インドのモディ首相は積極的に外交に取り組んでおられますね。当初は外遊先の最初の国に日本を選択されると言う話もありましたが、中国への配慮と同時に、中国への接近が懸念されるブータンとの国交強化を狙い、ブータンを最初に訪問することに変更され、9月に来日されることとなりました。
中国の南シナ海、東シナ海、太平洋、インド洋への海洋進出の現状は、諸兄がご承知の通りですが、真珠の首飾り戦略に代表される中国のインド洋進出を牽制すべく、日印でインドの離島の設備強化を、今回の来日時に安倍首相が提案することで準備が進められているのだそうです。 . . . 本文を読む
安倍首相は、7月6日~12日の間、ニュージーランド、豪州、パプアニューギニアを歴訪しています。
豪州は、戦後の日本が米国以外と始めて安全保障に関する関係を明文化した国で、日豪安保共同宣言を取り交わしていますが、これは、2007年に、当時の安倍首相と、豪州のジョン・ハワード首相との間で署名されたことは、諸兄がご承知の通りです。
ギラード元首相は、東日本大震災直後の4月に来日された際には、被災地の宮城県南三陸町に足を運んでお見舞いと励ましをいただきました。世界に風評が広まる中、震災直後のVIPの訪問はどれだけ風評を抑える効果があったか、計り知れないおおきなものがあり感謝したことは、何時までもわすれられません。
また、安倍首相の今回に際しては、異例の歓迎を受けたのだそうで、おりしも米中戦略経済対話が行われているなか、日豪の連携強化を世界にアピーしました。 . . . 本文を読む
習近平の訪韓では、米中の間で揺れ動く朴槿恵を習近平が翻弄して、韓国の取り込みを進めようとしたことは諸兄がご承知の通りですが、両首脳の会談の結果は、微妙なズレを顕在させる結果となったことを取り上げていました。
欧米のメディアは、両国の経済関係を取り上げていて、政治的意義について詳細に報じた主要日刊紙は見当たらない。中韓接近に前のめりなのは、韓国ではなく中国だと、中韓首脳会談を総括しているのは、宮家邦彦氏。 . . . 本文を読む
習近平の訪韓は、日米韓の連携を崩し、さまよう朴槿恵の韓国を取り込むのが目的とは、誰の眼にも明らかでした。
米国からも事前に釘を刺され、朴槿恵はいざ知らず、韓国政府としては中国に取り込まれない様、米中の間に挟まれた、苦悩の両首脳会談だったようですね。 . . . 本文を読む
中国軍の戦闘機が5月下旬に続いて、またもや自衛隊機に異常接近しました。
このことについて、習近平の軍への統制を疑う声が聞かれますが、そうではなく、習近平の「中華民族の偉大な復興の夢とは強軍の夢だ」と全軍に号令する対外強硬姿勢が背景にあると、産経の佐伯聡士中国総局長が指摘されています。青山繁晴氏も同様に、習近平政権の意思に基づいて行われていると指摘しておられました。
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アジア安全保障会議(シャングリラ会合)で、中国の覇権拡大への各国の非難が高まりました。
そのアジア諸国の声を、G7という世界のひのき舞台で、アジア代表の安倍首相は、各国に認識させ、首脳宣言に初めて、海洋航行・飛行の自由の確保や、海における「法の支配」の重要性を明記させることに成功しました。
習近平、李克強の首脳陣が訪欧して、反日プロパガンダを展開していましたが、逆襲に成功したことになりますね。 . . . 本文を読む
英国の国際戦略研究所(IISS)が毎年主催する、アジア太平洋地域の防衛問題や地域間防衛協力に関し、各国の防衛防担当閣僚や専門家などが議論を行う多国間会議の、アジア安全保障会議(シャングリラ会合)が終了しました。
パラセル諸島でのベトナムとの衝突の最中に開催されたこともあり、日米をはじめとし、各国が中国非難を集中した報道が主力でした。中国包囲網が、自然発生(?)した感があります。 . . . 本文を読む
オバマ政権は、第一次政権のクリントン長官時代末期にアジア回帰を打ち出し、ベトナムの要請を受け、ミヤンマーの脱中国一辺倒を歓迎し、中国包囲網を形成しようとしましたが、第二次政権になると、中国の太平洋分割管理論など執拗な誘い掛けに、米中による新たな二大国関係を構築することで接近をし始めていました。この間、中国の「三戦」戦略の「世論戦」が功を奏したのか、オバマ政権内や米軍に「パンダハガー」と称される媚中派が増殖してきました。
しかし、ここへきて、中国との対話路線で中国の独善姿勢へのメッキが剥げ、オバマ政権も目が覚めたのか、対中姿勢の転換を示す場面が増えてきました。 . . . 本文を読む
中国によるベトナムのEEZ内での石油掘削開始に対し、圧倒的な戦力不足にも関わらず戦いを挑み、多数の公船に取り囲まれ、放水を浴びたり衝突されても修理して直ぐに再出港し抵抗するベトナム。フィリピンの公船も中国の公船と対峙し抵抗していましたが、このベトナムの強い抵抗は、今の大国となった中国に立ち向かう世界で一番の国だと感心しながらニュースを観ています。
ベトナムが何故中国に対して善戦するのかは、中越戦争での勝利とその後の戦争での犠牲への強い対中抵抗意識だと言われている様です。 . . . 本文を読む
インド下院(定数545)の総選挙が行われ(16日)、最大野党インド人民党(BJP)が過半数の議席を獲得し勝利した。10年ぶりの政権交代で、BJPの首相候補で西部グジャラート州首相のナレンドラ・モディ氏(63)が21日にも新首相に就任するのが確実となったのだそうですね。
モディ氏は、停電が多いインドにあって西部グジャラート州首相として唯一停電の無い州を実現し、外国企業を誘致し州の高経済成長を実現させました。
近年停滞気味のインド経済の成長復活を掲げたモディ氏への国内の期待はもとより、外国企業の投資を活力としようとする政策には、日本を含め海外企業からも期待が高まっているのだそうです。 . . . 本文を読む
ASEAN外相会議では、南シナ海での中国の行動に対し、中国の名指しは避けながらも「現状に深刻な懸念を表明する」との共同声明を発表し、団結を示しました。媚中のカンボジアが議長国の時は共同声明が出せない異常事態を産みましたが、長年中国一辺倒だっ議長国のミヤンマーが、その様な共同声明を採択したのは評価できることで、続いて行われる首脳会談での成り行きが注目されました。
外相会談の共同声明の流れを受けて、対中姿勢では中立の国々もベトナムやフィリピンの状況を理解し、ASEAN諸国の団結が謳われましたが、カンボジア、ラオス、ミヤンマーといった中国とのつながりが強い国々もあり、中国への刺激を避ける議長声明にとどまった結論でした。
それでも、ASEANとして危機感を持ち団結を強める姿勢が打ち出せたのは、中国の分断作戦に翻弄されかけていた最近の傾向に歯止めをかけられたと評価できると、遊爺は考えます。
主要紙(日経、読売、産経)も、そんな論調と理解しましたが、面白い点を取り上げたのが産経で、域外の国々にも危機感を訴えて支持を得ようとしているというのです。他社の報道にはない、脱中国一辺倒をすすめている議長国ミヤンマーならではの発想かと、今後の進展が注目されます。 . . . 本文を読む
中越の艦船の衝突が続いている中、ASEAN外相会議が開かれました。
中国が今、強引な石油掘削を開始したのは、米軍がフィリピン駐留を開始する前に既成事実を創っておきていのが第一の理由と言われていることは、諸兄がご承知の通りです。
更には、あまり取沙汰されていませんが、ベトナム軍の軍備に関与が深いロシアは今、ウクライナの紛争で身動きが出来ない。ASEAN会議が始まり話題になるが、議長国がミヤンマーであることから、カンボジアが議長国であった2012年の第45回会議で外相会議で共同声明が出せない=SAEAN諸国の対中姿勢分断に成功の再来を期待できる。と、いったことも中国は計算に入れていた可能性はあると推察します。
ベトナムは、中国の南シナ海への覇権拡大に、ASEAN全体で対処することのリーダーシップをとり、米国を引き込むことも主導してきました。一方の中国は、各国との個別交渉を主張し分断を計ってきていました。
そこで、今回の会議で、ASEAN各国の団結が計れるか、中国の札束外交での分断は進んでいるのかが試されることになり、行方に注目していました。 . . . 本文を読む
中国の海上安全当局が3日に「南シナ海で5月2日から8月15日まで掘削が行われている」との通告を出し、ベトナム外務省報道官が「強く反対する」と批判したとの報道があり、「侵略する中国。止まぬ強引な侵略を、世界に知ってほしい。」とつぶやいていました。
ところが、事態は深刻度を深め、ベトナムの艦船に中国の艦船が体当たりする所まで進んでしまっています。当然世界に知れ渡ってきました。 . . . 本文を読む
オバマ大統領が、アジアの4ヵ国(韓国はおまけ)を歴訪しました。リバランスを打ち出しながら、ケリー国務長官に変わった第二次オバマ政権ではその本気度が疑われ、シリア、ウクライナでの危機対応ではリーダーシップの信頼を失っている中で、リバランスを再度強調し、アジアでの安全保障体制を引き締めることで、失いかけているリーダーシップの回復を図るのがひとつの目的でした。もうひとつは、国内経済政策の柱のひとつの、輸出拡大による雇用の拡大の為の具体的施策であるTPPの妥結促進でした。
日本に始まった歴訪が、各国を回るなかでどのように目的を達成されるのか反応に注目していますが、フィリピン訪問にたどり着いた今、早速、米国、シンガポール、中国のメディアの反応を産経が報じてします。
その答えは、産経の別の記事でも示していますが、シンガポールのストレーツ・タイムズ誌が指摘している内容に賛成です。 . . . 本文を読む
ヒマラヤ山脈東部で、インドが実効支配し中国が領有権を主張する、国境紛争地域で、インドのアルナチャルプラデシュ州があります。
過去(1962年)には武力衝突もありましたが、人事交流では中国の介入がありトラブルが続いているのだそうです。 . . . 本文を読む