夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

HL-79E再生計画 少し前進したかな

2019-09-19 14:47:46 | Weblog
今日も曇って肌寒い陽気で落ち着いてカメラをいじるにはもってこいの状況です。久しぶりに愛車を洗うのは午後にしましょう。
実は79Eの調整に行き詰ったんですが、ここは落ち着いて冷静に対処。

今まで手に入れた79Eは数えたら6台でした。中には完全ジャンクで部品取りにしかならない物もありましたが残ったのも今はどれも中途半端で使えるのはありません。
でもそのおかげで部品は大量に確保出来ました。探せばまだ出てきます。

カメラ内部のマザーボードに挿してある基板だけでもこんなにあります。

朝から昨日の工程をオーバーラップして進めていますがPROC-3で行き詰って堂々巡り。何をやったらどうなったか、几帳面な性格じゃないけど内容を詳しくメモしています。


赤ペンは重要なポイントです。


PROC-3のGAIN調整でPEDESTALレベルを7.5%にしたいのにどうしてもRchが決まりません。対策は基板の入れ替えしかありません。そのために各基板にラベルを貼ってあります。保管箱の中に緑ラベルと青ラベル、赤ラベルの3枚がありました。
最初に緑ラベルに差し替えてみました。結果はオリジナルと似た傾向でNG。続いて青ラベルの基板。これはRchはいいけどBchが変。最後に赤ラベルの基板です。

結果はOK。R,G,B共にPEDESTAL LEVELはほぼ規定の7.5%に調整できました。

Rch


Gch


Bch


マニュアルには無いけどここでENC信号に切り替えて波形モニターでR,G,Bがピッタリ重なるように更に追い込みました。

うまいこと重なりました。
カラーモニターを見てもキャリブレーション信号のままのグレー一色です。

この画像は静止画キャプチャしたものですがよく見ると段階がありますね。ブラウン管のカラーモニターでは無段階ですがPCを経由すると8bit 256階調なのでこうなります。ディジタルって、こういうところでデメリットが出ちゃいます。アナログ万歳!

そういえばPROC-2も差し替えたんです。GAINが1.3Vp-pに対して調整しても低かったので緑ラベルの基板にしました。


今回の事態で思うのは、79Eは恐らく製造から30年以上経過しているので電子部品の劣化、特に怪しいのは電解コンデンサーの寿命が尽きているんじゃないかという事。実際、昨年末入手したHL-95は故障品でしたが一部の電解コンデンサー交換で蘇りました。その記事はこちら

ちょっとは前進したところでカメラの電源を入れたままにして枯らします。電子回路は休ませるより電気を流した方がいいと何かの資料で見ました。
午後になって晴れてきたので絶好の洗車日和です。でも洗車すると2,3日後に雨が降るんですよね。
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HL-79E Gchバルサム剥がしに成功したけど

2019-09-18 17:20:56 | Weblog
注意:これは自己流です。こんな方法もあるという事で参考に留めてください。

プリズムユニットのGchの2枚目のガラス部分を消毒用エタノールに漬け、中性洗剤を混ぜ、更にガラスマジックリンを混ぜて丸3日、昨夜様子を見たら一部を残してバルサムが剥げました。
「やっちゃえ」と端っこをカッターナイフの刃でちょっとづつこじったらガラス板が見事に剥がれました。
残ったオブラート状のバルサムが見えるでしょ。
Bchは2枚構成、Gchは3枚構成です。上がBch下がGch、順番は左がプリズム側。

どれがBchでどれがGchか、順序はどうなのかわからなくなりましたが良く見ると大きさが違うのでBとGは区別出来ます。順序は一番外側のガラスは表面にコーティングがあるのでわかります。Gchは最後に剥がしたのは透明だったので恐らくこの順番でしょう。
Rchは元々いい状態なのでそのままです。


ここで、今カメラに組み込んであるプリズム、正式には3色分解プリズムユニットのBchの張替えについて不安になりました。
Bchはフィルターガラスが2枚組です。あのとき貼ったガラスは1枚。都合よく解釈すればバルサムがしっかりしていて2枚重なっていたのかも。Blogの記事を遡って確認しました。9月6日の記事の写真を見たら2枚重なっているように見えます。ほっとしました。

ついでに予備のプリズムを確認。これは手けていません。


プリズムを取り出しました。一見きれいですがこれもBchはバルサムの劣化が見られます。どのプリズムもBchがひどく、GchはちょっとマシでRchは正常ということはやはりカメラ内部の熱によるものだと思います。撮像管ブロックの構成は上からB,G,RでBchは温度が高くなるでしょうから。


ここから念のための確認です。取り出したプリズムの正面からGchの寸法は

約34mmです。

Gchのフィルターを剥がした方は

30mm。

Gchのフィルター3枚の厚みは

約4mm。
30+4=34mm。合ってます。

重ね合わせの順序も確認しました。プリズムに斜めの光を当てるとコーティングがわかります。
Bchです。


Gchは


Rchです。


これで重ねる順序は確認出来ました。
実際に張り合わせるためには準備があるので先延ばしです。今日は雨模様で紫外線硬化レジンも固まらないでしょうし。

プリズムの取り付け部もお見せしましょう。

ブロック側に位置決めの穴とピンが出ています。

プリズム側は逆になっています。


昼食をはさんで張り付け冶具を準備しちゃいました。先日、今カメラに組み込んであるBchを貼る際使ったバラックにGchを貼る支えを追加。

これで晴れた日にいつでも落ち着いて張り合わせが出来ます。

更に調整の続きに掛かりましたが相変わらず堂々巡りで中断。何か根本的に手順を間違えているのかも知れません。
「そうだ、VFのタリーが点かなかったんだ」。分解して点検しましたが線は切れていないしスイッチも正常。整備中のまま放置してある79EのVFを替わりに付けたらタリーが点きました。いつのも宝箱を開いたらありました、接眼レンズ部をHL-95に流用したVFが。即組み替え。

接眼部を移植します。

VF内部のタリーは前から点きましたが


今度はIkegamiの象徴4連タリーが、点いたぞ。これで問題はひとつ解決しました。

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HL-79E 飽きもぜず今日も

2019-09-17 13:59:47 | Weblog
先日来エタノール+中性洗剤+ガラスマジックリンの混合液に漬け込んでいるプリズムユニットですが、徐々にバルサムが溶けてきています。
最初は端のほうだけ剥がれていて干渉縞が見えましたが今はこんな状態です。

残るは丸印の部分だけとなりました。端をカッターナイフの刃でこじると反応があって剥がせそうですがガラスを割ったらアウト、無理はしません。もう少し漬け置きしておきます。

ここで床に置いたBOLEX H16が気になります。
昨日、HL-79E関連で昔のシネカメラはフィルム面のマークがあるという記事を書きましたが、そのために写真を撮った際BOLEXのアイカップがまずいことに。このカメラはアイカップが欠品で替わりに昔のジャンクの民生用Hi8から失敬した物を改造して装着していたのですがシリコンゴムで成型、貼り付けた部分が一部剥がれちゃったんです。


引っ張って取っちゃいました。


よく見るとこっち側に縁があるので


これで相手側に収まるんじゃないか


何の事は無い、うまく収まりました。


思わぬ寄り道でした。カメラバッグに仕舞ってこの件はお仕舞い。
HL-79Eの調整に掛かります。

今までこの作業を何回やったことか。
開始前にシンクロスコープのCALです。1Vに合わせます。


マニュアルのフローに従って進めます。
POWERユニットの電圧を確認。+9.6V:9.69V,+6:V6.02V,-4.8V:-4.85V,255V:256V 730Vは測れるテスターが壊れたので測定せず。
調整するまでもないでしょう。

カラーバーは波形モニター/ベクトルスコープで見ると問題ないのでPULSEユニットから。


PULSEユニットからCAL信号が出るので基準の5Vp-pを確認。前に調整済みなのでそのまま。


途中の私の頭ではわからない項目は容赦なくパス。SC LEVELはわかるので調整。1Vp-pに対して微妙に低かったので調整。


続いてPRE AMP。ブランキング期間を0Vにしろとあります。よくわからないけど波形の下側をR,G,B共ゼロにしました。
GchのみPROC-1AのTPで0.4VになるようにPRE AMPのOFF SETで調整。


順調(強引)に進んでSHADEユニットでBLACK SHADINGに掛かります。
レンズをCLOSEにしてGAIN SWを+9dB,+18dBに変えてもペデスタルレベルが変動しないようBLACK SETで調整。これも前に大体合わせてあります。なお、GAIN UPは+9dB/+18dB又は+6dB/+12dBに切り替えが可能ですがこのカメラは+6dB/+12dBになっています。
次はひずみの調整ですが


ここも前にやってあります。GchのV SAWだけ波形が左下がり気味だったので調整。


ところで今日はどこまでやろうかな。次のPROC-2までにしよう。


RchのCAL信号0.4Vの確認です。とんでもない値です。これはPROC-1AのGAINで調整と判断しました。前にBchの信号が弱かったので滅茶苦茶にいじったためです。
0.4Vに調整しました。


Gchも


Bchも調整。


今日最後の作業です。TP7(10,13)で1.3Vp-pにVR11(15,19)で1.3Vp-p(負極性)に調整。これは各VRをmaxにして達しました。
代表してRchの波形です。


続きは明日以降にします。

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HL-79E 現状で調整再開

2019-09-16 13:49:20 | Weblog
オリジナルのプリズムから色ガラスを剥がれるのを待つ間に現状で光学系の調整を始めました。
トラッキングチャートを三脚にセット。レンズ正面との距離は1m、カメラのMON端子からカラーモニターに繋ぎます。照明は13Wの電球型蛍光管です。本気モードはタングステン球でやります。


ここで疑問。昔のシネカメラは必ずフィルム面のマークがありました。

Canon AUTI ZOOM 1014


BOLEX H16

ドラマ収録ではここから被写体までの距離を巻尺で測ってフォーカスを合わせます。

Arriflex16S

HL-79Eのフランジバック調整にかかろうとして気が付きました。この場合、レンズの距離を正確に合わせるには一体どこを基準にするんでしょう。レンズ先端だとしたらフォーカスリングを回すと前後に移動するので具合が悪いしカメラのどこにも焦点マークはありません。
今回は仮にレンズ前端から1mの位置にチャート面を合わせて調整しましたがどうなんでしょう。


理解不足のまま調整を進めました。レンズのFBと


撮像管のトラッキング/ローテーションを


DEF基板の図を参照して自分なりに調整しました。


今回は仮として大まかに調整、MON OUTの現状の絵を記録。これはコンポジット。


Rch


Gch


Bch


R-G

まだアライメント他は未調整なのでズレています

B-G

これもズレていますが承知

R-G-B

最終的に調整してピッタリ重ねます

ここで改めてレンズを観察したらヒントがありました。
FB(フランジバック)の合マークがあるじゃないですか! これを基準にして撮像管のトラッキングを調整すればいいんでねえの?

さっそくFBマークを合わせて撮像管のトラッキングを調整したらいい傾向に収まりそうです。FB調整はレンズの個体差を修正するための機構だというのを忘れていました。

それにしても各基板の調整を初めからやり直さないと光学系だけいじっても意味が無いのでもう少し試行錯誤して次の工程に進みます。
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HL-79E 続プリズムユニットについて

2019-09-15 17:05:05 | Weblog
プリズムから色ガラスを剥がす努力を続けています。
先日来綿棒ケースにエタノールを入れて漬け込んで様子を見ていますが思いついてそこに台所用の中性洗剤をたらしてみました。洗剤には界面活性剤が入っていますから隙間に浸み込むと考えてのことです。
一晩置いた状態です。

前とは様子が違います。洗剤が効いたかな。

次に調べたのは管を抜いてあるスペアの撮像管ユニット。これは側面に管の軸方向と回転方向の位置を調整するネジがあります。一体、軸方向は何ミリ調整出来るのか。○がトラッキング調整ネジです。一番引っ込めて矢印の所にマーキング。


ネジを回して一杯に出してマーキングの位置を測りました。

調整範囲は3mm強でした。意外に大きく調整出来ます。

色ガラスが剥がれるか、結果が出るのはいつになるかわからないのでその間に現状で組み立てたカメラの光学部を調整しようと考えています。そのために調整範囲を確認しました。

今日は10時から敬老の日で呼ばれているのでここまでしか出来ません。いやですねえ、敬老だって。初めての参加ですが、もしかして老人体操とかみんなでお遊戯か? そんなんだったら今後は参加お断りです。

では、行ってきます。

帰ってきました。敬遠していたけど行って良かったア。老人会の会合じゃなくて敬老の日のお祝いで、団地の爺さん婆さんが85名も来ました。
こういう行事で定番の保育園児の歌や踊りはともかくその後のゲストによる様々な演奏は最高でした。特に琴と尺八の演奏はプロとあって素晴らしいかった!
一緒のテーブルではあそこが悪い、こっちが悪いと例にっよって体調の話題ですが、あの演奏にはみんなで感動。
自分もこんな爺さん婆さんと一緒かいと思っていましたが、それぞれ70年以上生きてきて様々な出来事を経験してきた人たち、各自楽しかった事苦しかった事を抱えて生きてきたんです。年寄りなんて簡単にカテゴリー分けは御免です。老害なんていう表現が流行っていますがほとんどの老人は下の世代より遥かにまともです。
自分の認識不足を痛感した貴重な時間でした。来年も参加しよう。
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HL-79E 元のプリズムユニットについて

2019-09-14 10:07:57 | Weblog
昨日は色ガラスを貼り直したプリズムユニットをカメラに組み込んで様子を見てBchは良さそうでした。
ただし、このユニットは寸法精度が全く同じではないみたいで撮像管の位置関係がまるで変わっちゃいました。調整は可能ですがどうせなら元々入っていたプリズムユニットを直して戻せないか考えました。
幸いBchの色ガラスはエタノールで剥がせたので次はGchです。2枚組みの表側は剥がせたので2枚目です。


綿棒のケースにエタノールを入れてそこにプリズムユニットを漬け込むんですが、単にGchを下にして置いたのではプリズムの重量が掛かって押し付ける力が働いてしまいます。
そこでアルミ板でステーを作って浮かせるようにしました。

これで剥がそうとしている色ガラスの重量が下向きの力になるはずです。微々たるものですけど。

こんな具合です。


置いただけの結果です。昨日はこうでした。


ステーで浮かせて一晩漬け置きした結果、

干渉縞が若干広くなったように見えます。(ひいき目かな)

これは引き続き漬け置きしてみます。

話は変わって夕べの事です。夕べは中秋の名月でした。床に入って窓を見ると群雲の間から満月直前の見事な月が見えました。
さっそくカメラ(NV-GS70)を三脚にセットして望遠で寄って撮影。
静止画で書き出してみました。

雲の切れ目から月が出てきます。


数秒後


更に数秒後。お見事!


絵に描いたような光景でした。これはさっそくキャプチャして一番いいところを書き出して制作中の作品に組み込みました。

今日は抜けるような秋の空です。でもわたし的にはビデオ絵撮影には最悪の条件です。せめて風があればなんとかなるんですが無風じゃあなんともなりません。稲刈り前の最高の条件でHL-79Dの試し撮りをしたいんですが。
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HL-79E その後気が付いた事とプリズム交換の結果

2019-09-13 16:00:08 | Weblog
プリズム交換の結果を見る前に夕べのうちに色々やってこのカメラについて判明したことがあります。
取り出したプリズムユニットからプリズムを外して状態を確認して改めて状態を確認、Bchのバルサムが剥がれてひどいことになっているのはわかっていますが、


ブロックの様子が変です。BchとGchの側面の黒い塗料がありません。塗ってあるのは一説によると墨だそうです。
どうも前に誰かがバルサムを貼り替えたか張替えに挑戦したようです。私と同じことをした人が居るんですね。貼り替えたとすれば後で側面の処理を手抜きしたのか?


誰が何をしたかなんてどうでもいい事、可能なら剝がして例のUV硬化レジンでしっかり貼りましょう。うまく成功したらそれをカメラに戻しますか。
手っ取り早いのは余っている消毒用エタノールを浸み込ませてみるという手。綿棒にエタノールを付けて色ガラスの貼り付け部に塗り付けましたが、もっと効果的にと綿棒の容器の蓋にエタノールを入れて漬けてみました。一晩置けばバルサムが溶けるだろう。
ところが30分位経ってブロックをつまんで色ガラスをずらしたら呆気なくプリズムから剥がれました。


剥がれた色ガラスは2枚合わせになっている感じです。更にエタノールをたらして指でずらしたらこれも簡単に剥がれました。


貼り替えが出来そうです。2枚に分割した色ガラスはフィルムケースに入れてエタノール漬けにしました。これは一晩置いときます。


プリズム側ですが、表面にバルサムが残っていました。試しに爪でこじると薄幕状態のバルサムが剥がれます。頭の上に豆電球が点灯、ガラスマジックリンが使えるぞ。その前に表面にセロテープを張って剝がしたらそれだけでもかなり取れました。昔、日焼けして皮が剥けた背中を子供たちにガムテープで剝がしてもらった、あれを思い出します。


仕上げにガラスマジックリンでクリーニング。


ここまでが昨夜の事。電源を入れた結果とその後についてはこれから。

週一のウォーキングで体力を消耗したので昼寝。それからプリズム張替え後のテストです。

管のトラッキング/ローテーションから全部調整しないとどうにもなりませんがとにかく現状で絵を出してみました。フォーカスはBchで合わせた結果です。
コンポジットはこんな具合。

ひどくボケていますが撮像管の位置が組み立てたままなのでこうなるでしょうね。

問題のBchです。

前とは異質のきれいな絵が出ました。これを見る限り色フィルターの張替えは成功だと思います。

Gchは

これはボケていますがGchでフォーカスを合わせると良好です。

Rchです。

これは信号が弱いみたいですが調整しないと良否はわかりません。

とにかくBchの絵が鮮明に出たのは朗報です。それと、前はBchのセンタリング調整VRを回しても反応が無かったのがしっかりH,V共に調整出来るようになりました。
使えるようになる可能性が出て来たので今後の進め方をじっくり考えてみます。現状ではレンズのフランジバックとの関係が滅茶苦茶なので当面は撮像管のトラッキングとローテーション調整です。それと並行して元のプリズムブロックのバルサム張替えと、本来セットだったブロックの復元もやろうかと考えています。やはり同じ79E同士でも本来のブロックでないと転用は相性の問題があるようですね。

これが本来内蔵していたプリズムです。2枚合わせのBchは昨日剝がしましたがGchは外側の1枚しか剝がせていません。


観察すると内側のフィルターとプリズムの合わせ面の一部に干渉縞が出ています。

フィルターが浮いている証拠で、ここからメタノールが浸み込んでくれれば剥がれそう。これについてはまだ内緒ですがひらめいた事があるのでやってみます。レンズのバルサムを剝がす場合は熱をかけるようですがそれをやると肝心のプリズム本体がバラバラになるかも知れないので禁止です。


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HL-79E プリズムユニットと撮像管の組み付け

2019-09-12 11:59:18 | Weblog
気が向いたので79Eの組み立てにかかりました。今日は暑くなく寒くもなくて湿度も下がったようで落ち着いて作業が出来ます。
夕べは湿度が高かったので組み込む光学系の部品はこんなふうにして湿気を吸収するようにしておきました。新聞紙で包んであるのは撮像管ユニットです。


乾燥剤を入れた袋からプリズムユニットを出してもう一度念入りにクリーニング。


プリズムの正面のローパスフィルター(?)もクリーニングして取り付け。ドライバーはピッタリ合った物を使います。鉄ネジじゃないので磁化処理のドライバーは使えません。


IRISのセンサーを取り付け。


おっと、タリーが点かない件がありました。ざっとレンズコネクタ系の配線を見ましたが切れている線はありませんでした。


組み立てたブロックをカメラに取り付けます。


プリズムユニットが収まりました。


撮像管取り付け前にレンズ取り付け部に黒い紙を貼って保護。今日は窓から直射日光は射していないので必要無いけど念のためです。


Rchの撮像管ユニットです。


プリズムブロックは極細のピンが4本出ていますが気を付けないと折れます。穴が無いところに入れようとしたり違う穴に入れちゃダメ。


撮像管ユニットを慎重に入れてネジを締めます。ブロックに密着したことを確認。


撮像管の取り付け完了。


プリアンプの取り付けはいつも神経を使います。度の強い老眼鏡が必須です。


ピンが間違いなく"微妙な感触"で挿入された事を確認してプリアンプを固定。


管の尻にソケットを挿入。


プリアンプの後ろのコネクタを挿すのは狭いので大変です。一度間違って挿して失敗した苦い経験あり。


IRISのセンサーを繋ぎます。


プリアンプが全部付きました。


Rchのカバーですが、分解するときビスが締まっていませんでした。前にここを分解した人はずいぶん慌てていたようです。


今回使うフィルターディスクです。右下がCLOSECAP。黒く塗ったアルミの円盤です。ああしてこうしてきれいにしました。


フィルターディスク取り付け完了の図です。


NDを"3"(CLOSE)にしておきます。撮像管を焼き付ける事態を避けるためです。


右側も間違いが無いかしっかり目視点検。


外しておいたDEF基板に各コネクタを挿入。配線の取り回しは要注意、正解はひとつです。


ビスを締めてOK。


これでBchの張替えをしたプリズムユニット交換は終了。さて、電源を入れてテストですが、、、結果がどうなるか、怖いなあ。
先ほど廃品回収車が行ったり来たりしていたけど縁起が悪いぞ。「どんな物でも引き取ります」だって。

レンズとVFを取り付けて、震える指で(大げさ)スイッチ  オン。


続きはあしたのこころだ~。
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HL-79E プリズムユニット取り外し

2019-09-11 16:50:08 | Weblog
朝から昨日の続き、映像作品の編集を進めました。
映像の編集って、実に楽しい創造的作業です。自分の感性を頼りに独断で進められます。映像の断片が組み合わせを変えて音を入れると命が吹き込まれていきます。口をはさむ友人は居ますが「そんなら自分でやってみな」。
作品としてまとめる上で何の制約も無いというのは実に快感です。

荒編集が終わったので日を置いて熟成を待つとして、外は時折雨が降る不安定な天気で動きがとれないのをさいわい整備中の79Eをいじることにしました。
色フィルターを張り替えたプリズムユニットを交換する前の工程です。


Bchの撮像管ユニットは前に取り出してあるので今日はGchとRchの取出しです。
手始めにフィルターユニットを外しました。これはNDのNo.3がクロスフィルター仕様なのでCLOSE仕様の物と交換予定です。


コネクタを抜くのでDEF基板を取り外します。


Gchのプリアンプをピンに注意して取り外し。管のソケットが抜けないのでマザーボードに刺さっている挿さっている基板を2枚抜きました。


Rchのプリアンプも。


IRISのセンサーはフィルターユニットを外すとき抜きました。極性は無いみたいです。


Rchはカメラの底に付いているショルダーパッドと撮像管部のカバーを外してから。


Rchのプリアンプが外れました。


撮像管ユニットはそれぞれ対角線で六角穴のビスで止まっているだけです。簡単に取り出せます。


プリズムユニットの周囲が広くなりました。


M5のビス4本を抜くとプリズムユニットは正面のレンズマウントのパネル毎外れます。


何度も分解しているのでまごつくこともなくここまで分解できました。左が今外したユニット、右が組み付け予定のプリズムを張り替えて組んだユニットです。


組み立ては分解の逆に進めればいいんですが、その前にカメラ内部の点検をしないと。タリーが点かないという問題があるんです。
付いてきたレンズのスタート/ストップスイッチ或いはVFの問題かも知れないけど調べるなら今のうちです。
他に気になる箇所がありました。しっかり締まっていないビスが何本かあったんです。前にも簡単に緩んだビスがありました。やはり不慣れな人がいじったんでしょう。まあ人の事はあまり言えないけど。

晩酌前にもうひとつ。プリズムの前に入っているローパスフィルター?も組み換える必要があるのでレンズクリーナーでクリーニング。ついでにプリズムの表面も自分なりにきれいにしました。
今日は湿度が異常に高いので作業机の上に放置するのはどうかと考えてフィルターはクリーニングペーパ-で包んで、


プリズムユニットと一緒に袋に入れて乾燥剤を突っ込みました。これで安心。

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久しぶりにPremiereで映像の編集

2019-09-10 20:47:58 | Weblog
昨日収録してきた飯山の中央橋脇のモニュメントを自主作品「線路端の猫戯子」に組み込むための作業です。
使ったカメラはPanasonic NV-GS70という、コンパクトながら3CCDの本格派。後で考えたらSony HVR-Z5Jにすれば良かった!。NV-GS70は小型軽量で普通は手持ちで撮りますが、私はもちろん三脚を使います。
今回はこのシーケンスの導入部に使うためドライブレコーダーで橋を渡る動画も撮りましたがこれをPremiereで編集するのは手順が大変です。そのままではPremiereは受け付けません。「線路端の猫戯子」は一貫してPremiere6.5(古いけど実に使いやすい)で編集、コーデックはCANOPUS DVなのでこれに合わせる必要があります。
いろいろ試しましたが定番のフリーソフトAVIUtlがバッチリ。ドライブレコーダーの動画をあっさり読み込んでくれました。


必要な部分を無圧縮のAVIで書き出してAdobe AfterEffects5に読み込みます。


レターサイズの幅をAEのスケールで調整して、黒(16,16,16)のレイヤーを後ろに配置してCanopusの圧縮コーデックで書き出します。―映像の世界では真っ黒はR,G,Bが0,0,0ではなく16,16,16です。

それをPremiere6.5の編集中のプロジェクトに読み込んで編集します。


今から半世紀前、中央橋付近の河川敷でモトクロスの草レースがありました。当時私は”チーム サラブレッド”というクラブを作って地方のレースに何回か参戦、実力不足で出ると負けでした。その日は出場せずサポート側でした。あのとき撮った写真が残っています。昔のことで覚えていませんが昭和40年代中頃です。


走るチームの友人の後ろは旧中央橋です。モニュメントになって保存されたのはあの部分です。これを使わない手はありません。

スキャナでデジタル化した写真の輝度範囲を16-235に押さえてAfterEffectsでスケールを合わせ、背景も設定。モニュメントになった部分にズームで寄る加工をしました。


書き出してPremiereに配置。細かい詰めはこれからです。これで中央橋はきれいなマゼンタの鉄橋時代と新しい橋が運用開始して間もない雪の中を車で渡るシーン、撤去工事の様子と今回のモニュメントまで映像が揃いました。
以下収録した映像から。


2009年5月29日


日付け不明


2014年12月15日


2017年4月19日


2019年2月25日

「線路端の猫戯子(せんろばたのねこじゃらし)」は2002年に廃止となった長野電鉄木島線と10年後の2012年廃止となった屋代線の最後の1年を四季折々に記録、そこに今は痕跡も無い駅で一部ロケをした自主映画を重ねて構成した映像による超長編叙事詩です。構成の縦糸は木島線開業の大正14年生まれのおばあちゃんの思いで話です。かつての若穂駅であの自主映画の一部を撮ったのは1975年夏、私は夢一杯の青春真っ只中でした。
―若穂駅を通して交錯する、消える鉄道と私の映画
「線路端の猫戯子」は一旦筆を置いてYouTubeで公開していますが、暗澹たる今の世相とあの明るく楽しく激しく自由だった70年代を比べるにつけ盛り込みたい要素は増えるばかり。このままでは永遠に未完の大作になりそうです。形を変えた自分史なのかも知れません。
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