遊爺雑記帳

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習金平が語る中国は巨象ならぬ“虚像” 結局、毛沢東にはなれない

2021-07-20 01:23:56 | 中国 全般
中国共産党創建100年の祝賀大会で、1人だけ人民服姿で登場した習近平が話題になりました。展示でも、建国の父、毛沢東と並び立つ演出が目立ったのでした。
 しかし、「習氏は毛沢東にはなれない」と明言、国際社会における中国の厳しい実態を指摘しておられるのは、国際投資アナリストの大原浩氏。
 
習氏が語る中国は巨象ならぬ“虚像” 歴史的指導者としての地位協調も「結局、毛沢東にはなれない」 大原浩氏寄稿 - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2021.7.19

 北京の天安門広場で行われた中国共産党創建100年の祝賀大会で、習近平党総書記(国家主席)は1人だけ人民服姿で登場するなど、建国の父、毛沢東と並び立つ演出が目立った。対外的に強硬姿勢を打ち出し、歴史的指導者としての地位を強調する習氏だが、国際投資アナリストの大原浩氏は寄稿で、「習氏は毛沢東にはなれない」と明言国際社会における中国の厳しい実態を指摘する。

 
習政権の「中華=俺は世界の中心だ」と言わんばかりのふるまいはエスカレートしているが、それほどの「実力」があるのか疑問である。大本営ならぬ「共産党発表」の経済統計が信用できないのと同じように、習氏が語る共産主義中国も巨象ならぬ虚像のように思える

 核戦力において米国やロシアが6000発水準なのに対して、中国は300発前後にとどまることは以前にも述べた。

 
英シンクタンク「国際戦略研究所(IISS)」が15カ国のサイバー能力を分析した報告書で「第1級」のトップクラスとされたのは米国のみだ。中国はオーストラリア、フランス、ロシア、英国などとともに「第2級」に分類された。

 ちなみに、よく話題になる北朝鮮は、日本、インドやインドネシア、イランなどと同じ「第3級」である。日本の現状は悲しい限りだが、中国や北朝鮮が実力以上の脅威ととらえられるのは、サイバー攻撃を受けても「だんまり」を決め込むから実態が知られないだけだといえる。

 
台湾や日本海、南シナ海での「有事」の可能性について中国が強気の姿勢を崩さないのは「毛沢東2世」を目指す習氏の国内向けアピールの側面が強いと考える。

 しかし、
習氏は毛沢東のようになれるのであろうか

 
毛沢東は西側推計で8000万人を死に追いやったとしてヒトラーやスターリンと比較される存在だが、特定の民族に対しての攻撃という批判はない。それに対して現在のウイグル問題はジェノサイド(民族大量虐殺)と非難されており、習氏に対する西側の評価はより厳しいともいえる。

 意外に思われるかもしれないが、
毛沢東は「国際政治」に抜群のセンスを持っていた。それを端的に示すのが1962年の中印国境紛争である。

 人民解放軍は圧勝し、インドは大混乱になったのだが、大方の予想に反して毛沢東は撤収を命じて元の国境線まで戻った。しかも、インド兵の捕虜に人道的な扱いをした上で武器も返還し、その様子をニュースフィルムに収めて世界に配信した。「同じ発展途上国を侵略した許しがたい国」として、西側全てを敵に回す愚を避けたのだ。

 71年7月の
ニクソン訪中宣言も、毛沢東の政治手腕の見事さを示した。同年4月、名古屋市で行われた世界卓球選手権において、米国選手団の1人が誤って中国選手団のバスに乗り込んだ「事件」をきっかけに始まったピンポン外交は、偶然の産物ではある。しかし、偶然をチャンスに変える体制を整えていたから「米中国交回復」という果実を得ることができたのだ。

 また、
毛沢東自身は「奥の院」から出てこず、代わりにルックスがよく知性と教養を感じさせ、日本を含む世界で人気があった周恩来を広告塔として使いこなした。現在の習政権に、周に相当する人物は見当たらない。

 香港問題は人権も大きな要素だが
「英国との一国二制度を50年間守るとの約束を破った」ことが決定的なマイナスだ。国際政治において「約束を守らない」という評価を受けることがどれほどのダメージになるかは、韓国を見ればよくわかる。

 結局、
太子党(共産党高級幹部の子弟)のボンボンは、農民階級からはい上がってきた毛沢東に迫ることはできないし、過去数十年間「豊かさと自由を知った国民」を押さえつけるのは無理だと思える。

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 ■大原浩氏(おおはら・ひろし) 人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリスト。仏クレディ・リヨネ銀行などで金融の現場に携わる。夕刊フジで「バフェットの次を行く投資術」(木曜掲載)を連載中。

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 習政権の「中華=俺は世界の中心だ」と言わんばかりのふるまいはエスカレートしているが、それほどの「実力」があるのか疑問である。習氏が語る共産主義中国も巨象ならぬ虚像のように思えると大原氏。
 核戦力において米国やロシアが6,000発水準なのに対して、中国は300発前後にとどまる。
 英シンクタンク「国際戦略研究所(IISS)」が15カ国のサイバー能力を分析した報告書で「第 1級」のトップクラスとされたのは米国のみで、中国はオーストラリア、フランス、ロシア、英国などとともに「第 2級」に分類。
 
 台湾や日本海、南シナ海での「有事」の可能性について中国が強気の姿勢を崩さないのは「毛沢東2世」を目指す習氏の国内向けアピールの側面が強いと大原氏。
 しかし、習氏は毛沢東のようになれるのであろうかと。

 毛沢東は西側推計で8000万人を死に追いやったとしてヒトラーやスターリンと比較される存在だが、特定の民族に対しての攻撃という批判はない。
 それに対して現在のウイグル問題はジェノサイド(民族大量虐殺)と非難されており、習氏に対する西側の評価はより厳しい。
 
 毛沢東は「国際政治」に抜群のセンスを持っていたと大原氏。
 1962年の中印国境紛争では、人民解放軍は圧勝したが、毛沢東は撤収を命じて元の国境線まで戻った。しかも、インド兵の捕虜に人道的な扱いをした上で武器も返還し、その様子をニュースフィルムに収めて世界に配信し、西側全てを敵に回す愚を避けたのだと。
 米中国交回復のニクソン訪中は、71年4月名古屋市で行われた世界卓球選手権において、米国選手団の 1人が誤って中国選手団のバスに乗り込んだ「事件」がきっかけ。偶然の産物ではあるが、偶然をチャンスに変える体制を整えていたとも。

 また、毛沢東自身は「奥の院」から出てこず、代わりにルックスがよく知性と教養を感じさせ、日本を含む世界で人気があった周恩来を広告塔として使いこなした。現在の習政権に、周に相当する人物は見当たらないと大原氏。

 習近平が、「英国との一国二制度を50年間守るとの約束を破った」ことが決定的なマイナスだと。
 国際政治において「約束を守らない」という評価を受けることのダメージは大きいと。
 大原氏は、韓国を例にあげておられますが、英国との約束を破ったことは、日本との約束を守らず、サンフランシスコ条約違反の竹島の不法占拠を続ける韓国とは比較にならない、世界的信用失墜で、同時にウイグルやチベットも含めた人権問題もはらんでいますね。

 結局、太子党のボンボンは、農民階級からはい上がってきた毛沢東に迫ることはできないし、過去数十年間「豊かさと自由を知った国民」を押さえつけるのは無理だと大原氏。

 毛沢東の独裁に等しい政治の弊害をなくそうと、鄧小平が立ち上げた、集団指導体制を憲法改定し定年制を廃止した習近平。
 鄧小平が、戦後の日本の高度成長に学び取り入れた、民間企業の活力を生かした独自の社会主義経済で、日本を追い越し、米国を脅かす経済大国に成長した中国経済を、国有企業優先とし民間企業を党の支配下におく習近平。

 経済成長はコロナ禍で直近では上下があるものの、逓減しています。
 中国成長7・9%に減速、景気先行きに懸念…4~6月GDP : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン

 貧しくても格差が少なく共産党の言う平等が感じられた毛沢東時代。その後、経済発展で格差が生じてきたものの、それなりに各層も成長の恩恵があった高度経済成長期。
 国民の不満は抑えられてきました。
 
 しかし、高度成長が止まり、格差が顕わになってきた今日。格差が顕著になる今後。
 毛沢東時代への回帰を目指すことでの統治が可能と考える習近平が、目的を達成できるのでしょうか。
 
 国内の成長鈍化で、国外に需要を求める「一帯一路」構想。これも、「債務の罠」が露呈してきています。懸念され始めている罠の末路が、今後顕在化してきます。

 トランプ前大統領時代に始まった、米中の「新冷戦時代」は、バイデン政権でも引き継がれ、更に対中包囲網は強化される傾向です。

 習氏が語る中国の巨象ならぬ“虚像”。世界の対中包囲網で崩れるのか。鄧小平の流れを継ぐ、共青団派の巻き返しなどの国内勢力によって崩されるのか。
 「毛沢東にはなれない」虚勢をはる習近平の行方や如何。



 # 冒頭の画像は、中国共産党創建100年を記念する祝賀大会での習近平と胡錦濤前国家主席(右)、李克強首相




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