ラギューン母子病院の建設現場は、隣の建物から見下ろすと、基礎工事を終えて、いよいよ建物本体の壁にコンクリートを打っていくという段階である。小児科・産婦人科の診療棟(床面積3600㎡)と、これとは別に分娩棟(床面積600㎡)の、計2棟の工事が進められていた。日本の建設会社「戸田建設」が、施工を請け負って、地元の建設業者により建設を進めている。完成すれば、年間3万6千人が診察に来て、年間6500件のお . . . 本文を読む
一つの分野なり施設に、集中して、かつ年数をかけて、いろいろな援助資源を投入してゆく。そうすれば、それら個別の支援が相互に共鳴して、よりよい結果を生む。ときには思ってもみなかった方向への発展がある。日本の経済協力が、本来そういうことを期待して組み上げられているのかどうかは分からない。でも、案件を完成させて終わりというのではない。長い目で見て、何かをそこで育てていくように進められている。そうすると本当 . . . 本文を読む
コトヌ漁港の「女性の家」は、魚の仕分けや卸売りなどの作業を行う水揚場に隣接している。水揚場は広い敷地にコンクリートを打ち、鉄骨でがっしりと骨組みした屋根に覆われている。漁が上がる夕方になれば、魚を選別する区画や、競売りを行う区画は、女性仲買人たちで賑やかになるはずだ。まだ午前中なので、水揚場は閑散としていて、一部の区画では、漁師の男たちが網の手入れをしたりしている。 ずいぶんしっかりした造りの水揚 . . . 本文を読む
ベナン第一の都市コトヌは、海岸べりにある。そのコトヌの漁港では、男たちが漁船から揚げる魚を、仲買人のおかみさんたちが仕分けて捌く。港の市場は女性たちの仕事場だ。600人以上を数える彼女たちの労働環境を改善するために、漁港に「女性の家」を建てたい。女性たちでつくる仲買人組合が、日本政府に援助を求めてきた。これに応じて、日本は770万円の資金を供与。昨年(2008年)4月に、「女性の家」は落成した。さ . . . 本文を読む
大統領選挙がやっと終わり、8年間続いた与党の政権を野党が奪回した。といってもこの間のアメリカの大統領選挙のことではない。まして、コートジボワールの話でもない。隣国ガーナの大統領選挙の話である。
とにかく見事な、というか凄まじい民主主義であった。1月3日、野党の大統領候補が、有力視されていた与党候補を僅差で破り、新大統領に選出された。ほんとうなら、大統領選挙は12月7日の投票で決着しているはずであ . . . 本文を読む
アブランク村を出て、隣村のアジャラ村(Adjara)に着く。ここにもう一人の青年海外協力隊員である、藤村裕亮さんを訪ねる。アジャラ村には「青年余暇センター」という公民館があって、藤村さんはここで青少年相手のスポーツ振興活動などをしている。藤村さんも、前任者を引き継いで二代目の協力隊員である。公民館の近くには、小学校と中学校が並んでいて、放課後の子供たちや青年たちが公民館を訪れる。毎日50人くらい来 . . . 本文を読む
ベナンに行った話を続ける。ベナンには、日本の青年海外協力隊員が派遣されている。彼らの活躍の様子を見に行って、激励しようと考えた。ベナンの首都ポルトノボから北に10キロの町アブランク(Avrankou)に、内田早苗さんを訪ねた。内田さんは、この村の保健診療所に派遣されている助産師さんだ。ピンク色の白衣に身を包んで、母親たちに応じていた。一般患者の診療を行っている診療所と並んで、出産のための施設がある . . . 本文を読む
絵本というのは、その土地の人々の風土を映し出して、面白いものである。その土地で、大人が子供に伝えたいと考えることが、凝縮して表現されている。だから、本屋に行くことがあると、絵本をさがして読んでみる。 先日こちらの本屋で見つけた絵本があるので、紹介しよう。
「大切な人形」 ジョルジュ・バダ作 ヘクター・ソノン絵
ボジャとテテは仲よし双子の兄妹。いつも一緒に手と手をつないで
ある日ボジャが病気に . . . 本文を読む
「この番組で、最初の最初に新年をお祝いする大使であることを、光栄に思います。日出づる国から、あけましておめでとうございます。」
私の声が流れる。12月31日午後3時である。ラジオ放送局から依頼があって、ある番組に参加している。といっても、前もって録音してあるものが流れているのであって、私も公邸でソファーに座って、自分の声を聴いている。
時差があるので、東の国から順番に元旦の午前零時になる。それぞ . . . 本文を読む