みなさんは、雪の結晶を見たことがありますか?
札幌市内でも、注意して観察するときれいな結晶を
見ることができます。
これは、ほんの日常のひとコマです。
スマホカメラではピント合わせが非常に難しいのですが、
肉眼で見るだけならきれいな結晶を見ることができます。
M@NH
忘れてました!大事な大事なワンシーンです。
オランウータンの左腕の下側です。
こんなところ、よほど注意深く見ないと気付かないような場所です。
この部分は、一度完成したのですが班長さんが
「毛並みが同じ方向向いてるから、とげみたいに見えるよ。向き替えて」
と作り直しを命じました。
そして、まるで生きているように生まれ変わりました。いかがですか?
そんな班長さんのこだわりをもうひとつ。
毛並みにリアリティを与えるために、彫りを深くしています。
毛並みの凹凸の谷間の部分をさらにチェンソーで彫りこみます。
これも、現地で確認してほしいこだわりの部分でした。
さあ、いよいよ雪像づくりも佳境に入ってまいりました。
最終仕上げは、雪像正面の文字彫りです。
文字を彫る場所全体的に厚さ5センチメートルくらいにネタ雪を張ります。
先日紹介したLOVEと同じようにべニア板でつくった文字で下書きをします。
そして、同じくチェーンソーで文字の形に切りだしていきます。
今回は大きな基礎枠が張り付いているので、削り落す部分が多いです。
削り落しやすいように、余白部分は井桁に切れ込みを入れていきます。
ケレン棒で、余白を切り落とし文字がはっきりと見えるように、文字の外側
10センチメートル位を深さ10センチメートルくらいに彫りこんでいきます。
彫りこんだところはでこぼこなので、きれいにネタ雪を張ります。
そうして、ステージから5センチメートル出っ張った文字、
文字から10センチメートル掘った周囲、
ネタ雪を3センチメートルくらい張った周囲、
その結果、文字は8センチメートルくらい浮き出て見えるのです。
さて、13回にわたってお送りした雪像づくりリポートですが今回で最終回です。
えっ?完成した雪像はどうなっているのだろう??と思われた方は、
雪まつり会場大通7丁目東側でお待ちしております。滑り台が付いた大雪像は、
雪まつり史上初だそうです。たくさんの人のこだわりが詰まった雪像をお楽しみください。
雪まつり雪像づくりリポーターM@NH
昨日に引き続き、今日は水平の出し方についてご覧いただきましょう。
雪まつりの大雪像は1メートル50センチ~2メートルのステージの上に建っています。
そのため、水平の出し方にも工夫があるのです。
水平は、昨日のように糸を張ってつくりだします。
近くで見るとなんとなく良さそうでも、何度も何度もステージを降りて
お客様の視線に立って手直しをします。
そこで、大雪像ならではの工夫があるのです。実は、大雪像は地面に対して水平とは
限りません。地面に対して水平につくると、ステージ下から見たときに奥に行くに従って
下がって見えてしまうのです。ですから、手前をわざと低く、奥をわざと高くつくります。
近くで見るとわずかに後方が高くなっているのにお気づきでしょうか?
これをステージ下から見ると、ちょうど水平にまっすぐ見えるのです。
熊の足にも注目していただきたいのですが、わざと足の甲のほうにつり上がって
指の溝を彫ってあります。これが臨場感あふれる雪像の秘密なのです。
雪まつり雪像リポーターM@NH
今日はとても難しい作業をご紹介します。
それは、垂直と水平です。
垂直は、アルミ棒と水平器を用いて調整していきます。
ボランティアでも、なんとかこなすことができる作業です。
ごらんください。ガタガタですね。
ここで建築現場のように糸を張ります。糸は離れてみることでまっすぐかわかります。
その糸に合わせてネタ雪を張り、ケレン棒で削っていくことを繰り返します。
すると・・・
いかがですか?この作業はボランティア3名で行いました。
午後いっぱいかかりました。
さて、さっぽろ雪まつりは明日から開催されます。
札幌近郊の方はぜひ!足を運んでいただきたいと思います。
そして、雪像をじっくりと見てほしいと思います。
たくさんの人たちの思いがいっぱい詰まった雪像たちです。
「こんなところまでこだわっているのか?」と感じていただけたらうれしいです。
雪像づくり裏話はまだまだ続きます。
雪まつり雪像づくりリポーターM@NH
なかなか近くで見る機会のない写真から始めましょう。
最初はこんなくまの足を・・・
ケレン棒で軽く削って、ネタ雪を張りこんな風にします。
最終的に、またケレン棒できれいに表面を滑らかに削っていくと・・・
こんな感じに仕上がります。
でも、まだまだ手直しが必要です。ももの上の部分や、足の裏、ももの内側が
未完成です。
雪まつり雪像づくりリポーターM@NH
いよいよ、文字を彫ります。
まず、文字をつくります。これはプロのお仕事です。べニア板でつくります。
そして、位置を決め下書きをします。
次に、チェーンソーで文字を切っていきます。不要な部分もチェーンソーで切り落とします。
そして、ケレン棒で仕上げをしていきます。
文字をより浮き出させるため、周囲5センチメートルを深さ5センチメートルに彫ります。
この時も、多めに掘ってネタ雪を盛り、よりきれいに見えるような工夫をします。
掘っては盛り、削っては盛り、盛りすぎたら削り、また盛ってきれいにする繰り返しです。
雪まつり雪像づくりリポーターM@NH
雪まつりの雪像が青白く輝いているのは、秘密があります。
ネタ雪(新雪)を張っているからです。
ネタ雪は、札幌の中山峠から持ってきます。
実は細心の注意を払って運ばれてきます。
トラックにきれいなシートを敷き、上からもシートをかけてこのように運んできます。
この雪に水を混ぜて、張り付きやすいように加工します。その日の気温や湿度
によって、水の配分を変更し最適のネタ雪をつくるのです。
さあ、ネタ雪ができたら本日の作業は大変重要です。
正面のハートの看板にLOVEの文字を刻むのですが、そのベースをつくります。
くぎが打ち込んであるのが分かりますか?
ここに木枠をはめます。
そして、気枠の中にネタ雪を貼りつけていきます。厚さは5センチメートル前後です。
OとVの木枠をつくって、次にLとEの枠をつくります。
下から見上げるとこのような感じです。
雪像つくりリポーターM@NH
さて、今日も熟練の技をお見せしましょう。
ここは、壁面です。雪像の北側です。お客様からよく見える場所です。
ショベルカーで積んだだけの状態では、このようになっています。
でこぼこですね。
これを昨日紹介したケレン棒で、出っ張った部分を削り、ネタ雪を盛ります。
すると・・・
こんな具合です。ここは私が下の部分を張りました。
両脇に見えるのがアルミの棒です。何の変哲もない棒を雪像に埋め込みます。
なぜ埋めるかと言うと、この両脇のアルミ棒で平面をつくりだすからです。
こんなふうにして、等間隔にアルミの棒を埋め込み、水平器を当て
平らにならしていきます。
平らにする際は、たてのアルミ棒に対して横にアルミ棒を当て、H字にします。
そしてガシガシ横のアルミ棒を使って削っていくのです。
実際にご覧になりたい方は、来年度一緒に雪像をつくってみませんか?
一緒に作業をしましょう。
雪まつり雪像づくりリポーターM@NH
今日は、熟練の技をご覧いただきましょう。
昨日もお見せしたケレン棒での作業を劇的ビフォーアフターでお送りします。
これがこうなります。
そして、これが・・・
こうなります。
ケレン棒で出っ張った部分を削りへこんだ部分に合わせて、そのうえに平らに
なるように、きれいなネタ雪を貼りつけていくのです。
ベテランさんがやると、本当にきれいにまっ平らになります。
私は・・・ベテランさんに手直ししてもらいます(笑)
雪像づくりリポーターM@NH