「身内に不幸がありまして」
美しいお嬢様に仕える村里夕日の手記から物語は始まります
夕日が敬愛するお嬢様の真実の姿ー
お嬢様が使ってみたかった言葉とはー
「北の館の罪人」
愛人の娘であるあまりは母の死後 父の家を訪ね 幽閉されてる長男の世話をすることになる
やがて長男は死ぬが 彼の遺した絵には あまりのした事に彼が気付いていた証拠が示されていた
「山荘秘聞」
別荘の管理を任された仕事が出来過ぎる女性は 世話すべき客の無い事が残念だった
山で遭難した青年を見つけた彼女は彼を連れ帰るがー
彼女には ある期待と目的があった
「天野五十鈴の誉れ」
はじめちょろちょろ 中ぱっぱ 赤子泣いても蓋取るな
ご飯を炊く時の心得を教える歌が戦慄する意味合いを帯びてくる
財閥の後継者として育てられた娘には同い年の娘が 一族の統帥から与えられていた
だが養子である父の兄が犯罪を犯し 後継者の地位は無かったものとなり 屋敷の隅に幽閉され 無理矢理離婚させられ再婚させられた母が男子を産むと 祖母は毒を仰いで死すべしーと指示する
もはや元後継者の娘の命は風前の灯だったがー
「はかない羊たちの晩餐」
父親の雇った料理人の料理には異様なまでの量の材料と費用が必要だった
大学の読書の会であったはずのバベルの会
それは どうなったのか
はたしてその復活は よいことなのか
物語はミステリよりホラーへと傾いていく
さいわいなるかな それとも呪われるべきか
想像力