保存フォルダによると2005年です。カメラはコンデジの Panasonic DMC-FZ2 。 早春で左の斜面に雪が残っています
カメラは Jr. の物でとっくに壊れて処分した物。場所は飯山市の県境に近い山の懐。
緩い谷間、砂利道の両脇に田んぼが続くなんでもない田舎の風景です。
歳月は流れ、あの田んぼは放棄され自然に還ろうとしています。今はこの道は縄が張ってあって通れません。
20年前のコンデジのデータを開くと私が業務用カメラをセットして VTR を回し続けた時撮った写真がありました。 カメラは池上 ITC-735A
軽自動車のバッテリーを組み込んだ外部電源と SONY BVU-150 がしっかり写っています。 Umatic SP テープのケースも
20分テープを最後までこのまま回しました。
あの日撮影した Umatic の映像から静止画を書き出しました。
実はこの場所は当時すっかり気に入って季節毎に何度も撮影に行きました。
アナログの、しかも Umatic で撮影したのは正解でした。
現代の HD 映像どころかスマホの鮮明な映像とは異質の曖昧さが逆に生きていると思うのです。
映像は、観ている時は鮮明な方が確かに細部まで認識できますが、見終わって記憶の中に収まると状況は変わります。
記憶の中で映像はビットマップではなくベクターに変化します。
砂利道には石ころがあったし畔の草は枯れていた。
田んぼは稲刈り跡で切り株が並んでいた。
奥の斜面で光っていたのはススキの穂だろう。
田んぼの右奥は確か杉林で、杉の葉は細長い・・・。
記憶の中のベクター画像を持ち合わせの知識で補って画を完成させようとするんです。
そこでは SD も HD も違いはなくて、それは夢と同じ曖昧な存在。
そこに思い込みも加わるので正確に思い出すのは不可能です。
3管カメラと Umatic の組み合わせで撮った映像って、そのあたりが実に面白いと思うのです。
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