遊爺雑記帳

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河野太郎外相 就任後初の訪中

2018-01-29 23:59:58 | 中国 全般
 河野太郎外相は27日、就任後初めて中国を訪問し、28日に王毅外相、中国外交担当トップの楊潔篪国務委員と会談し、李克強首相を表敬訪問しました。
 日中関係は昨年から改善基調だが、中国軍による挑発行為など逆行する動きもある。日本政府は河野氏の訪中で、関係改善に向けた中国側の本気度を見極めたい考えがあるのだと。
 日本側は、北朝鮮問題での連携に加え、経済面でも良好な関係を築きたいが、尖閣諸島への中国の侵略活動のエスカレートという大きな火種が存在。
 内弁慶で、中韓に対峙すると、国益より先方への受けを優先し、失政を繰り返していた岸田氏と交代した河野大臣のお手並みに期待をを込めて注目ですね。

 
日中外相会談 関係改善の流れをより確かに : 社説 : 読売新聞
 【河野氏訪中】中国、実は外交で四苦八苦? 対日関係改善は貴重なプラス材料 - 産経ニュース
 
河野外相訪中 「全面改善」呼びかけ 「尖閣」は隔たり大きく (1/29 読売 [スキャナー])

 
河野外相は28日、中国の李克強首相や王毅外相らと相次いで会談し、日中平和友好条約締結40年にあたる今年の対中外交を始動させた。日本政府は安倍首相と習近平国家主席の相互訪問実現による日中関係の全面的改善を目指しているが、沖縄県・尖閣諸島をめぐる問題など個別の懸案ではなお隔たりも大きい。 (政治部 比嘉清太、北京で )

赤のネクタイ
 
王氏「年始の訪中は、日本政府が対中関係を改善したいという強い意思を表したものと評価したい」

 28日の外相会談の冒頭、王氏は対中関係改善に取り組む日本側の姿勢を歓迎したが、笑顔は見せなかった。河野氏の発言を聞き終えると、「積極的な態度表明だった。(河野氏が)きょうつけている(中国で縁起がいい)赤のネクタイは気持ちや願いを表しているのではないか」と評価した。
 日本政府関係者は「
中国側は国内向けに、「関係改善に積極的であるのは日本側」との体裁をとるために、上から目線の発言になるのだろうが対日関係は重視している」と見ている。通常は日曜日に外交行事を入れない李首相が河野氏との会談に応じたことはその証左だ。李氏は会談で「(今年を)真に日中関係を正常発展の軌道に向かわせるチャンスにしていかなければならない」と強調した。

青写真
 
河野氏は一連の会談で、日中関係の「全面的な改善」を呼びかけた。日本政府が関係改善を目指すのは、北朝鮮問題での連携に加え、経済面でも良好な関係を築きたい
ためだ。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に関し、第三国での日中両国企業のビジネスで個別の案件ごとに支援を検討するのは、日本企業の実利にっなげる狙いがある。
 日本政府は関係改善に向けて首脳相互訪問を目指しており、河野氏は王氏らにその実現を要請した。外務省幹部は「中国は首脳訪問時の会談を通じてのみ解決できる問題が多い。全面的な関係改善は首脳相互訪問なしでは成し遂げられない」と指摘する。
 このため、日本政府は、日本での日中韓首脳会談を今春に開催した上で、今年後半に安倍首相が訪中し、年末から来年にかけて習氏が来日する、との青写真を描いている。首相周辺には「首脳相互訪問にめどがつけば、今年9月の自民党総裁選や今後の政権運営に弾みがつく」との計算もある。

火種
 だが、日中関係が悪化へと逆戻りする火種が消えたわけではない。
今月11日には中国軍の潜水艦が尖閣諸島の接続水域を潜航し、曰本政府は中国側に強く抗議した。河野氏は王氏に再発防止を強く求めたが、平行線に終わった北朝鮮問題でも朝鮮半島の非核化に向けた連携では一致したが、圧力路線の日本対話重視の中国
の隔たりは大きい。
 一方、河野氏は楊潔篪(よう・けつち)国務委員との会談で、
安倍首相が掲げる「自由で開かれたインド大平洋戦略」について、「中国とも協力できる」と伝えた
。ただ、日本側が米国や豪州、インドなどと連携を強める動きに、中国側は警戒を強めている。

首脳往来 中国、譲歩引き出し狙う
 
中国政府内でも日中関係を改善させる方向性は確認されており河野外相の訪中は前向きに受け止められている。日本政府が目指す安倍首相と習近平国家主席の相互訪問については「まだ環境づくりが必要」(中国外務省幹部)との立場で、日本側と温度差がある

 中国側の言う「環境」とは、比較的協力しやすい経済や民間交流分野だけでなく、
歴史認識や沖縄県の尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺での摩擦など両国間に存在する政治的な緊張の緩和を意味する。王毅外相は28日の河野外相との会談で、「少なくない妨害にも直面している」
と述べ、日本側の.、言動にくぎを刺した。
 中国としては、自国主導の巨大経済圏構想
「一帯一路」に対して、安倍首相が前向きな態度に変わったことは「日本側の譲歩」として歓迎する部分だ。ただ、安倍政権が台湾や南シナ海といった中国の「核心的利益」に関わる問題に関与してくることへの警戒心は依然として強い
。日本側の求めに応じ、両首脳の相互訪問を実現させるにあたっては、さらなる譲歩を引き出したい考えだ。
 中国海軍の攻撃型原子力潜水艦が11日、尖閣諸島の接続水域を初めて航行したのは、日本に「現状変更」の譲歩を迫るための布石とみられる。日本では関係改善の流れに水を差すと受け止められたが、中国では「日本の軍艦が先に我が国の接続水域に進入し、その後中国軍艦が追尾した」(環球時報)と宣伝されている。
 中国側の意図について中国政府関係者は「一種の常態化だ」と解説する。
日本が実効支配する尖閣諸島周辺での中国海軍の活動を活発化させることで、日本政府が認めない尖閣諸島を巡る「領土問題」を世界にアピールすることができる。自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を防ぐため、日中両政府が協議している「海空連絡メカニズム」が正式に合意する前に、尖閣諸島の現状を変更する思惑もありそうだ。 (北京 東慶一郎)

 習近平は昨年の党大会で、ポスト習近平は習近平との路線を打ち出すことに成功しましたが、共青団派を完全に排除出来たわけではなく、前途は多難ですし、南シナ海での調停裁判所の「九段線」否認や、米国の「航行の自由作戦」など、トランプ大統領の米国との綱引きなど、外交や経済での課題を抱えていますね。
 「一帯一路」政策で、停滞する国内市場を活性化する為、海外市場の取り込みを図ると同時に、覇権拡大を進めていますが、資金源の「AIIB」の運用や、海外で受注したインフラ工事の進捗では、昨年の実績はつまずきが見られました。
 「AIIB」の運用や資金調達では、日本などが主導する「ADB」の支援を必要としていますし、「一帯一路」でも日本の参加を求めています。
 そこで、日中双方が、昨年、接近政策に転じたのでした。
 そのわりには、王毅外相の河野外相に対する上から目線の態度。日本政府関係者は、「国内向けに、「関係改善に積極的であるのは日本側」との体裁をとるために、上から目線の発言になるのだろうが対日関係は重視している。」と立ち位置の違いを自覚している様ですが、それで押し切られて譲歩を重ねるだけだったのが、岸田前大臣の、対中露 & 南北朝鮮の失政外交。

 「一帯一路」に関し、具体的な協力案件を示すよう日本に求めて接近してくる中国。少子高齢化で縮小する国内市場を海外の成長市場と繋いで成長を取り込みたい日本。「一帯一路」には、個別案件ごとに協力しあうとして、アフリカでは話が具体化していますが、「インド太平洋戦略」でも、中国との関与もありうると言いだしています。
 机の下で足の蹴り合いをしながら、笑顔で握手するのが国際外交等と言われますが、日中両国の接近姿勢。
 しっかり国益が得られる外交が繰り広げられることを願っています。



 # 冒頭の画像は、面談した河野外相と李克強首相
  (二人は初対面ではなく、旧知の仲なのだとか。)




  この花の名前は、モナルダ




政府広報(北方領土問題) - YouTube

尖閣諸島に関する動画 / 政府広報 - YouTube


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ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)





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