
習近平が、小平の南巡にちなみ広東省を訪問し、「小康社会」の追及と「強国強兵」という習近平政権の目指す演説をしたことは諸兄がご承知の通りです。
そして、視察を終えた13日はカーター元大統領と北京で会談したのだそうですが、同時にこの日、尖閣の領空侵犯が実行されました。
米国は、日本の民主党の依頼(外交上情けない話)を受けてかどうか、尖閣は日米同盟の対象であることを改めて中国に伝えていました。
更に、18日には、パネッタ国防長官が、既定路線ではあった第五世代戦闘機「F35」の岩国配備を改めて表明することで、中国を牽制しました。
尖閣を「核心的利益」と定義・公表した中国は、民主党政権が「何もしない=領有のための行動を停止」のための国有化と言う中途半端な行動を捉え、一気に侵略行動をエスカレートさせてきましたが、無為無策の日本の民主党政権に代わり、米国が護っている図式となっています。
日本の政権交代の隙をついたとも言えますが、安倍新政権は、TPP参加表明と共に早々に決断を迫られる課題に直面しました。
習近平氏,広東省視察の際,改革・開放止めないと強調
習近平総書記が広州戦区を視察_中国網_日本語
習近平の「新南巡」後に軍事行動がエスカレート 宮崎正弘 | 杜父魚文庫ブログ
防衛省の防衛研究所は、尖閣諸島や南シナ海などでの海洋権益の保護を目的に、中国が軍を投入する可能性があることを指摘した報告書をまとめています。
中国は棚上げといいながら、着々と「強国強兵」策を推進し、侵略の機を狙っています。無為無策に先送りするわけにはいかない段階に入っています。
石平氏も警告を発していますね。
尖閣で対日闘争続けると表明 中国外相が外交論文で - 47NEWS(よんななニュース)
安倍新政権の外交力の発揮のしどころです。先ず日米同盟の修復・強化からと動き始めているのは正解ですね。
対中抑止力の強化の緊急性は、米国も共有していることですから、両国首脳会談で中国はじめアジアの諸国や世界に関係修復を示すことが必要です。
そのうえで、準同盟関係のオーストラリアや、インド・ASEAN諸国との連携強化も進め、中国包囲網の連携を強化し、習近平政権に、軍事力による覇権拡大を思いとどまらせる環境を構築していけばよいでしょう。
# 冒頭の画像は、広州軍区の訓練場で水陸両用突撃車に乗り説明を受ける習総書記。

黒四のロープウェイ
↓よろしかったら、お願いします。



そして、視察を終えた13日はカーター元大統領と北京で会談したのだそうですが、同時にこの日、尖閣の領空侵犯が実行されました。
米国は、日本の民主党の依頼(外交上情けない話)を受けてかどうか、尖閣は日米同盟の対象であることを改めて中国に伝えていました。
更に、18日には、パネッタ国防長官が、既定路線ではあった第五世代戦闘機「F35」の岩国配備を改めて表明することで、中国を牽制しました。
尖閣を「核心的利益」と定義・公表した中国は、民主党政権が「何もしない=領有のための行動を停止」のための国有化と言う中途半端な行動を捉え、一気に侵略行動をエスカレートさせてきましたが、無為無策の日本の民主党政権に代わり、米国が護っている図式となっています。
日本の政権交代の隙をついたとも言えますが、安倍新政権は、TPP参加表明と共に早々に決断を迫られる課題に直面しました。
習近平氏,広東省視察の際,改革・開放止めないと強調
習近平総書記が広州戦区を視察_中国網_日本語
習近平の「新南巡」後に軍事行動がエスカレート 宮崎正弘 | 杜父魚文庫ブログ
F35、2017年に岩国配備 防衛省幹部ら歓迎 「抑止力格段に向上」 (12/20 産経)
パネッタ米国防長官が米軍岩国基地(山口県岩国市)へのF35配備方針を表明したことについて、防衛省首脳は「オバマ政権のアジア太平洋重視戦略の一環だろう。非常に良いことだ」と、歓迎の意向を表明した。ただ、同首脳によると、発言について米側から事前連絡はなかったという。芝博一官房副長官も19日の記者会見で「詳細な事実関係を把握していない。防衛省と連携を取りながら把握したい」と述べた。
F35の岩国配備について、米海兵隊は2011会計年度海兵航空計画にFA18ホーネットなどの後継機として16機を配備すると明記しており、その意味では既定方針といえる。だが、防衛省幹部は「パネッタ氏が改めて明言した意味は大きい」と語る。自衛隊幹部も高度のステルス性を備えたF35の優位性を指摘し「抑止力は格段に向上する」と強調した。
米国は沖縄・尖閣諸島での中国機による日本の領空侵犯を受け、中国側に尖閣が日米安全保障条約の適用対象になると直接伝えるなど懸念を強めている。防衛省幹部は今回の長官発言についても「中国を牽制(けんせい)する狙いがあるのではないか」とみている。
北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイルを発射したことから、北朝鮮への抑止をにらんだ措置でもある。
また、日本政府は別型の空軍仕様のF35を導入する方針を決めているが、開発の先行きには不透明感がある。配備明言には日本に予定通りの調達を促す意図もありそうだ。
パネッタ米国防長官が米軍岩国基地(山口県岩国市)へのF35配備方針を表明したことについて、防衛省首脳は「オバマ政権のアジア太平洋重視戦略の一環だろう。非常に良いことだ」と、歓迎の意向を表明した。ただ、同首脳によると、発言について米側から事前連絡はなかったという。芝博一官房副長官も19日の記者会見で「詳細な事実関係を把握していない。防衛省と連携を取りながら把握したい」と述べた。
F35の岩国配備について、米海兵隊は2011会計年度海兵航空計画にFA18ホーネットなどの後継機として16機を配備すると明記しており、その意味では既定方針といえる。だが、防衛省幹部は「パネッタ氏が改めて明言した意味は大きい」と語る。自衛隊幹部も高度のステルス性を備えたF35の優位性を指摘し「抑止力は格段に向上する」と強調した。
米国は沖縄・尖閣諸島での中国機による日本の領空侵犯を受け、中国側に尖閣が日米安全保障条約の適用対象になると直接伝えるなど懸念を強めている。防衛省幹部は今回の長官発言についても「中国を牽制(けんせい)する狙いがあるのではないか」とみている。
北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイルを発射したことから、北朝鮮への抑止をにらんだ措置でもある。
また、日本政府は別型の空軍仕様のF35を導入する方針を決めているが、開発の先行きには不透明感がある。配備明言には日本に予定通りの調達を促す意図もありそうだ。
防衛省の防衛研究所は、尖閣諸島や南シナ海などでの海洋権益の保護を目的に、中国が軍を投入する可能性があることを指摘した報告書をまとめています。
中国は棚上げといいながら、着々と「強国強兵」策を推進し、侵略の機を狙っています。無為無策に先送りするわけにはいかない段階に入っています。
石平氏も警告を発していますね。
【石平のChina Watch】安倍政権は「尖閣決戦」に備えよ (12/20 産経)
今月13日、尖閣諸島の魚釣島付近で中国国家海洋局所属のプロペラ機1機が領空侵犯した。中国機による日本の領空侵犯は自衛隊が統計を取り始めた1958年以来初めてである。
今年9月に日本政府による尖閣諸島国有化の後、中国の公船が周辺海域に出没する事態が続いている。領空侵犯が行われた13日にも海洋局の海洋監視船4隻が領海に侵入した。習近平政権が誕生してから1カ月あまり、尖閣諸島やその付近の海域で日本側はいかなる単独行動も取っていない。それなのに中国側は一方的な挑発行為を執拗(しつよう)に繰り返してきた。そして13日、習政権はとうとう、日本領空への侵犯に踏み切った。
翌14日、中国の楊潔篪外相は人民日報に寄稿して習政権の対外政策を語った中で、日本側の尖閣国有化に関して、「断固として日本との闘争を行う」と明言した。日中国交回復40年、中国の外交責任者の口から「日本と闘争する」という激しい言葉が吐かれるのは初めてであろう。
一国の外相が外交上最低限の礼儀や配慮も顧みず、「闘争する」という赤裸々な“対敵国用語”を使い始めたことは、習政権が実質上の「対日敵視政策」にかじを切ったことの証拠であろう。同じ日に、人民日報系の環球時報は社説を掲載し、尖閣へ向かって中国軍機を派遣するなど「あらゆる行動をとる権利を保留する」と言って露骨な軍事恫喝(どうかつ)を行った。
このような好戦的な対日敵視政策の出現は、最近になって露呈した習政権の軍国主義化傾向とは無関係ではない。今月12日、新華通信社が伝えたところによると、習氏は8日と10日の2日にわたり、中央軍事委員会主席の肩書で広東省にある「広州戦区」所属の陸軍部隊と海軍艦隊を視察した。
その中で習氏は陸軍と海軍の両方に対して「軍事闘争の準備を進めよう」と指示したのと同時に、「中華民族復興の夢はすなわち強国の夢であり、すなわち強軍の夢である」と熱っぽく語り、彼自身が旗印にしている「民族復興」というスローガンの真意はすなわち「強国強兵」であることを宣した。
さらに注目すべきことに、新華通信社が上述の軍視察を伝えたとき、中国人にも耳新しい「広州戦区」という言葉を使った。今までの軍制では全国をいくつかの「軍区」に分けて軍を配備しているから、普段は「軍区」という言葉が使われているが、「戦区」という表現が出たのは今回が初めてだ。表現の変化の一つでも、今の習近平体制下の中国がすでに「戦時体制」への移行を始めたことを意味しているのであろう。
そして習氏による「戦区視察」の直後に、中国が直ちに軍事的リスクの高い対日領空侵犯を断行したことからすれば、彼らの戦時体制作りは一体何のためのものなのかがよく分かってくるのではないか。
おそらく今後、軍事的恫喝をバックにして尖閣付近の日本の領海と領空への侵犯を徹底的に行うことによって、尖閣に対する日本側の実効支配を切り崩し、それを打ち破っていくというのが習政権の常套(じょうとう)手段となっていくだろう。日本にとってそれは領土と主権の喪失を意味する正真正銘の安全保障の危機なのである。
今やもはや、「日中関係の改善」云々(うんぬん)というときではない。領海と領空が恣意(しい)に侵犯されている中で、「関係改善」の余地は一体どこにあるのか。まもなく誕生する安倍政権が直面する大問題はむしろ、中国の「新軍国主義」に挑まれてきた「尖閣決戦」にいかに備えて日本の領土と主権を守り抜くのかである。
今月13日、尖閣諸島の魚釣島付近で中国国家海洋局所属のプロペラ機1機が領空侵犯した。中国機による日本の領空侵犯は自衛隊が統計を取り始めた1958年以来初めてである。
今年9月に日本政府による尖閣諸島国有化の後、中国の公船が周辺海域に出没する事態が続いている。領空侵犯が行われた13日にも海洋局の海洋監視船4隻が領海に侵入した。習近平政権が誕生してから1カ月あまり、尖閣諸島やその付近の海域で日本側はいかなる単独行動も取っていない。それなのに中国側は一方的な挑発行為を執拗(しつよう)に繰り返してきた。そして13日、習政権はとうとう、日本領空への侵犯に踏み切った。
翌14日、中国の楊潔篪外相は人民日報に寄稿して習政権の対外政策を語った中で、日本側の尖閣国有化に関して、「断固として日本との闘争を行う」と明言した。日中国交回復40年、中国の外交責任者の口から「日本と闘争する」という激しい言葉が吐かれるのは初めてであろう。
一国の外相が外交上最低限の礼儀や配慮も顧みず、「闘争する」という赤裸々な“対敵国用語”を使い始めたことは、習政権が実質上の「対日敵視政策」にかじを切ったことの証拠であろう。同じ日に、人民日報系の環球時報は社説を掲載し、尖閣へ向かって中国軍機を派遣するなど「あらゆる行動をとる権利を保留する」と言って露骨な軍事恫喝(どうかつ)を行った。
このような好戦的な対日敵視政策の出現は、最近になって露呈した習政権の軍国主義化傾向とは無関係ではない。今月12日、新華通信社が伝えたところによると、習氏は8日と10日の2日にわたり、中央軍事委員会主席の肩書で広東省にある「広州戦区」所属の陸軍部隊と海軍艦隊を視察した。
その中で習氏は陸軍と海軍の両方に対して「軍事闘争の準備を進めよう」と指示したのと同時に、「中華民族復興の夢はすなわち強国の夢であり、すなわち強軍の夢である」と熱っぽく語り、彼自身が旗印にしている「民族復興」というスローガンの真意はすなわち「強国強兵」であることを宣した。
さらに注目すべきことに、新華通信社が上述の軍視察を伝えたとき、中国人にも耳新しい「広州戦区」という言葉を使った。今までの軍制では全国をいくつかの「軍区」に分けて軍を配備しているから、普段は「軍区」という言葉が使われているが、「戦区」という表現が出たのは今回が初めてだ。表現の変化の一つでも、今の習近平体制下の中国がすでに「戦時体制」への移行を始めたことを意味しているのであろう。
そして習氏による「戦区視察」の直後に、中国が直ちに軍事的リスクの高い対日領空侵犯を断行したことからすれば、彼らの戦時体制作りは一体何のためのものなのかがよく分かってくるのではないか。
おそらく今後、軍事的恫喝をバックにして尖閣付近の日本の領海と領空への侵犯を徹底的に行うことによって、尖閣に対する日本側の実効支配を切り崩し、それを打ち破っていくというのが習政権の常套(じょうとう)手段となっていくだろう。日本にとってそれは領土と主権の喪失を意味する正真正銘の安全保障の危機なのである。
今やもはや、「日中関係の改善」云々(うんぬん)というときではない。領海と領空が恣意(しい)に侵犯されている中で、「関係改善」の余地は一体どこにあるのか。まもなく誕生する安倍政権が直面する大問題はむしろ、中国の「新軍国主義」に挑まれてきた「尖閣決戦」にいかに備えて日本の領土と主権を守り抜くのかである。
尖閣で対日闘争続けると表明 中国外相が外交論文で - 47NEWS(よんななニュース)
安倍新政権の外交力の発揮のしどころです。先ず日米同盟の修復・強化からと動き始めているのは正解ですね。
対中抑止力の強化の緊急性は、米国も共有していることですから、両国首脳会談で中国はじめアジアの諸国や世界に関係修復を示すことが必要です。
そのうえで、準同盟関係のオーストラリアや、インド・ASEAN諸国との連携強化も進め、中国包囲網の連携を強化し、習近平政権に、軍事力による覇権拡大を思いとどまらせる環境を構築していけばよいでしょう。
# 冒頭の画像は、広州軍区の訓練場で水陸両用突撃車に乗り説明を受ける習総書記。

黒四のロープウェイ
↓よろしかったら、お願いします。



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