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くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

地図にない場所(19)

2020-04-22 20:00:22 | 「地図にない場所」
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 サトルは気がつくと、切り立った岩山が、いくつも見下ろすようにそびえ立つ地面の上に、うつぶせに倒れていました。乾燥しきった地面は、砂粒が寄り集まってコロコロと団子状になり、少しでも力を加えれば、すぐに砕けて細かい砂に変わってしまいました。

「ガッチ、ガッチー!」サトルは体を起こすと、大きな声で言いました。

「ここだあー。助けてくれえー」と、ガッチの声が答えました。

「どこ、――ガッチ」
 サトルは、あわててガッチを探しました。けれども、ガッチの姿はどこにも見あたりませんでした。それでも、耳を澄ませば「――ここだ」と、助けを呼ぶ声が聞こえてきます。サトルは、目を凝らして灰色の地面をくまなく探しました。すると、なにか野ねずみのような動物が、地面に開いた穴に頭からはまりこんで、足をバタバタさせてもがいているのをみつけました。

「ガッチ!」と、サトルは駆け寄りました。

「――はははっ。ガッチ、そんな所でなにしてるの? 自分の穴に入れなくなったモグラみたいだよ」
 サトルは、お腹を抱えて笑いました。
「うるせぇ、笑うんじゃねぇ! 人が困ってんのに、笑うヤツがあるかよ。見てないで、さっさと抜いてくれ」
 サトルはよいしょ、とガッチを穴から引っ張り抜きました。ガッチは、しばらくその穴にはまっていたらしく、顔は土で茶色くなり、鼻の穴や耳の穴はもちろん、口の中まで砂が入りこんでいました。
「ごほっごほっ……ひどい目にあったぜ」と、ガッチはやれやれといった表情で言いました。「あと少しで、窒息するところだった。――で、ここはどこなんだ。右も左も、岩ばかりじゃねぇか」
「ガッチも知らないの? まるで砂漠に来ちゃったみたいだけど、もしかしたら、あいつもここにいるかもしれない」
「ああ。おれもこんな所は初めてだ。ドリーブランドのどこかに違いはないだろうが、おれもまだ、ドリーブランドの端から端まで旅したことはないからね……ん。サトル、もしかしたらって、探してる子供の姿は見てないのか?」
「うん」と、サトルはうなずきました。「気がついたら、地面にうつぶせになって倒れてたんだ」
「――はぁ」と、ガッチは大きなため息をつきました。「こいつは困ったことになったぞ。こんな所で置いてけぼりにされてみろ、あっという間に日干しになっちまう」
「――どうしよう」と、サトルが困ったように言いました。
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よもよも

2020-04-22 06:08:57 | Weblog
いやはや。

とうとう在宅勤務に取り組むことになって、

昨日は朝事務所に顔出してから、

処理しなきゃならん書類持ってすぐ社宅に戻ってきた。

だけどさ、

急なことでやり取りしなきゃならんことだってあるっしょ。

結局午前も午後も電話じゃ用なさんくて、

事務所に走って行って対応しなきゃならんかった・・・。

今日辺りはなにも無いと思うけど、

明日は出社するから、なんとか今日一日乗り切らんとならんわ。。

早く元の生活に戻って欲しいXXX
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