遊爺雑記帳

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中国・李克強前首相が死去 休養中に心臓発作

2023-10-28 01:33:55 | 中国 全般
 中国の李克強(リー・クォーチャン)前首相が27日未明、上海で死去した。68歳だった。死因は心臓発作。
 習近平(シー・ジンピン)指導部で経済政策などを担った。
 共産党の青年組織である共産主義青年団(共青団)で胡錦濤(フー・ジンタオ)前国家主席の側近として仕えた。
 共青団派は、毛沢東の後、中国の改革開放経済で今日の米国に次ぐ経済大国の地位を獲得した、鄧小平の定年制の集団指導体制を推進。

 李克強は、2007年から最高指導部の党政治局常務委員に就いた。首相は13年から2期10年間、務めた。

 
中国・李克強前首相が死去 68歳、休養中に心臓発作 - 日本経済新聞 023年10月27日

【北京=田島如生】中国の李克強(リー・クォーチャン)前首相が27日未明、上海で死去した。68歳だった。死因は心臓発作だった。中国国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。習近平(シー・ジンピン)指導部で経済政策などを担った

CCTVによると、李氏は上海で休養していた。26日になって容体が急変したという。

李氏は安徽省生まれで、幼少時に「神童」と呼ばれたエピソードをもつ。難関の北京大で法律を学び、経済学博士号も取得した。
共産党の青年組織である共産主義青年団(共青団)で胡錦濤(フー・ジンタオ)前国家主席の側近として仕えた

河南省と遼寧省の党委員会書記を経て、
2007年から最高指導部の党政治局常務委員に就いた。首相は13年から2期10年間、務めた

中国では国家主席が政治と外交、首相が経済政策という役割分担をする李氏は高度成長から安定型経済への発展を提唱し「リコノミクス(李経済学)」ともてはやされた

もっとも、
16年ごろから習氏が経済政策への関与を強め、存在感が徐々に低下した。習氏は側近の劉鶴(リュウ・ハァ)氏を副首相に登用し、マクロ経済政策の司令塔として米中貿易摩擦への対応などにあたらせた。

李氏が首相在任中の13〜22年の平均経済成長率は6.2%だった。期間中は新型コロナウイルス禍や不動産不況など、中国経済に多くの逆風が吹き荒れた。

今年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で引退した。後任の首相は習氏に近い李強(リー・チャン)氏が就任した。

滝田洋一 日本経済新聞社 特任編集委員
ひとこと解説
 
①現役の外相と国防相の失脚(国防相は現在空席)に続いて、李克強前首相の死去そして誰もいなくなった、の展開です。死因をめぐる詮索は置くとして、これで習近平氏を遮るものはなくなりました
 
②李克強氏のリコノミクスは経済改革路線でした。それを退け、高成長にこだわった結果が、不動産バブルと地方政府の隠れ借金の膨張です。共同富裕の名の下に民間企業への国家統制を強めたことと相まって、今日の経済苦境の主因でしょう。
 
③思えば1年前。習氏の3期目入りに際しての共産党大会。胡錦濤前国家主席が閉会式を途中退席する一部始終、つまり習氏への抗議のそぶりが想起されます。個人崇拝を強める現体制の行方が危ぶまれます

柯 隆 東京財団政策研究所 主席研究員
分析・考察
 
正直にいうと、びっくりした。68歳、まだ若いのに。
こういうことがあると、陰謀論者は暗殺されたのかもと考えがち。しかし、証拠がない。李氏は現役のとき、毎回、政府活動報告を読み上げるとき、汗だらだらと緊張なのか、体調が悪いのか。とくに気になるのは、目の周りは黒ずんでいた。医者ではないので、こういう憶測するのはよくない。とにかくご冥福をお祈りしたい。そして、李氏の急死による中国政治への影響も心配される


 中国では国家主席が政治と外交、首相が経済政策という役割分担をする。李氏は高度成長から安定型経済への発展を提唱し「リコノミクス(李経済学)」ともてはやされた。
 16年ごろから習氏が経済政策への関与を強め、存在感が徐々に低下した。習氏は側近の劉鶴(リュウ・ハァ)氏を副首相に登用し、マクロ経済政策の司令塔として米中貿易摩擦への対応などにあたらせた。

 李克強氏が首相在任中の13〜22年の平均経済成長率は6.2%だった。

 今年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で定年制を遵守し、引退した。後任の首相は習氏に近い李強(リー・チャン)氏が就任。

 現役の外相と国防相の失脚(国防相は現在空席)に続いて、李克強前首相の死去。そして誰もいなくなったの展開だ。これで習近平氏を遮るものはなくなりましたと、日本経済新聞社・特任編集委員の滝田洋一氏。
 李克強氏のリコノミクスは経済改革路線でした。それを退け、高成長にこだわった結果が、不動産バブルと地方政府の隠れ借金の膨張。
 共同富裕の名の下に民間企業への国家統制を強めたことと相まって、今日の経済苦境の主因だと。
 習氏の3期目入りに際しての共産党大会。胡錦濤前国家主席が閉会式を途中退席する一部始終、つまり習氏への抗議のそぶりが想起されます。個人崇拝を強める現体制の行方が危ぶまれますとも。

 正直にいうと、びっくりした。こういうことがあると、陰謀論者は暗殺されたのかもと考えがち。しかし、証拠がないと、柯 隆・東京財団政策研究所主席研究員。
 とにかくご冥福をお祈りしたい。そして、李氏の急死による中国政治への影響も心配されると。



 # 冒頭の画像は、中国共産党大会の閉幕式を途中退席する胡錦濤前総書記(後ろ中央)と李克強前首相(前左)、習近平総書記(前右)(2022年10月22日、北京の人民大会堂)
 李克強氏死去、後ろ盾失った共青団 習近平氏冷遇で勢力減退 - 日本経済新聞



  萩の新芽
 
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