ブログ版 雪たんけん館 ~雪の学びを世界の子供たちへ~

雪の総合的な学習に役立つHP『雪たんけん館』とリンクして、北海道各地の雪情報や冬に関係するエピソードをお伝えします。

もうすっかり春モード

2006年03月30日 23時31分54秒 | Weblog
この2・3日、札幌では雷や雨、雪と不順な天候が続きました。春が近づくとちょっと天気が崩れただけで「あ~、寒い」とついつい言ってしまいます。この冬の吹雪の方がもっと寒く大変だったのに。体はもうすっかり春モードに切りかわっているようです。

札幌の春はまだ遠いのですが、東京ではもうすでに桜は満開です。日本って本当に南北に長い国なんだなぁということを感じています。

ひとつの歴史の終わり

2006年03月25日 23時49分57秒 | Weblog
今日はスキージャンプ原田選手の引退試合でした。
別に大倉山に行ったわけではなくテレビでの観戦でしたが
スキージャンプなんていう競技は遠い国の出来事でした。
そもそもスキー自体が日常にないスポーツでしたので、
ジャンプはオリンピックのときにテレビの中でやる競技です。
それが札幌に来ると年始は毎週ジャンプがあるというのだから
驚きです。

実際大倉山に行ってみました。
ジャンプのスタート地点はテレビで見るように選手の表情など見えず
豆粒くらいに人が見えてゼッケンすらも見えません。
そんな山の上から滑り降りてきて一瞬消えたかと思うと大空へ
飛び出して、こちらに向かって飛んでくるのですから迫力満点です。
着地のときはものすごい音を立ててスキーが滑ってきます。

西武球場で東尾のしょんべんカーブを見た後に郭泰源の剛速球を見ると
急速の違いが分かりますが(うっ・・・歳がばれる)スキージャンプは
誰が飛んでくるのかわかりません。
でも見ていて楽しいスポーツだなというのが正直な感想です。

その一時代を築いた原田選手の現役最後のジャンプが今日でした。
競技人生28年というのですから努力は人一倍だったのでしょう。
彼が競技を始めたころ生まれていない選手のほうが多いのかもしれません。
ひとつのことを持続することはそれ自体大変なことです。賞賛に値します。
でも最前線で戦い続けることは大変を通り越して異常なことなのかも
しれません。賞賛では言い尽くせないものがあります。
国民に感動を与え、夢を与えがんばってきた彼に対して心からお疲れ様と
言いたいです。

人の姿から学ぶものは多いです。
一流のスポーツ選手でも、普通に生活している人でも見習うべきは見習い
少しでも自分のために吸収しながら人間を大きくしていきたいものです。

給食の時間3

2006年03月24日 23時25分18秒 | Weblog
さてさて、3回ずつのシリーズでお送りした、いい加減なようで奥の深いブログ。
郷土やわが国の文化と伝統を大切にし、先人の努力を知り、郷土や国を愛する心を持つ
これをお読みの皆様の心身の発達段階に即応していましたでしょうか。
今宵最終回と相成りました。
教育とは無関係なようできっちり学習指導要領に沿った内容でお送りしております。(笑)
残る二つのタイプをご紹介しましょう。

コクのあるタイプ
純米酒が代表です。本醸造にも該当するものがあります。
色調はやや濃く、落ち着いた香りとやや重厚なほどよい苦味とうまみがある。
乳酸などの有機酸を多く含んでいて、熟成成分のやや高いものもあります。
たとえていえば、樹木や石の香り、干した稲穂、上新粉、落花生、栗、つきたての餅、
さつまいも、そんな香りがする日本酒です。
そんな日本酒にはこんな料理と合わせることをお勧めします。
和食:筑前煮、さばの味噌煮、すき焼き、カキの土手鍋、キンキの煮付け
洋食:ハンバーグ、クリームシチュー、サーモンのバターソテー、フライドチキン
中華:焼き餃子、酢豚、えびチリソース、麻婆豆腐

熟成タイプ
古酒が代表です。純米酒なども一部該当します。
色調は濃く、ナッツ類のような香りを持ち、重厚でほどよい苦味やとろみがあります。
力強く複雑で個性的な香りを持ちます。甘みがありとろりとしていて余韻が長い味わいです。
たとえていえば、アーモンド、ナツメグ、カラメル、ドライフルーツ、干ししいたけ
そんな香りがする日本酒です。
そんな日本酒にはこんな料理と合わせることをお勧めします。
和食:うなぎの蒲焼、鯉の甘露、豚の角煮、いのしし鍋
洋食:ラムステーキ、ビーフシチュー、ブルーチーズ、牛テールシチュー
中華:北京ダック、トンポウロウ

いかがでしたでしょうか。
やれヌーヴォーがどうのとか、とりあえずビールとかではなく、日本酒から行こうか
そんな気持ちが少しでも生まれていただければ幸いです。
でもそんな私は7月2日まで禁酒をしております。
気持ちで負けない!無駄な抵抗をしております。
さて、明日は最終日です。何を書こうかな・・・。

日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会認定 きき酒師
認定番号13137号

給食の時間2

2006年03月23日 22時28分56秒 | Weblog
料理の種類といわれて皆さんは何種類思いつきますか。
詳しいメニューではなくて大まかなくくりで結構です。
和食・洋食・中華こんな3種類に大別してよいのではないでしょうか。
最近の給食はバラエティに富んでいて子どもたちは幸せだと思います。
私が小学生のころは通常食パン、月に一度くらいはコッペパンで、
高学年になってから米飯給食が導入されたような記憶があります。

では、日本酒の種類といわれて何種類思いつきますか。
純米・吟醸・本醸造・・・いやいやそんな難しいことじゃなくて味わいについて、
料理が三種類ですから日本酒は四種類くらいに分けましょうか。
今日はそのうちに種類を紹介します。

香りの高いタイプ
吟醸酒や大吟醸酒が代表です。
雪解け水のような清涼な外見。色調は淡く、華やかで透明感のある果実や花のような
香りが楽しめ、軽快でさわやかな味わいをもたらす酸のバランスがよくつるっとした感じ。
たとえていえば、梅の花、ライラック、桜、ラベンダー、ライチ、メロン、りんご、
洋ナシ、そんな香りがする日本酒です。
そんな日本酒にはこんな料理と合わせることをお勧めします。
和食:白身魚薄作りポン酢、生牡蠣レモン添え、鮎の塩焼き、アナゴの白焼き
洋食:ホタテのワイン蒸し、シーフードサラダ、ホワイトアスパラのボイル
中華:生春巻き、蒸し鶏の冷製、ホタテとブロッコリーの炒め物

軽快でなめらかなタイプ
生酒が代表です。本醸造酒なども該当します。
色調は淡く、新鮮で軽快なめらかでみずみずしい香りがします。
清涼感のある味わいでほのかな甘みとほんの少し苦味があり爽やかです。
たとえていえば、水仙の花、レモンバーム、青りんご、ゆず、ミネラル、白菜、大根、ヒノキ
そんな香りがする日本酒です。
そんな日本酒にはこんな料理と合わせることをお勧めします。
和食:茶碗蒸し、ふろふき大根、湯豆腐、車えび塩焼き、じゅんさい料理、そば
洋食:ロールキャベツ、白身魚ワイン蒸し、パジリコパスタ、舌平目のムニエル
中華:えびしゅうまい、かに玉、棒々鶏、八宝菜

いかがですか?
吟醸酒だから何とか・・・じゃなくて一口味わったときの感覚で料理をあわせること
を楽しんでみるとお酒の位置づけ、料理の位置づけが変わってきませんか。
だめですよ、給食中に子どもたち前にして日本酒旨そうだなぁなんて放心していては。

給食の時間

2006年03月22日 22時05分34秒 | Weblog
昨日までは日本酒の造り方を紹介しましたが、今日から給食の時間です。
料理との相性評価は個人の嗜好で左右されますが大きく三つの相性があります。

1:相性の良い組み合わせ
たとえば料理と酒単独では味わえなかった第三の味わいを生み出す場合。
 熟成酒とチーズ、超甘口ワインとフォアグラなど
たとえば料理と違和感なく調和する場合。
 渋みのある赤ワインとスパイシーな肉料理、黒ビールとビーフジャーキーなど
たとえば料理がおいしくなる場合。
 牛肉ステーキと渋みのあるワインなど
たとえばお酒がおいしくなる場合。
 ビールと枝豆など
たとえば料理のマイナス面を抑える場合。
 生魚と日本酒など

2:どちらともいえない無難な組み合わせ
特に変化を示さない場合。何かを消したり消しあったりする場合。

3:相性の悪い組み合わせ
料理の良い点酒の良い点を消しあってしまう場合。
 フルーティな白ワインとカズノコ、渋みの強い赤ワインとかつおのたたき
どちらか片方が負けてしまう場合。
 白身魚の刺身と老酒

日本酒は料理に左右されることなく酒の力が変わらず、海産物の生臭みを消し、
発酵食品と相性がよく、フルーツなどとも相性が良いという特徴があります。

明日以降も給食の時間が続きます。
だって、給食の時間楽しみだったでしょう?みなさん。

日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会認定 きき酒師
認定番号13137号

参考文献:新訂きき酒師必携

冬の生活3

2006年03月21日 23時00分14秒 | Weblog
今日はいきなり本題に入りましょう。

日本酒の作りは一麹二酛三つくりです。
つくりとは醪(もろみ)つくりのことです。
俗に初・仲・留めなどといわれている三段仕込み方式をとります。
酒母に水と麹と蒸し米を入れて増量するのですがそれを三回に分けるという事です。
なぜ三回に分けるかというと、一度に増量をしてしまうと酵母の数と酸が極端に
薄められてしまい有害な殺菌を繁殖させてしまうからです。
自然の発酵力に頼る部分が多いため、松雄様にしっかりとお祈りしてから仕込むのです。

初添えです。
酒母・麹・水を混合したものの中に、蒸し米を入れます。
ここで仕込み温度が最大の注意を払わなければいけない点なのです。
何度くらいで仕込むと思いますか?
12から13度で仕込みます。発酵する熱と蒸し米の温度でただでさえ上昇しがちな
仕込み樽の温度を低く保たなければならないのです。
さらに仲添え。
初添えの翌々日に同じように麹と蒸し米と水を投入します。
仕込み温度は9度から10度とさらに低い温度に保ちます。
そして留め添え。
仲添えの翌日、また同じように麹と蒸し米と水を入れます。
最後の仕込み温度は7度から8度です。こうして低温を保つことにより雑菌を抑え
安定的に増量をさせていきます。そして15度以下にもろみの温度を調節しながら
発酵をさせていき、絶妙のタイミングで圧搾し酒粕と日本酒に分けていきます。
この工程を搾りといいます。

さて、みなさん。なぜタイトルが冬の生活かおわかりですか?
仕込み温度にご注目ください。日本酒造りが冬行われるのは、その温度調節が
デリケートであり気温の低い冬に行うのが合理的だからなのです。
日本酒を語ることは冬の生活を語ることなのです。
寒い時期にだけ、冷たい水に耐え寒い気候に耐え蔵人たちは日本酒を作ります。
私たち日本人の酒である日本酒を少し見直していただけましたでしょうか。
日本にある米と豊かな水と厳しい冬のハーモニーが織りなす芸術品、日本酒。
奥が深いんですよ・・・。

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認定番号13137号 

冬の生活2

2006年03月20日 23時26分55秒 | Weblog
さてさて、どこが冬の生活なの?
という声が聞こえてきそうです。お酒の話じゃない、って?

皆さん日本酒はいつ造られるでしょうか?
一年中作っているのではないの?それはほんの一握りの大手工場だけのお話。
日本にはおよそ1500の蔵元があります。ちなみに北海道には14の蔵元があります。
そのうちの一割くらいが大手と呼ばれる蔵元で残りの9割は中小零細企業なのです。
9割の学校が僻地校である・・・どんな感じですか?ありえませんよね。
その9割の蔵元では日本酒を冬に造っています。
なぜか・・・それはこれからのお楽しみ。

本題に入りましょう。昨日の続きです。
酉へんに元と書いて「もと」と読みます。昨日の字覚えてますか。
文字通り日本酒を作る「もと」になります。
酒母とも呼ばれるこの日本酒の「もと」は酒母用の麹と水、それに酵母で造ります。
麹はでんぷんを分解する麹菌というカビが活躍する話でした。
酒母(酛)は日本酒の成分であるエチルアルコールをつくりだす酵母という微生物
が活躍します。
ものが発酵する段階では酵母菌があるのは皆さんどこかで聞いたことがあるでしょう。
ワイン酵母、ビール酵母、パン酵母なんていうものがあります。
日本酒を造るというのは、でんぷんをカビが分解して糖分にし、微生物が発酵させて
アルコール分を造り出す。という神秘的な化学反応なのです。
詳しい発酵の話を書き出すとそれだけで相当量の原稿が必要となりますし、
皆さん読みながら寝てしまいそうなので(理科専門の方を除いては)機会があったら。
ちょっとだけ触れておくと、空気中のある硝酸還元菌が亜硝酸に変化し、
乳酸菌が増殖を開始します。乳酸の生成が始まると硝酸還元菌は乳酸に弱いため
乳酸の増加に伴い死滅します。亜硝酸の生成が停止されると清酒酵母が増殖をはじめ
アルコール発酵が始まるのです。大丈夫ですか、寝てませんか?
この発酵の段階でりんごやなし、白ぶどうや花のような香りを醸し出すのです。

今日は日本酒の造り第二段階でした。
いよいよ明日、最終段階へと突入すると同時になぜ「冬の生活」なのか。
種明かしいたしましょう。

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認定番号13137号

冬の生活

2006年03月19日 20時53分57秒 | Weblog
まつだです。
一週間お付き合いくださいませ。

さて、冬だの雪だの何を書こうか迷いましたが得意ジャンルでいきましょう。

蔵人の一年は入蔵に始まります。
松尾様(注1)に今シーズンの無事をお祈りして蔵を丁寧に清掃します。
ほんの少しのカビでも造りに影響しますので入念に磨き上げます。

まずは小手調べに普通酒の仕込から入る蔵元が多いようです。
近年は自家精米をする蔵元が減ってきておりJAから購入した精米を洗米します。
そして浸漬および水切りです。浸漬は生の米のでんぷんを糊化する(α化する)
ために必要な作業です。水温は10度から15度。水分の吸収率は杜氏によって
秒単位で管理されます。精米歩合75%の白米で吸収率は約28%程度です。
次にでんぷんのα化をするため米を蒸します。外硬内軟でさばけが良いものが
良しとされます。蒸し米は小さな真珠のようです。
α化した米に麹菌をまいて麹米を作ります。
ここででんぷんはαアミラーゼになります。この酵素がでんぷんを分解してくれます。
日本酒にはアミラーゼの強い黄麹菌が使われます。ちなみに焼酎には白麹、
泡盛には黒麹が使用されます。黄麹はクモノスカビの一種で5~10ナノミリくらいです。
蒸し米は麹菌にとって適度な水分と栄養分を含んでおります。
さらに麹室は麹菌の増殖に最適な温度と湿度を兼ね備えており急激に増殖をします。
胞子を接種してから20時間くらいで増殖が増大し48時間くらいで最大に達します。
酒造りは一麹二酛三つくりといわれるほど麹つくりが大切になります。

では、少し話がむずかしくなったところで今日はここまで。
あしたは酛のお話を・・・。

注1:松尾様
   京都の松尾大社に祀られている酒の神様。酒特神という酒を賞味する神様で
   酒造りに励む意味もあり、全国の蔵人が酒造りの無事を祈るありがたいものです。

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鳥たち

2006年03月17日 22時38分32秒 | Weblog
だいぶ冬の鳥たちがいなくなりました。
海岸の断崖に見られたオジロワシが姿を消しました。
春が近くまでやってきている証拠ですかね。
今度はいつ、カッコウやウグイスの初鳴きが聞けるのでしょうか?
また、虫たちも動き出しました。
今日は蛾の幼虫が動いているところを見ました。
ただ、今の学校前の積雪は120cmほどです。
札幌の約3倍!!
本当に今年の後志は雪が多いです。

学校の周辺

2006年03月14日 23時54分28秒 | Weblog
今日、学校の周辺で遊ぶことになりました。
うちの学校はグランドが山の上にあるので、冬場はまったく行くことができません。
ですから、雪プロが推奨しているグランドを遊び場にということができないのです。
今日は朝から雪が降っていたこともあって、グランドに行くにはちょっと苦労しました。
グランドから下にある道路(冬場は除雪が入らず通行止め)までは20mの急坂。
ビニールの袋を尻に敷いて思いっきり滑りました。
ものすごいスピードが出るので、子どもたちもビビリながら滑っていましたが、
ものすごい楽しかった様子でした。
まったく人が入った気配のないグランドには、たくさんの動物の足跡が。
確認できただけでも、キタキツネ、エゾユキウサギ、テン、エゾヤチネズミ。
おそらく、ネズミやウサギを追ってきたキツネやテンがいたのだろうと思います。
冬の学習を行ってきたわが3年生には、
どんな動物かを当てるのには簡単すぎたみたいです。
ちょっと写真を撮れなかったのが残念でした。
(遊び終わるとみんな汗だくでした。風邪ひかなきゃいいけど…)

                     Don