ウール 下 (角川文庫) | |
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いままで文庫の上下巻の表紙が繋がっているとは思ったことがなかったのですが、先日の獣の奏者の1巻と2巻を並べると闘蛇と王獣が草原で対峙してる一つのイラストになっているではありませんか、そして今回のWOOLでは文庫の上下巻をあわせると、物語の中心になるサイロの中にある地下144階までつづく螺旋階段とその周辺をとりまく無数のパイプとタンクなようなものと、潜水服のようなものを着た人影がおそらく一番上のフロアに立っています。
この色合いも小説の中身をうまい具合に描写していると思いました。おそらくこのWOOLを原作とした映画か海外ドラマが作製されるのではと思いますので、その時にカバーのイラストの違いを比較してみたいです。
下巻に入って次々に物語は進み、止めどころが無く、はらはらしながら一気に読めました。できれば続編の「ダスト」を読みたいのですが、翻訳されているのは「シフト」でこちらはWOOLの前の世界、この螺旋階段のサイロができた理由が書かれている物語で、ダストはまだ翻訳されていません。
主人公のジュリエットがとにかく逞しく、勇気があって、美人です。映像化された時に彼女の役を誰がするか、どんな人がするのか楽しみです。