夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「月刊フラワーズ」7月号 (小学館)

2017-05-31 20:42:44 | 本と雑誌
月刊flowers(フラワーズ) 2017年 07 月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
小学館



連載7年 田村由美先生「7SEEDS」遂に最終回
とうとう花と嵐が再会しての大団円でした

生きてるうちに最終回が来て良かったです^^;



そして久々に連載だった萩尾望都先生「ポーの一族」も今回の話は最終回
でもまた来春より新シリーズ開始だそうです

「ポーの一族」一番の話題は遂に来年 宝塚歌劇団の花組にて舞台化されること
脚本・演出を担当する小池修一郎氏の長年の夢が叶ったそうです


波津彬子先生は「ふるぎぬや紋様帳」 今回は好男子の店主は出てこないのだけれど また不思議な登場人物が出てまいりました


朝一番にしたことは(^^♪

2017-05-31 13:07:32 | ペット
朝 雨戸を開けて庭に降りて犬をつないでおく長いリードを仕掛けて置き 紐を持ってないと安心して寄って来たマリーを繋ぐ

そうマリーは紐がないと安心と思ったようです

ふっふっふ
ザマーミロ

リードのある場所までマリーの首環を持ってひっぱっていくのに暴れるので右手の中指を突き指はしましたが
捕獲成功

連れ歩き用リードに繋ぎ換え 助手席に乗せて獣医さんに連れて行き 昨日の予定だった注射を済ませてきました






もう大きいから助手席の足元に乗せようと思っていたのに 仔犬時代と同じに助手席の椅子の上に乗るマリー
車が走り出すと大人しいですが 獣医さんの病院の前で降りる時と用事が終わって車に乗る時にも大騒ぎ

で車が家の前に着いて犬を下ろしやすい向きに方向転換してたら また騒ぐーー;

「おうちやのに おうちやのに 」とでも言いたげに


庭に入れようとしたら門番の如く仁王立ちのラン{白い秋田犬}の姿に入るのをびびるマリー

ひとりお出掛けのマリーはしばらく姉犬達ランとトキに監視されておりました

ちっとは へこたれてしまえ あんぽんたんーと冷たく思う私・笑

ま 何かと手のかかるマリーさんなのでした

雑用片付ける水曜日

2017-05-31 12:50:33 | 子供のこと身辺雑記
主人の弟さんからいただいた豆で 豆ごはんを炊きました

仏壇にも供えてー



でもソラマメの煮たのを供えるのは忘れて食べてしまった私


今年は隣保の役の当番なので これから自治会費半年分と赤十字の寄付と祭りの屋台の新調にこれだけ寄付しますーという書類入りの封筒を
集めないといけませぬ

お昼ご飯食べて体力つけて 行ってまいります

予定通りに運ばせてくれないコーー;

2017-05-30 19:16:32 | ペット
今日は獣医さんに犬の注射(狂犬病とか混合ワクチンとか)を御願いして打ちに来ていただいたのですが

朝からどうしても逃げて回って紐につなぐ事ができなかったバカ一頭
(こっこの こっちが風邪引きでしんどい時に無駄な体力を使わせるんじゃない)

普段は向こうに行けって言っても飛びついてくるのにー獣医の先生が来られても まだ庭中逃げ回り
(「もう お母さん倒れるからね!」とか色々言っても効果なし)

ランとトキだけ打ってもらって 大馬鹿マリーは明日こちらから連れて行くことにしました





余計な用事を増やしてくれちゃった とっても腹立たしいあんぽんたん犬のマリーです

おやつで釣ろうと水撒きだよんと釣ろうが こちらが首環に手をかけようとしたら 飛んで逃げるーー;


ええ 根に持っています
「世界で一番大嫌い」と罵倒してやりましたが かように全くこたえておりません・笑
しかも獣医さんが帰ったら ずうっと邪魔なくらいにくっついて回る
マリーの悪意(爆)を感じるのでした

トキとラン(二頭とも秋田犬)は手招いただけでちゃんと来て よく言うことを聞くというのに

ジャーマン・シェパードが賢いというのは我が家では「絶対にウソ」となりつつあります



夕方 投げたボールもすぐに取ってきてくれるラン


















でも 遊んでいても 何かの気配を感じたら一応チェックする
必要がないと判断したら吠えない

なんでもかんでも吠えるマリーとの差
マリーは取り敢えず何が何でも吠えてみる

ちょっとだけ庭から

2017-05-30 19:08:17 | 子供のこと身辺雑記
昨日の夕焼け 信号待ちの間に
雲の色がちょっと綺麗だったものだから






最初に美しい物を置いてと^^;

これは庭で咲いた好きな色の薔薇の花



これが我が家のあんぽんたん犬が掘り起こしたじゃがいも



埋めても埋めてもあちこち掘り起こすので 今日は洗って皮ごと茹でてしまった
もう いっそ食べてやる!って・笑



おかずの漬け合わせにします


でもって これが生ゴミから育ちつつある逞しい♪南瓜とジャガイモ









庭のあちこちで成長中なんです

木下半太著「極限冷蔵庫」 (PHP文芸文庫)

2017-05-29 13:39:47 | 本と雑誌
極限冷蔵庫 (PHP文芸文庫)
木下 半太
PHP研究所



毒あるコメディー

のっけから居酒屋の女性店長とかわい子ブリッコの店員・詩乃が 店の大きな冷蔵庫に閉じ込められたところから始まります

生活力ない売れる見込みもないミュージシャン志望の顔だけイケメンの雨無なる彼がいながらパパ活をして 裕福な男達に貢がせている詩乃

過去の不倫で自分も傷つき相手の家庭も壊した店長

誰が自分達を閉じ込めたのか考える女達

実は雨無の子を妊娠し 雨無と詩乃をこらしめる計画を立てていた店長

でも計画は店長の予定通りに運ばずにー

形勢逆転を狙い知恵を絞る店長


女達の過去と雨無の正体と


並みの人間では太刀打ちできない女達の物語

ただの日記(日曜日の記録^^;)

2017-05-28 22:07:47 | 子供のこと身辺雑記
昼食を終えて水撒きをしてーマリー(ジャーマン・シェパード とってもオテンバでうるさいコ・笑 しかし美人ー飼い主バカ入る・爆)が
暴れ回るものだから激しくこっちまで濡れるー

まずホースをリールから引き出す時点で ホースを咥える  引き出している私の手も咥えて引っ張る
マリーに罪の意識は無くても 度重なると大きな口の牙が当たって痛いーー;

水を撒く前方に来て歩く邪魔になる
撒いているホースを逆方向へ咥えていこいうとする

私が煩がっているものだからラン(マリーより年上の大人な秋田犬)とトキ(ランより一か月遅い生まれ マリーより年上)とでマリーを
私から遠ざけてくれる

すると近寄れないから 私に向かって「こっちに来い」と甘え吠えをしてくる

水撒きを始める前か終わりかに犬達の水入れの水も換えるのだけれど ここでもホースを巻く邪魔をしたり 飛びついて来たりー

愛情表現がおおらか~~~というか いつまでたっても甘えっこというか

ランとトキは私が入れ替えた水を飲んだりして とっても賢くおとなしいのだけれど

マリー一頭で数頭分の賑やかさ

普段ならなんてことないのだけれど朝から頭痛がひどくて 体力の回復を待っての水撒きだったのだけれど 濡れたこともあるのか
寒気もしてきて頭痛が刺すように感じられてきて眩暈もしてきたので トイレに行ってから二階の寝室に上がり少し横になることにした

トイレに入ったタイミングで電話の音
賢い電話は主人の名前を告げる
「〇〇〇〇より電話~」

トイレから出て確認したら 携帯にもかかっていた
主人はしつこい・・;

長男に電話に出たか尋ねたら 私が出るかと思って出なかったと
取敢えずは横になろうと寝室に入って布団をひっかぶったら 携帯に主人からまた電話
「今から そっちに行く」

「はい」と私

でも起きられず もう横になってた
うとうとしたか少し眠った頃に 長男の重たい物を運ぶ声
ーああ お米(30kg)を主人が持ってきてくれたんだなー
って
土曜日に姑をお風呂に入れた帰り 主人にお米のこと頼んでおいたから
保存の玄米をついて白米にしてきてくれたんだなーって

でも もう起き上がるどころでは無かったんで 主人には悪いけれど そのまま横になってた

寝室に来た主人
弟さん(早期退職後 丹波にて農業)が野菜を届けてくれて その御裾分けも少し持ってきてくれたって
「犬と遊んで帰る」って言って
少し時間が経ってから「帰る」って言いに来て 姑の家に戻って行った

そのまま こっちの意識は途切れてて 気が付けば暗い
携帯で時間を確認したら8時を過ぎたとこ
朝の8時にしては暗いなーと思って 
そこで思い出した
ああ日曜日の夜だ

玄関の戸締りも雨戸も閉めてない
犬のご飯に長男の夕飯もー

どうにか起きないとーって
頭痛は少しはマシになっていたし

階段を降りていたら 台所側の電気がついていて 長男がお粥を作っていた

長男がお粥を作るのは確か初めてのことのはず
見ると手鍋で 焦げないようにか かきまぜ回って糊みたくなっていた
急いで塩だけ少し入れる


玄関の戸締りをしに行って 犬にフードとおやつをやって雨戸を閉めてから 台所を替わる

主人から「大丈夫か」って電話あり

おかずをこさえて 折角なので長男の作ってくれたお粥をついで午後9時

かなり遅い夕飯を口にしながら 「小さな巨人」を観ていた

香川照之氏のアップが続くと 他局の「櫻子さんのー」に替えてしまう・笑

両方 録画はしているのだけけれど 悪いけれど香川さんドアップが続くと メンクイの私には精神衛生上悪くって
ま 場面が変わったのを見計らってチャンネルを戻したけれど

「小さな巨人」も「櫻子さんのー」もどちらも好きなドラマではあるんです
原作つきだけれど「櫻子さんー」櫻子役の観月ありささんの物言いが ちょっとどうにかできなかったかなーとも思うけれど


それから暫く頭に響くのでテレビは消して過ごしていて 最後にもう一度 犬と遊んだりしつつ
軽く入浴して
情熱大陸(ボクシングの村田諒太選手出演)を見てから 就寝予定です


使いやすさ重視でした

2017-05-27 13:34:51 | 子供のこと身辺雑記
買物にしても両手が空いていた方が便利なので普段使う鞄というかバッグはショルダーかリュックが多い

気に入った型があれば色違いで買ったりする
使い始めるとたびたび入れ替えるのも面倒で壊れる(破けるとか かなりボロになる)まで使う

お洒落とか全く考えていない

鞄のブランドとかも考えていなくて ネットのお友達が最近購入されたというリュックを見て 
ーあれこれ 今使っているのと似ている

そう思って 改めて見てみたら同じ会社の商品でした(笑)





提げてもリュックとして背負っても使えます

私は普段はひょいと片方掛けが多いかな



kananaさんの商品です

背負う側にもファスナー付き収納部分

外側にも大・中・小とファスナー付き収納 そしてサイドにもファスナー付き収納 用途別な品を入れられて便利です
























一番大きな収納部分の内側はポケット二つと
ファスナー付きのメッシュポケットがついています
画像では見えませんが 私は更に小さなクリアファルを3枚ばかし入れていて 領収書とか姑の家で預かった葉書とか入れたりしています
結構細々してぐちゃぐちゃになったら困る紙類など








読みかけの本から大き目の手帳 携帯 姑の家で使う数珠とか あれこれ(買い物する時用の折り畳み鞄とか)入った私の鞄はかなり重く

これで人を殴ったら殺せるぜ(危ない・爆)なんて思うことも

週末 少しほっとする

2017-05-26 20:28:56 | 子供のこと身辺雑記
先々週末あたりから風邪ひきかけで やばいなあと内心思っていたけど 先週末に先に長男が風邪をこじらせて弱り じわじわ?!復活中
今週になって今度はこちらがちょっとひどくて風邪がひどくなっている様子を 自分でーああ そう風邪ってこうなるんだよなーって
咳が出る前にはお腹から喉も震えて 咳するたびにお腹も痛くなるんだわと(笑)

幸い今週は雨が降って二日は畑に水をやりにいかないで良かったけど 今日はまたポリタンクに水を一杯入れてやってきました
畝三つでポリタンク一つ
大きなジョウロに移して水やりするのですが 水がいっぱい入ったポリタンクって結構重いんです
道路から畑に降りるのに坂道で油断すると滑るので ポリタンクを地面に置いては斜めにして持ち上げる感じで畝の傍まで運んでいきます

なすび きゅうり トマト ミニトマト とうもろこし さつまいも 赤紫蘇 かぼちゃは順調ですが スイカの大玉と小玉とメロンは
ちょっとへたりぎみ
主人いわく 虫よけの薬を置いていても虫が来るーと
でも色々やってはくれているよう

これに里芋とで長い畝3本はいっぱい


他にも植えたいなと内心思っておりましたが そうなると水のタンク二つ持っていかないといけないし そこで挫けています・笑


月・金曜日は学校へ教えに行っている長男
夕方 まだ姑の家にいる時に「帰宅中」とメールが入り 駅で拾ってついでに横着して食べて帰りました












家の近くの喫茶店で

お金を払う時にお店の奥さんが長男を見て「幾つになったん」って
今日は教えにいった帰りなので背広を着ているものだから

年齢を答えてから笑顔で長男「ここのご飯を食べて 大きくなりました」

出前もしてくれるお店で来客がある時や忙しい時には食事を届けてもらったりしてましたっけ
うん 確かにね^^;

子供の頃に食べてた味って お店で変わらない味であると安心するみたいです


新聞のコラムからーいい事が書いてあるなと感心したものなどー

2017-05-25 10:20:08 | 子供のこと身辺雑記
5月22日読売新聞朝刊の編集手帳より
{童話作家として知られる小川未明の小説に、『戦争』という短編がある。
第一次世界大戦が起きてヨーロッパでは1日に10万人が殺されたなどと伝えられるのに、東京では贅沢な風をした人々が愉快そうに街を歩いている。
そんな光景を憤りを込めて描いている。

しかし、この小説が発表されたころ、日本は同盟国イギリスの要請を受け、地中海に特務艦隊を派遣していた。
マルタ島を拠点に連合軍の輸送船を護送し、「地中海の守り神」と称えられた。

大戦の後、日本が5大国の一つとして国際社会から重んじられたのは、特務艦隊の奮闘によるところが大きかったとう。

安倍首相は、今月末にイタリアのシチリア島で開催される主要国首脳会議(サミット)に合わせ、マルタ島を訪問する予定だ。
魚雷攻撃を受けた駆逐艦「榊」の戦死者ら71人を顕彰する墓碑の前での慰霊も検討している。

マルタ島は、古くから東西文明の十字路として栄えた。
1964年にイギリスから独立したマルタ共和国は、欧州連合(EU)に加盟する人口40万人のミニ国家だ。

遠い地中海の島に眠る戦没者のことも忘れてはならない}


5月23日読売新聞朝刊の編集手帳より
{理想の審判員はどういう人物か。
野球の『大リーグ審判員教書』には次のように書かれているという。
<船長の権威、判事の思慮、一流の競技者の肉体、ハンターの目を持ち、併せて兵士の勇気と聖人の忍耐力とを所有し・・・>

中公文庫『野球は言葉のスポーツ』から引いた。
野球に限らず、どの競技でも審判員はそうあってほしいものだが、万能のスーパーマンがいるはずもなく、世に誤判疑惑の種は尽きない。

有効打でまさる村田諒太選手(31)が、まさかの判定に敗れた。
世界ボクシング協会(WBA)ミドル級の王者を決めるアッサン・エンダム(33)(仏)戦である。
WBAの会長みずからが「ひどい判定」と認めたのだから、判事の思慮もハンターの目も欠いていたのだろう。

それにつけてもできた人である。
スポーツ報知によれば試合の翌日、村田選手は宿舎のエンダム選手に面会を求め、告げたという。
「判定どうこうより、お互いにベストを尽くした。素晴らしい経験をありがとう」と

写真家、浅井慎平さんの句を思い出す。
<哀しみを撃て我が夏の拳闘家>

心から、その人を誇りに思う。}


編集手帳には時々 どうかなと思う内容のものもあるのだけれど
この回のものは どちらもいい事書いてあるなーって感心して読みました

松岡圭祐著「水鏡推理Ⅳ クロノスタシス」 (講談社文庫)

2017-05-25 09:46:55 | 本と雑誌
水鏡推理6 クロノスタシス (講談社文庫)
松岡 圭祐
講談社


本の帯より
クロノスタシス
急に時計を見ると秒針が止まっていると錯覚する時のような、視点移動にかかる時間の隙間を脳が埋める現象


過労死につながる危険度をはかる数値についての研究と実用化について調べていたはずがー
過労死したかもしれない人間について深くかかわることになる水鏡瑞希
過労死したかもしれない男性の婚約者に会って話を聞こうとするのにー色々おかしな展開となり

そんな瑞希を助ける共に行動する須藤の活躍
警察による監視から瑞希を自由にする為にー

過労

危険に気付き瑞希もリフレッシュ

ささやかながら問題を解決し 瑞希も復活
再び元気に仕事に取り組む

四方八方 行き詰まりに思えた状態からの瑞希による 今迄思えていたものが全く違ったことであったー
一転 変わり方の凄さ


鼠の種類で食べる物が違うー
そういう知識まで
そこも調べて書いている 
一つの物語を書き上げるのに どれだけの事を調べて書いているのだろうーとも思います


「恋女房」-10-

2017-05-24 14:55:38 | 自作の小説
おゆきが捕えられてから後妻お才の姪とはいえ主人の身内ということで仙石屋は店を閉めていた
加助・おゆきと縄付きになる人間を二人も出したのだ

主人の新吉は香野屋の寮で妻のおみつをこれまでを埋めるようにつきっきりで看病をしている

仙石屋は番頭の寅七が数人の店の者と留守番をしていたのだった

おゆきが焼け死に 香野屋佐市の縁切りの芝居とか 新吉が身内を殺す者の存在を疑い幼馴染の同心の夕霧と力を合わせてそれぞれの身内の仇を取るべく
動いていたことはいい瓦版のネタとなった

仙石屋の商売再開を心待ちにする人も多い
「泣かせるじゃあねえか 女房の命を守ろうと・・・」
「おゆきってのは 恐ろしい女だったんだねえ」


お才は・・・めっきり大人しくなった
同心の夕霧がおゆきはいつかお才も殺そうと思っていたと吟味の折りに話していたことを教えたのだ
妹の子供 唯一の身内 お才なりにおゆきを可愛がっていたつもりだったのだ
亀三の前の女房 亡くなったお新は天女のように美しい女だった
どうしたってお才に勝てるわけがない
お新が死んで数年目 亀三は女中のお才に言った
「息子達はまだ小さい お前はよくやってくれている 亡くなったお新にもよく仕えてくれた」

ところが女中としてはよく働いた女は立場が逆になると ただのずぼらで文句言いの横着女だった
亀三は女を見る目が無かったことになる



閉めているとはいえ商売のことなども報告に寅七は香野屋の寮に出かけた
丁度 夕霧が何故かお咲を連れてきている
「こういうおきゃんなのとたまにゃ話すのもいいだろうと思ってね」
縁側に腰かけて茶をすする夕霧

座敷の中 おみつの横でぷうっと膨れるお咲

それを見て笑い声を上げるおみつ
頬に血の色が戻ってきている


「おみつ様もだいぶお元気になられたようで ようございました」と寅七が言えば新吉も明るい笑顔になる

「まだ庭には降りられねえが時々座敷の中で歩かせている
だいぶとしっかりしてきたよ」
答えておいて新吉は寅七を促し夕霧のいる縁側へ向かう
「たまにゃ女同士の話も良いだろう
お咲さん お春 ここを御願いしていいかな」

ひょいと縁側に腰かけて座敷のおみつに向かい「ここにいるから何かあったらお呼び」
その甘い様子に夕霧はにやにやしている
「お安くないねえ」

新吉は平然「あてられたくて来ている物好きが何を言う」
それから寅七を向いて「色々ご苦労さんだった それにしても寅七お前はおゆきに騙されていなかったのだねえ」


「前の旦那様は言われました 番頭はね 人を見るのも仕事だと」
寅七の言葉に夕霧と新吉が感心した顔になると照れたように笑う
「とは言え そればっかりでもありません どちらかと言えばあたしにも
おゆきさんを嫌うわけがありました

昔 惚れた女が仙石屋の中におりましてね 
その娘が おゆきさんの仕組んだ嫌がらせで店にいられなくなったんで」

「知らなかったよ」済まなそうな新吉に

「旦那様は余り店にはおられませんでしたから
そりゃ愛らしい娘で名前はお菊
店にゃ三月(みつき)とおりませんでした」



「似た話を聞いたことがあるぞ」と夕霧が言い出す
そして座敷に向かって「お~い お咲  あの・・・顔が気に入らないって おゆきに追い出された娘の名前が分かるか」


「何なんです 藪から棒に あたしの幼馴染の娘ならお菊ちゃんですよ」

寅七がびっくりした顔になる

続けて夕霧「お咲 お菊の行方わかるか」

「田舎の親戚の所に身を寄せて そこの仕事を手伝ってるって先(せん)に会った時に」

お咲の答えを聞いて夕霧 聞えよがしの独り言
「そいつは・・・ まだお菊さんが独り者だといいなぁ」

一回り年上の寅七の表情が変わるのを見て喜ぶ人の悪い夕霧

そんなこんなで寅七はおゆきの言動に注意するようになったと話す
あろう事か夜 戸締りの見回りの時に ふらふら離れへ近付くおゆきの姿を幾度か見かけぞっとしたと

新吉はお春が足を怪我したのは誰かに廊下から庭へと突き落とされたからだと聞いていた
おみつに仕えて守るお春が邪魔だったのか

寅七はまたおゆきは店の者を操って「おみつ様が可哀想・・・・」と言いながら 「いじめてもいいんだ」と
そんな雰囲気を作っていたと話す
「まあ おゆきさんにはおみつ様が邪魔で憎らしくてしょうがなかったのでしょうよ」

どうしたって器量では勝てない どんなに厚化粧しても塗りたくっても色黒の肌は白くはならない
若さでも

どれほどおみつに成り代わりたいと地団太踏んだところで その心がけの悪さもどうしようもない





それから程無くお咲は寅七をお菊のところへ案内し お菊は逃げるように店から消えた理由をこう説明した
「何と言ってもおゆきさんはおかみさんのお身内だし
あたしの味方など お店にいるとは思えませんでした
もう悔しくて辛くて恥ずかしくて」

長年 寅七が行方を案じていた事を知ると お菊は言葉を失った
「そんな そんな あたしなんか」




寅七が所帯を持ちたいと新吉に言ってきたのは それから間もなくのこと

「のれん分けと言いたいが・・・いっそ仙石屋をやってみないか」と新吉は言う

「あの離れの座敷の外に夜毎おゆきが来ていたと思うとどうにも気持ち悪くていけない
それにもともと あたしに商売は向かないよ
だからおみつを盛り立てて おみつに店を任そうと思っていた
あたしは物を作る方が性に合ってるんだ」

「おみつ様や香野屋様は何と」

「商売で出る端切れをさ 安く寄越してくれるそうだ
どうだい 屋号は変えていい 好きな名前におしよ」

少し考えて寅七は言った
「では預からせてもらいます 今はうまいとこ瓦版でも評判になっているし
このまま仙石屋でやらせてもらいます
でも旦那様は何かでお店をなさりそうに思えますよ

あたしも旦那様を見習って お菊を飾り立てて 店の品を売る宣伝にー」


「ああ 幾つかこさえたい品がある 裁縫が得意な女ばかりじゃない
そんな品の幾つかの見本を おみつに縫ってもらおうかと思っている
良かったら店に置いてくれるか」


「喜んで」と嬉しそうな寅七


幾ら時が経ったろうか 木戸番の近くに店を出すじいさんが引退し 後を引き受けたのは
人気役者も逃げ出しそうな大層な二枚目で 似合いの別嬪のおかみさんと
焼き芋や駄菓子 子供の喜びそうな玩具や つい手に取りたくなる前掛けなども売っている

店の主人の名は新吉 その恋女房の名前はおみつと言うそうな




(これで終ります 読んで下さった方へ 有難うございました)

「恋女房」-9-

2017-05-23 21:32:48 | 自作の小説
風の強い日 一心に祈る女がいた
燃えろ!燃えろ!火事よ起これ!炎よ来い!
火の粉よ飛んで来い!ーと

随分物騒な願いではあるが 女の願いは叶い 火は牢へと届き囚人達は解き放ちとなった
但し決められた刻限までに決められた場所へ戻らないといけないのだが

牢内へ火が来るように祈っていたのは仙石屋の後妻お才の姪のおゆき
自慢の厚化粧はなく煤けた色黒の顔に吊り上がった目ばかりがぎらぎらしている

暫く後 おゆきは火のついた棒切れを持って走っていた
この女の頭にあるのは仙石屋と香野屋とに火をつけて燃やすこと
火事のどさくさにおみつを殺そうと思っている
「みんな みんな 殺してやる!」

宝福堂の吉太郎 菓子作りしか頭にない阿呆
新吉さんのいる仙石屋に戻るには邪魔だった亭主
嫁になど行きたくなかった

十三の年に死んだ母親の姉お才におゆきは引き取られた
お才が後妻に入っていたその店には太助と新吉の兄弟がいて
おゆきは新吉を初めて見た時 -こんな美しい人間は見た事がないーと思ったのだった

少しずつ大人びてくる年下の少年に いつかおゆきは妙な思いを抱くようになる
その肌に触れたい触れられたいと思うようになったのだ

そんなおゆきをどう見咎めたのか 亀三は早々におゆきの縁談を決めた
宝福堂の跡取り吉太郎
悪い縁談ではなく おゆきには断れなかった
ならば自力で新吉のいる仙石屋へ戻るしかない
戻るには亭主が邪魔だ
子供ができないうちなら戻れる
吉太郎の子など産む気はなかった

やれ月のモノだどうのと・・・・・

ところがおゆきは淫蕩な性質(たち)だった
男に抱かれるのは嫌いではなかったのだ
そうしたことをしながらー子供のできないやりようを覚える
男が女にするあれやこれやを新吉にされたいと 他の男に抱かれながらもおゆきは願った

外では遊んでいると評判の新吉なのに 店の堅気の女には目もくれない
少し深く衿を開けて着物を着ても裾を見せて歩いてみても駄目だった

太助亡き後 女房となったお蘭の誘いにも乗らず 次のおみつも幾年も抱かずー
それなのに とうとう新吉はおみつを抱くようになり仲睦まじく過ごすようになりー

その様子を夜には離れに近寄り庭から盗み聞いては おゆきは体の血を滾らせた
ーこんなに自分という女が抱かれたがっているのにー

おみつを追い出して やっとやっと女房におさまれたと思ったのに

お才には自分がどれだけ新吉を想っているか泣いて縋って甘えて訴え とりこんでおいた
「年上だし出戻りだし あたしなんざ相手にしてもらえません
いくら思ったって」

それに乗ってお才は「任せておおき!」と言ったのだ
「おみつなんざ追い出してやるよ
悪いようにはしないよ おゆき」

利用価値のある間はお才を生かしておこうとおゆきは思っていた
小うるさい女だし邪魔になればどうにかして片付けてしまえばいい・・・
吉太郎 太助 お蘭 亀三と殺(あや)めてきた
おゆきにとって邪魔な人間をいなくする事なぞ何ほどの事でもなかった


おゆきが捕えられてお才は命拾いをしたと言える

狂ったように走るおゆきが仙石屋の近くまで来た時 前に立ちはだかった者がいる
同じく解き放ちで仙石屋に向かった加助
加助は捕えられ牢の中でやっと自分が何をしたか我に返って気付いた
誰にのせられてしまっていたか

綺麗な綺麗なおみつ様への憧れ
その想いをどう汚され利用されていたのか

優しい笑顔で近づいてきた女
ーもしやお前さん おみつ様のことが好きなのー
ーおみつ様 御気の毒よね 若旦那はどうして手を出さずにいられるのかしら
あんなに色が白くって柔らかそうな肌なのにー
ーおや加助 お前 女を知らないのかいー
ーじゃ 抱き方を教えてあげるよ
ふふふ 女は体の扱いが上手な男に惚れるのさ
一度 男の体を知ってしまうと時々どうしようもなくなるんだ
店の者には内緒だよー

加助は初めて知った女の体に溺れた

ー駄目だよ お前はおみつ様に惚れてるんだろ
おみつ様だってお前に気があるのかもしれないよー
ー女は一度抱かれると弱いのさ
あたしみたいに・・・男の体に夢中になっちまうー

魔の囁きだった 加助にとって
いつかその女 おゆきに操られていたのだ

ーあの時 おみつ様は化け物を見るような目で自分を見た
自分は化け物になっていたのだと加助は気付き 火事で解き放ちとなって
一言おみつ様に謝りたくて戻ってきた

加助はおみつが香野屋の寮にいることを知らなかったのだ

取調べの時に加助が知ったのは聞かされたのは おゆきが亀三までも毒で殺したこと
おみつに大怪我をさせたこと

そのおゆきが火のついた棒をふりかざし凄まじい形相で走ってくる
何やら喚きながら

加助の頭にあったのはおゆきを止めて恩ある仙石屋をおみつ様を守ることだった
今度こそ間違えない

おゆきは・・・極悪人なのだ
その好きなようにさせてはならない

「ええい 加助 そこをどけ~~~~
邪魔すると容赦しないよ」
ぶんぶんと火のついた棒を振り回す

火のついた棒を取り上げようとする加助とおゆきはもみ合いになる
加助は自分の着物に火が付き髪や皮膚が焼けようとかまわなかった
その火はおゆきをも焼く

「ぎゃああぁ~~~~~~っ!」
髪の毛も着物も燃え上がり おゆきは地面を転げ回る



騒ぎに仙石屋の番頭の寅七が出てきて加助に気付き火を消してやるがー
加助も重傷だった
「あの・・・・燃えている・・・のが・・・おゆきさんで・・・
牢に火の粉が入り・・・解き放ちに・・・なった・・・んでさ・・・
あたしは・・・一言・・・おみつさまに・・・謝りたくて・・・謝り・・・たくて・・・
恥をしのんで・・・戻って・・・まいりやした・・・
そこへ・・・おゆきさんが・・・あの・・・火のついた木を持って・・・走って・・来た・・・んでさ
鬼みたいな顔で・・・

すまねえ・・・すみません・・・番頭さん・・・あたしは・・・店の名に・・・傷を・・・つけ・・・ちまった
おゆきさんに・・・そそのかされたとはいえ・・・勘弁して・・・おくんな・・・せえ・・・」


医者を呼んだが・・・・・加助は助からなかった

水撒きついでに

2017-05-23 11:11:48 | 子供のこと身辺雑記
今日も雨は降りそうにないなと諦めて 広がる青空を眺めて溜息
子供の出かけた後 朝のうちに水撒きをします
ついでに犬の飲み水を入れ替えたり 目に付く雑草を抜いたりしながら

私は料理などで出る生ゴミを庭に埋めているのですが 毎年ジャガイモや南瓜はその生ゴミから勝手に芽を出して育ってくれて
結構な収穫になったりします

ですが 今年は小さなじゃがいもを犬が掘ってしまって 掘るのなら雑草を掘ってくれ!って思うのですが^^;
掘ると小さな実が出てくるのが面白いらしくて ジャガイモのみが攻撃の的となってしまっています
掘り出されてしまった鶉の卵か鶏の卵の半分くらいの大きさのジャガイモにまた土をかぶせて埋めて行く私
生ゴミから育つような逞しいジャガイモは又あらたに芽吹いてくれるはずと信じて(笑)
















まだまだ青いですが枇杷の実が少しだけ黄色を帯びてきました↓
































↑葡萄 ベリーAです



↑富有柿です















山紫陽花の紅の蕾が少し大きくなってきました



これはウツギの一種





「恋女房」-8-

2017-05-22 15:01:47 | 自作の小説
時間を少し前に戻せば
弱っていたとはいえ父親の亀三の急な危篤からの死に仙石屋の新吉は不審を覚え 亀三の薬を医者に見せた
医者は自分が処方した薬とは違うと言った
医者には口止めしておいて もっと早くに気付かなかった事を悔やみつつ 新吉はそれを夕霧に伝えた

お蘭の死とおみつの怪我とを思い合わせ 新吉は家におみつを置いていては守りきれぬと悟った

兄の太助 お蘭  命が助かったとはいえおみつ
大事なおみつ
そして生まれるはずだった子供の命

打つ手が遅れたことが悔やんでも悔やみきれない

それでも まだおみつは生きている
生きてくれている

大怪我をして弱って自分でも身動きがままならない状態のおみつ
ーこのまま 傍にはおいておけない

覚悟を決めた新吉はおみつの父親 香野屋の主人の佐市に会いに行った
おみつの怪我と流産を詫びて畳に額をこすりつけ
兄の太助とお蘭の死に怪しい点があること
亀三も毒を盛られて死んだことを伝えた

おそらく同じ人間が家に居て 今度はおみつを狙ったこと
「あたしじゃ力が足りません
悔しいが情けないが守り切れない
おみつをこちらに引き取ってもらえないでしょうか」

意地悪く佐市が言う
「もしも おみつが戻りたくないと言ったらー」

「あたしには おみつの命があることが大事です」

「他の男の嫁になってもかまわないと」
佐市が重ねて言うのにも ほろ苦く新吉は笑う

「それでおみつが幸せなら あたしにとってはおみつが元気に笑ってる
それが何より大切なんで」



おみつを連れ帰る時 下手人を油断させる為に 佐市も一芝居打った
実は偽りのことながらー離縁とみせかけたのだ



それでも不甲斐ない男と新吉の事を怒っていた佐市だがー
ーいっそこのまま縁切りでおみつは他の男に嫁にやろう
今度は気心の知れたややこしくない相手がいいよー

新吉恋しさに日々弱る娘を見ているとー

「くれぐれも おみつを頼みます」頭を下げた新吉の表情が浮かぶ




おみつは怪しい文(ふみ)に誘い出されて蔵の二階へ行き流産した我が身を責めていた
ー怒っているに違いないわ なんて馬鹿な女だろうと
だから迎えにも来てくれないー

事情も知らされず憔悴する娘の姿に我慢しきれずお駒は佐市に言った
「もう辛抱できません 隠し続けてなどおれません
どんな気持ちで新吉さんが おみつを実家へ戻したか 預けたか
あたしは言ってしまいますからね」

お駒に背中を押されるように佐市は自ら仙石屋へ走った

丁度おゆきが番屋に連れていかれたのと入れ違い
店の外に立つ新吉の姿を認め 佐市は地面に手をついて頭を下げた
「一目娘に会ってやってくれ」

新吉は寅七に佐市用の駕籠の手配を頼むと そのまま香野屋の寮へと駆けだした

おみつのもとへと!

途中で草履の鼻緒が切れて足袋はだしで走る

ーおみつ!-
ああ 俺はお前にとっては何てひどい亭主だろう
俺が冷たく扱っていたばかりに店の者からさえもいじめられることもあり
頼りない情けないこんな男の あったかさが嬉しいと言ってくれた健気なお前に
辛い思いをさせてばかりだ





お駒が新吉と佐市で決めた話をおみつに語り終えた時 庭から新吉が入ってきた
幾度こけたのか 着物も破れている
はあっはあっと息が烈しい


おみつの顔を見て お駒はお春を促し座敷を出て行った
そうっとお春に言う
「合いそうな履物を買ってきておあげ  木戸番のところなら遅くても開いているからね
危ないから竹次を連れて行くといい
あの格好 知らない人が見たら逃げて来た盗っ人かと思うよね」

必死な新吉の顔を見れば話を聞かずとも お駒には充分だった
死ぬほど娘が想う相手が来てくれたのだ
これでもう大丈夫
おみつは元気になるに決まっている
ー若いんだもの 子供だってまた持てるさー




新吉を見て信じられないような表情になったおみつはふらふらと立ち上がろうとする
泥だらけの足袋のまま新吉は部屋に駆け上がりくずおれるおみつの体を抱きとめる
「おみつ!」

「ああ・・・旦那様・・・」

「あたしの 俺の女房はお前一人だ 
女房としてその肌に触れた女はお前ただ一人だ」


「嬉しい・・・」


「すまなかった 辛かったろう」