kisetsunokazeni

ときには空を見上げて深呼吸。無駄と思える時間も必要な時がある。

枯葉

2017-12-20 14:06:43 | ひとこと
葉が


川を覆いつくすような大木の枯葉が


はらはらと風に舞い


あるものは木の根元に


あるものは川の流れに


降りていく


土の上の枯葉は


相当強い風が吹かない限り


もうそこを動かないけれど


川に降りた葉は


水と戯れ


日に輝きながら


舞う


その姿は


見とれるほど美しい


けれどふと思う


葉は


その先どうしたかったのか


いつかは肥やしとなって


生まれた木の栄養になりたいと願ったのなら


川に降りた葉はその願いかなわず


橋の下にそっと張られたネットにからめとられ


ゴミとして捨てられてしまう


木の根元に落ちた葉たちも


そのほとんどは掃除で取り除かれてしまうけれど


箒の穂をかいくぐったいくつかだけはそこに留まって


いつかは朽ちて土と雑じりあい


大木の栄養となって命をつなぐ



そのまわりで人々は


忙しく道を行き交い


川の流れや葉の舞を見る余裕がない


でもね


この枯葉はわたしに


思い通りにいかない人生のことや


先ばかり見て生き急がないで


今を大切に、ってこと


教えてくれた


だから


みんなにも気付いてほしい


もっと今の自分と


周りを見て


泣いたり笑ったりしながら


深呼吸するのが


いいんじゃないかなぁって


ときどきは目を閉じて


耳をすませたり


季節のにおいをかぐ


そんな時間が


必要なんじゃないかなぁって



舞い散る枯葉が


教えてくれたこと
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