に適さないと判断されていたようです。
RMS電流値を出すには、主電動機の力行時間、電気ブレーキ時間など運転中にどれだけ主電動機に負荷がかかっているかがわからねばならず、まず「仮定運転曲線」ありきで無いと話は進めれません。
例えば立花-尼崎間3キロに対して力行1キロの場合と力行1.5キロの場合、力行2キロの場合で主電動機に通電した電流総量は変わってきますので、まずどこまで力行するかを知らなければなりませんので、そういう定数を自分で入れなければならないわけですね。
次に、本来であれば線区の曲線抵抗や勾配抵抗も加味して、ノッチオフの速度から惰行を初めてブレーキ開始時点を算出するのですが、ブレーキに関してはいろんな制約があってか平均減速度を用いるケースが多いようで、103系の場合は2.25km/h/sや2.5km/h/sの減速度曲線を使っていて、いちいち計算はしていないようですが、その曲線と惰行線との交点がブレーキ開始地点ですので、そこから停止までの時間(厳密に言うと電気ブレーキ失効時速まで)にも電流が流れますので、それらの電流値がわからないとRMS電流は計算できません。
こういうのを仮定して中央線のRMS電流などを出したいとは思っていますが、莫大な手間がかかるので今はちょっと「やりたいなぁ」程度ですね。
そのうち実際に計算してみて、そういう理論値をもとに「中央線で101系が運転する際の問題点」などを記事にできたらと思っています。
話を戻しますが、主電動機の熱については国鉄でも実車を使って何度も実験をしているほど計算で出にくい部分です。
ですので、国鉄でも主電動機を制作するごとに試験台を使って実際に回転させて温度を測っていたそうです。
理論値としては最終温度上昇値(℃)=単位時間における発生熱量(kcal)÷(放熱面積×放熱係数)らしいですが・・・
主電動機の影にかくれてますが、抵抗性御車の場合は抵抗器の熱も問題にしなければなりません。
その点、103系は抵抗を早く抜けるので、そういう点でも利点はあったわけです。
まだ、あれこれとやりたいことは多いし、やりたいことを1つずつ詰めるには「計算ができるようにならないといけない」わけで、これは学校と違って先生に質問したら答えのヒントをくれるとかじゃなく、ヒントすら自分で見つけないといけないので、かなり手間暇かかる事をやってるなと自分でも思っています。
でも、趣味誌の今までを見ていると、このような運転理論を元に性能を語られる事がほとんどなく、挙げ句の果てに主観的な記述が目立ってる事から、できるだけ「条件一定での比較」が誰でもできるようにしたいなぁと思ってます。
それに、私でも計算できることなので、そんなに言うほど難しい事でも無いと思ってます。
要は「どうしたらその値が出るか知らない」だけなんですよね。
鉄道工学などをやってるかた、また工学系の学部を出た方にとっては「そんなの当たり前やん」なんですが、当たり前の事が当たり前に趣味誌に出ていない事が問題かなと思っています。
そうすれば、103系が駅間距離の短い区間しか使えないとか、高速運転できないとか、挙げ句の果てに山手線専用とか、そういう誤解は生まれないし、仮にそういう発表をしても、まわりがきちんと検証してくれる体制ができると思います。
今は、ちょっと著名な方が書いたら皆さん検証せずにそれを鵜呑みにしてるのが現状ではないかなと思ったりしてますので。
自分自身、将来的に103系の記事を書く(または本を出す)に当たって、やはり今までの説明にないもっと掘り下げた事を書けたらと思っています。
今やってるのは、何年先になるかわからないけど、そういう成果物に対してのパーツ作りという感じですね。
もっと早くこういう事ができるとわかっていたら、実測値のサンプルをたくさん集めたのになぁと思ったり。(JR西ではまだできますが)
ただ、ビデオを運転台に向けるのは抵抗あるし、やっぱりストップウォッチかなぁ。。。
ま、そんな事で、私自身まだまだですので、お互い切磋琢磨しながら解明できていけば良いなぁと思っています。