寝る時に、首が気になって仕様がない。
若かりし頃は、いつでも、どこでも、どんな寝具でも眠れたものだけれど、40代半ばを過ぎたあたりから、何度枕を買い替えても、自分の首に合わない――、合う枕が見つからないのだ。
わたしは10代の頃から、眠る前に、髪が乱れないように三つ編みにすることを習慣にしていた。
最近まで、そうしていた。
ところが、寝返りを打った際に、たまに三つ編みが首の下敷きになるのが、気になって、眠れない――。
今月に入ってから、髪を編まずに頭の上に広げて眠るようにしている。
年々、神経質になっていく自分と、どこまで付き合っていけるだろうか……
若かりし頃は、いつでも、どこでも、どんな寝具でも眠れたものだけれど、40代半ばを過ぎたあたりから、何度枕を買い替えても、自分の首に合わない――、合う枕が見つからないのだ。
わたしは10代の頃から、眠る前に、髪が乱れないように三つ編みにすることを習慣にしていた。
最近まで、そうしていた。
ところが、寝返りを打った際に、たまに三つ編みが首の下敷きになるのが、気になって、眠れない――。
今月に入ってから、髪を編まずに頭の上に広げて眠るようにしている。
年々、神経質になっていく自分と、どこまで付き合っていけるだろうか……
最近、息子といっしょに自転車で出掛けると、すぐに息子の背中が遠くなってしまう。
息子が成長したのか、わたしが老いたのか――、たぶん、両方なんだろう。
そして、いつか、息子は生の側に残り、わたしは死へと旅立つ――。
昨日、猫たちがめっきり老け込んだ、という話をしていたら、息子がぽつりと言った。
「ひとりになったら、ぼくはまた、猫を飼うよ」
息子が、猫たちが死に、母親が死んだ後の暮らしを想像していることに驚き、わたしはしばらくの間黙って猫の背を撫でていた。
息子が成長したのか、わたしが老いたのか――、たぶん、両方なんだろう。
そして、いつか、息子は生の側に残り、わたしは死へと旅立つ――。
昨日、猫たちがめっきり老け込んだ、という話をしていたら、息子がぽつりと言った。
「ひとりになったら、ぼくはまた、猫を飼うよ」
息子が、猫たちが死に、母親が死んだ後の暮らしを想像していることに驚き、わたしはしばらくの間黙って猫の背を撫でていた。