生きれば生きるほど

人間の寿命が８０年だとして
半分以上
いや三分の二以上生きた人が
自殺するニュースを立て続けに見た。

年を重ねることについて
考えると
精神的には
いいことばかりに思う。
少なくとも
若い時よりは
知っているから。
知っているということは
無駄なことをしなくなる。
達観できる。
大きく構えることができる。

だけど
知ることっていいことばかりじゃないのかも
って
ふと思い当った。

違う
と思いたいけど
もしかしたら
知れば知るほど
生きれば生きるほど
辛いことが増えて行くんじゃないか。
悲しみが多くあらわれ
耐えることができなくなるんじゃないか。

自分の命を自分で終わらせるという意味を
年を重ねたひとならば
分かっていると思う。
死について
少なくとも
２０代のひとよりは知っているはずだ。

そう考えると
切なくてしょうがないけど
今日、この時点のわたしができることは何か。
それは
そんな悲しいことに対面したとき
どうしたらいいかに備えるしかない。
考えるしかない。

わたしの好きなテレビの世界は
だれも
心配になるほどよぼよぼにはならない。
基本みんなが笑っている。
照明はいつも明るくキラキラしていて
みんな新品の服を着ている。
そんな世界は現実じゃない。
それをよく理解してなければいけない。